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- オフィスインタビュー
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事業拡大により、人員が増加。フロアを増床したジットのオフィス

2021年、「ザ・事務的オフィス」からナチュラルな空間へとリニューアルしたオフィスを見学させていただいたジット株式会社。数年経ち、「オフィスを増床しました!」というお知らせを受け、再訪いたしました。
前回の取材記事はこちら。

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大学卒業後にドラッグストアに就職。店長を経験してマネジメントを学ぶ。その後ジット株式会社に入社。工場勤務を経て営業部へ異動。大手量販店を開拓して現在は取締役営業責任者。「人間力とスキルを伸ばす人材育成」をテーマに会社の成長に注力中。
目次
さらに事業が多角化。「必要なものを必要な時に必要なだけ」提供する会社として進化中
ジットさんは2021年の訪問以来2度目となります。当時はインクカートリッジのリサイクルをはじめ、いろいろな事業をやられていらっしゃるというお話でしたが、最近の事業内容はいかがですか?
おっしゃる通り、今もプリンターのリサイクルインクの製造がメイン事業です。ただ、2021年以降は防災グッズや文具など、扱う商材の幅を広げてきました。海外で人気のある商材を見つけてきて日本で販売したり、事業承継を機に売り始めたものがあったり。最近では、1956年に発売されたラベルライター「DYMO」の魅力を掘り起こし、若い方たちからの人気を得ました。レトロブームも後押しになりましたね。
それだけ手広くやられていたら、一言で「こういう会社です」とは言い表しにくいですね。

弊社を表すなら「必要なものを必要なときに必要なだけ」提供する会社ですね。そもそも、メイン事業であるリサイクルインクカートリッジも、家電量販店さんからのご要望があって作り始めたものなんですよ。
あらためて、オフィスについても伺いたいです。以前の取材時は、こちらは営業所だったかと思いますが、今は「東京本社」なんですね。
そうなんです。もともと東京オフィスには営業と営業管理しかいなかったのですが、総務や経理など、バックオフィス機能を少しずつ山梨本社から東京本社に移しているんです。山梨も変わらず本社ではあるのですが、バックオフィス業務は営業と距離が近いほうが進めやすいということで、東京も本社とし、機能移行を進めています。
今回、オフィスを増床されたのはそういった事情があってのことなのでしょうか。
無関係ではないですね。バックオフィス機能を移し始めたことで人数が単純に増えましたし、事業の拡大で営業人員も増えているため、6階だけでは収まりきらなくなったんです。音問題も大きかったですね。6階には区切られた会議室がなく、パーテーションで区切る形で対応してきたため、オフィスでの商談がしづらくて。
音が筒抜けになってしまっていたんですね。
ええ。面談もやりづらいですし、幹部同士がまだ公にしづらい話をするときには、あえて踊り場に出ていってするといった状態でした。6階にオフィスを構えた当初はお客様が来社される機会がそこまで多くなかったのですが、ありがたいことに事業が好調で来客が増えてきたことから、「これはきちんとした商談室が必要だ」ということになりました。そんな折、ちょうど7階フロアが空くという話が出て、2フロアに増床することになったんです。
良いタイミングでしたね。

ちなみに、この7階は実は過去に入居していたフロアなんですよ。7階より6階のほうが面積が広いことから、人数が増えたタイミングで7階から6階にオフィスを移したという経緯があるんです。それが今回、さらに増えて再び7階も借りる運びになりました。
会社の歴史も感じられる増床だったんですね。では、今回はそんな増床した7階をご紹介いただきたいと思います!
人員増からオフィスを増床。「コミュニケーションを取る」ための7階フロア
ザ・事務的な空間からナチュラルな空間にリニューアルした6階オフィスと同様、増床した7階オフィスもあたたかみのあるナチュラルな雰囲気。6階と同様、主に女性の社員の方々の発案や希望を取り入れて作られたのだそうです。
取り扱い商材がずらりと並ぶ7階エントランス

7階エントランスには、弊社が扱っている商材を展示するスペースを作りました。
1番目立つ真正面にあるのが、先ほどお話に出ていたDAIMOですね。インクカートリッジでお取引のあるお客様が来社された際に話題のきっかけになりそうです。
まさに、既存のお客様にまだ知られていない商材のアピールにつながればという想いもあって作った場所なんです。

お客様から「新しい商材はないですか?」と尋ねられることもあるんですよ。弊社は資材関係、防災関係、文具関係と本当に商材の幅が広いので、まずはご覧いただけると新たなお取引のきっかけにもつながるのではないかと思っています。


リサイクルインクカートリッジによる自然環境への貢献も、わかりやすく掲示しています。
わかりやすくて良いですね!
商談にも活用。オープンスペース

7階には、エントランス、オープンスペース、壁で仕切られた会議室の大きく3つのスペースがあります。オープンスペースは商談スペースの1つです。これまで商談室として使われていた6階のパーテーションで仕切られた部屋は、ランチ時に使える場所として使えるようになりました。

商談とランチが同じ場所だと、時間的にも気持ち的にも休まらなかったと思います。役割を分けられたことで、メリハリを付けて働けるようになったのではないでしょうか。
商談場でお昼を食べるのは、確かにちょっと気が休まらなさそうですもんね。

ぜひ作りたかったのが、インクカートリッジ売り場の実際の棚を使ったシミュレーションコーナーです。
ここだけホームセンターや家電量販店の一角のようですね。
どう並べればお客様の視線を集めることができるのか、バイヤーが陳列のテストを行っています。1、2年目の社員は、ここで先輩に教えを乞うこともできるようになりました。
実際に商品を動かしながら見比べられるのは、スキルアップにつながりそうです。
お客様から「うちでもシミュレーションをやりたい」と言っていただくこともあるんですよ。

社員が持ってきた本などを並べるコーナーも設けました。

ちょっとした作業ができるソファ席もあります。現在、社長と私と課長の3人は固定席があるのですが、直行直帰の多い営業社員はフリーデスクにしているんです。基本は6階で仕事をしていますが、7階にもこうして場所を作りました。
社員との面談も安心してできるように。会議室


念願の会議室、いかがですか?
お客様先でよく見ていたガラス扉の会議室が自社にできたということで、気分が上がりましたね。きっと私と同じ気持ちになった社員もいたのではないでしょうか。

家具類も社長の奥さんや女性陣が選んでくれました。商談はもちろん、面談もしやすくなりましたね。

ちなみに、6階は元商談室がランチ場所になったこと以外に、何か変わられましたか?
人数の増加に伴い配置が少し変わり、昇降式デスクが増えました。

昇降デスクにあるハイチェアは少しだけ背もたれがありますが、基本的に弊社の執務室の椅子には背もたれがないんですよ。これは山梨本社時代からなんです。ただ、7階は作業ではなくお客様や社員同士のコミュニケーションを取るための場所という位置づけなので、ゆったり話せるよう背もたれのある椅子を揃えました。

7階は、社員の考えや発想が渦巻いている場所なんじゃないかと思っているんです。社員との面談内容も、カジュアルなものから深刻なものまでさまざまなんですよ。同じ会社の一員として、経営理念に沿ってベクトルを揃えていかなければならない側面はありますが、その一方でいろいろな考えを持っている社員がいたほうがいいとも思っているんです。
明確なビジョンを社員に伝えたうえで、社員たちがそこに向かうなかで楽しさを自分でいち早く見つけられるようにしていくことが、我々幹部の役割だと思っています。営業に関しても、社長や私の理想は「攻める営業」ですが、そのスタイルを押し付けるのは違う。社員たちとコミュニケーションを取りながら、社員が個性を活かして楽しみを見出し、成果を上げられるよう育成に力を入れていきたいですね。

顔を合わせて話すことで、新たな発想が生まれる

「快適な環境で仕事をすることが、最大限のパフォーマンスを発揮するために重要」と語ってくださった下西さん。社員の意見に耳を傾け、これからもオフィス環境で改善できる箇所は積極的に改善していきたいとお話してくださいました。
「実際に顔を合わせることで、新しい発想や意見が生まれるのではないかと思っています。会うことでわかる温度感もあります。コロナ禍以前と比べ、一層『会う』ことの重要性が高まっていくのではないかと思っています」
新しい商材、事業に果敢に挑むジット。「これ以上に社員が増えると社長以外の固定席がなくなるかも(笑)」と冗談交じりに話してくださった未来が実際にくるのも、そう遠くはない話かもしれません。