- オフィスインタビュー
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黒を基調としたシックな空間に、働きやすい環境整備。Grand Centralの東京オフィス
名古屋から東京に本社機能を移したGrand Central。ブランドショップやホテルのような洗練された印象のエントランスが印象的なオフィスです。
「オフィス投資には昔からこだわってきた」という代表取締役CEOの北口拓実さん。創業から3年、「6拠点目であり最大投資」という東京オフィスのこだわりについて、お話を伺いました。
立命館大学を卒業後、新卒で株式会社キーエンスに入社。法人向けコンサルティングセールスに従事し、史上最年少売上レコードを更新。全社ランキング1位を含め、社内表彰を多数経験。2021年に株式会社Grand Centralを創業し、代表取締役CEOに就任。創業から僅か2年で国内4拠点、250名以上のセールスのエキスパートを集結させ、営業戦略立案から、PMFに至る勝ちパターンの構築やセールス領域のDX支援を用いて、ナショナルクライアントからベンチャー企業の営業課題に向き合っている。
目次
出社をマストにするからこそ、オフィスの環境整備は重要
エントランスから非常に印象的なオフィスですね。御社についてご紹介いただけますか?
弊社は営業領域に特化したコンサルティングとBPO、いわゆる代行業をハイブリッドで提供しており、エンタープライズのお客様の新規事業立ち上げ、ベンチャー、スタートアップ企業様の根幹事業の立ち上げをメインとしている会社です。創業は2021年で、現在東京・名古屋・大阪に拠点があり、現在300名(業務委託契約者含む)ほどの規模となっております。
もともと本社機能は名古屋にあったそうですね。
そうなんです。いずれは東京に出るつもりだったのですが、これには狙いがありました。創業時から東京ですと、採用面で競争の渦に巻き込まれてしまうと思ったんです。名古屋で優秀な人を採用し、盤石な体制を築いたタイミングで、満を持して東京に出ようという計画で、創業から3年を経てそのときがきたと判断しました。
圧倒的なスピードで成長を遂げられている要因はどこにあるとお考えですか?やはり優秀な方の採用が大きいのでしょうか。
あらゆる要素が掛け合わさっての今だとは思いますが、おっしゃるようにメンバーは重要な要素の1つだと思います。サービスやプロダクトを持っている企業ではなく、コンサルティングや代行といった人材ありきの商売ですので、お客様にとって付加価値を提供できるかどうかはメンバーのクオリティ次第なんですね。
クオリティを担保するには、メンバーの育成、成長環境を整えることも必要ですし、リテンションという観点でいうと、メンバーがどれだけ会社を愛しているかも重要な要素です。そのあたりが秀でているのが弊社の成長理由のひとつではないかと思っています。
働き方についてはいかがでしょうか。
週5日フルの出社制度を取り入れています。弊社は平均年齢が25、6歳、マネージャーも28歳ぐらいと非常に若い企業です。だからこそエネルギーがあり、モチベーションが高いという強みもあるのですが、一方でピープルマネジメントに関しては非常に弱かったのです。
その弱みを解消するために重要なのは、メンバー同士のリレーションシップや高い頻度でのコミュニケーションであり、在宅ワークではなかなか厳しいという実情がありました。コミュニケーション面での課題は離職にもつながります。そのため、週5日フルの出社制度を取り入れました。
会社側が出社指示をする以上、社員が出社したくなるようなオフィスを用意する必要があります。自宅よりも働く環境を整えることが大事だと考え、オフィス投資にはかなりこだわってまいりました。
フル出社が採用面に影響を及ぼすことはありませんか?
「フル出社なんだ、やった!」とポジティブに受け止められることは多くなく、やはりマイナスから入る人が多いと思います。だからこそ、まずはオフィスに来ていただき、触れて感じていただきたいです。弊社は給与水準を高く設定していることもあり、採用面でフル出社がネガティブに作用してはいないと思います。
なお、出社が原則ではあるのですが、拠点に関しては好きな場所で働いてほしいというのが弊社の考えです。今回、東京に拠点を構えるにあたっても、無理やり異動してもらうことはしませんでした。私はライフワークバランスに否定的なんですよね。起きている時間の6割は仕事に割かれるわけで、ライフと無理やり切り離すのは違うのではないかと。ライフワークバランスではなくライフイズワークであり、住む場所はその人にとって重要なのです。
もちろん、異動してもらうタイミングについては調整がありますが、基本的な考え方として東京に行きたい人には行ってもらいたいですし、大阪や東京から名古屋に戻ってきたいという人は戻ってきてもらえたらと思っています。
全社的に交流する機会はあるのですか?
物理的に深く交流する機会はそうありませんが、年に1度は全社で集まるカンファレンスがありますし、過去にスポーツ大会を開いたこともあります。どちらかというと、拠点内で交流を深めている形ですね。
他の拠点も含め、オフィスを構える際に重視しているのはどういう点でしょうか。
ビルにはずっとこだわってまいりました。名古屋も大阪もランドマークとなるようなビルです。「どこにオフィスを構えているか」は、エンタープライズのクライアントへの印象づくりをする点で重要な要素です。若い会社だからこそ、見え方には気を配っています。
内装デザインについてはいかがでしょうか。
東京だけではなく、すべての拠点において黒を基調とした内装にすると決めています。黒はどんな色にも染まらない色ですし、エキスパート、高級志向な印象を抱かせる色でもあります。コンセプトは、黒を基調としたシックでエレガントな内装デザイン。今回も、ここからぶれることなく作りました。
では、さっそくオフィスを見せていただきたいと思います!
黒を基調とした高級感ある上質な空間。Grand Centralオフィス見学ツアー
黒を基調とした、シックで落ち着いた雰囲気のGrand Centralのオフィス。見学ツアー、スタートです!
ガラス張りの会議室が印象的なエントランス
こちらがエントランスでして、内装で1番こだわりました。BGMにもこだわりがあり、オフィスで通常流すようなものではなく、高級ブランドショップが店内BGMに使うようなものを流しています。
ガラス張りの部屋が印象的だなと思いました。こちらは会議室ですか?
そうです。弊社のロゴである円形をモチーフにし、ペンタゴンのようなミーティングスペースを作っていただきました。円形にしたのは、並列に並ぶとモニターが見えづらくなるという理由もあります。役員会議などの重要なミーティングを開く場にしたいと考えております。
重要なミーティングを開く場所がガラス張りというのもユニークですね。
「あの席に自分も参加したい」とメンバーが思える空間を作りたかったんです。そのため、あえてエントランスに設け、ガラス張りとしました。もちろん機密性の高い情報を扱う際には、カーテンなどでクローズできるようになっています。
会議室名の由来は何なのでしょうか。
これもロゴ由来ですね。
弊社のロゴの中央の丸がゴールドなんですよ。このパネルを見ていただけるとわかるかと思います。
なるほど!
会議室は社長室を含めて8部屋。間仕切りのないスペースも6つ用意しました。他の会議室名は、実業家や海外の有名なビル名などから借りて名付けました。
パフォーマンスを上げられる環境を整備。ワーキングスペース
ワーキングスペースは、先ほどお話したように社員が自宅より出社した方が効率が上がると思えるよう、環境を整えることに注力しました。環境整備を考え、フリーではなくあえて固定席に。チームごとに席を固め、メンバー同士でコミュニケーションを取りやすくしています。各席には32インチのダブルモニターをデフォルトで設置し、1番使う時間が長い椅子にも投資しました。
かなりの数がありますね。
メーカーやデザインなども統一したいため、今後を見据えてまとめて用意したんです。この椅子はリクライニング機能も充実していて、自席で仮眠が取れるという利点もあります。
仮眠をしてもいいのですね。
むしろ昼寝することを推奨しています。休憩室を設ける手もあるのですが、スペースに限りがありますし、ベッドがあったところで使いづらいという社員もいるため、自席で気兼ねなく横になれるほうがいいなと。仮眠を取っている社員を多く見かけますよ。
あとは音楽ですね。エントランスとは違って、ワーキングスペース内では有線を流すようにしています。
ワーキングスペースは、中央に位置するエントランスから左右に広がっています。間の部分には、簡単なミーティングができるソファ席やスタンディングデスクスペース、リラックススペースを設けました。
デザインコンセプトは変えないようにしているというお話でしたが、名古屋や大阪のオフィスから何か変えた部分はありますか?
名古屋と大阪のオフィスは土足禁止なのですが、東京ではそのルールを撤廃しました。自宅よりも快適な空間をということで土足禁止にしていたのですが、スリッパ置き場の確保、履き替えの手間、来客時の対応といろいろな課題があるのも事実です。名古屋と大阪は会議室が少なく、来客頻度がそれほど多くないため成り立っていたのですが、東京ではこれまで以上に来客頻度が増え、動線の確保も難しいと判断しました。
東京に本社機能を構えたことについて、お客様から何かご反応はありましたか?
「すごいね」とおっしゃっていただいていますね。名古屋も大阪もそれなりの占有スペースを設けているので、まだ創業から日の浅い会社がこれだけのオフィス投資をしていることについて驚いていただいています。あとは「転職したい」とおっしゃられる方も多いです(笑)。
働きやすさもそうですし、見た目の印象も洗練されていておしゃれですから、「ここで働きたい」と思われるのでしょうね。
オフィス投資の成果は算出しづらい。だからこそ上振れや差別化要因の可能性がある
「ドラマを見ていて、『こんな場所で働きたい』『こんな環境を実現したい』という思いが昔からあった」と語る北口さん。オフィス投資の成果は数値で算出しづらいものですが、「見えづらいからこそ、上振れる可能性がありますし、他社との差別化もしやすい」と述べていただきました。
「弊社は4期目と、まだまだこれからの会社ですが、ここから2020年代に創業した日本企業の代表となれるよう、メインストリームを作っていきたいと考えています。グローバル展開もしてまいりますので、関心を持っていただいた方には、ぜひ一度オフィスに来ていただきたいです」
今後のオフィス展開については、「予期しない場所に拠点が増えるかもしれない」という北口さん。
「オフィスがない場所に転居しなければならなくなったから、仕事を辞めなくてはいけないというケースをなくしたいんです。例えば、両親の介護のため実家のある北海道に戻らなければならないけれど、オフィスがないという場合、何人か募ってオフィスを新たに作るのもOKと伝えています。そういった事例がいつ出てくるかわかりませんし、海外展開もある。どこに次の拠点ができるのかわからないですよ」
まず目指すのは、時価総額1兆円。さらなる躍進に期待です。