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オフィスインタビュー オフィスツアー
vol.289 株式会社Luup

戦略的なオフィス選び。Luupの五反田新オフィス見学ツアー

株式会社Luup

電動マイクロモビリティのシェアリングサービス「LUUP」でおなじみの株式会社Luup。秋葉原から五反田へオフィスを移転しました。五反田駅からは少し距離があるビルへ入居。その距離は「あえて」というLuup。どういった意図でオフィスを作られたのか、西宮さん、寺田さん、薬師寺さんにお話を伺いました。

西宮 一喜
インタビュー
西宮 一喜
株式会社Luup

受託会社や事業会社でUIデザイナー、PO、CDOなどを経験後、2024年にLuupに入社。 入社後はデザインの責任者としてデザイングループのマネジメントや様々なデザイン制作に従事している。 今回の移転プロジェクトではオフィスのコンセプト設計やレイアウト、スタイリングのディレクションを担当。

寺田 惇法
インタビュー
寺田 惇法
株式会社Luup

新卒でSansan株式会社に入社。営業やマーケティングなどビジネス領域全般を広く経験した後、人事部へ異動。新卒採用や入社研修、育成等の企画業務に従事。その後Luupに入社し、中途採用やオンボーディング、全社コミュニケーション施策の企画や運営などを担当。

薬師寺 沙季
インタビュー
薬師寺 沙季
株式会社Luup

庶務や秘書などコーポレート系の業務を3社で経験した後、2024年10月にLuupに入社。引き続き庶務・秘書業務に従事しつつ、今回のオフィス移転ではプロジェクトマネージャーを担当。移転後の環境整備や、コミュニケーション施策の運営も担う。

会社のミッションを体現するオフィスづくりを

卯岡(IBASHO.ライター) :

Luupさんと言えば街中を走る電動キックボードや電動アシスト自転車の「LUUP」で知られる会社ですが、あらためて会社についてご紹介をお願いできますか?

西宮さん :

弊社は『街じゅうを「駅前化」するインフラをつくる』というミッションを掲げ、ポートからポートに移動できる電動マイクロモビリティサービスを展開している会社です。LUUPを使うことで、徒歩では遠い場所も駅前のように感じられるような社会をつくり、街全体の価値を上げる未来を目指しています。

卯岡 :

ビルの下にもLUUPがたくさん並んでいました。

薬師寺さん :

自社にポートを設置するのは移転先を検討する際の条件でした。

西宮さん :

駅からオフィスまで、歩くと約10分程度と、少し距離があるんですよ。通勤にLUUPを使う従業員が増えたなと思いますね。

卯岡 :

少し駅から距離があるのは、あえてなんですか?

西宮さん :

その通りです。代表の要望ですね。

寺田さん :

最初聞いたときは「えっ」と思いました(笑)。前のオフィスが駅から近かったこともあり、「結構遠くなるな」と。
ただ、駅からの距離があると、オフィスまで来るだけでも街のことを知れるきっかけが増えます。弊社のミッションを考えると、駅から徒歩10分程度というこの距離感は一つのこだわりだと思い腹落ちしました。

卯岡 :

これまで、移転は何度もされていらっしゃるんでしょうか。

薬師寺さん :

そうですね。ベンチャーらしく代表の自宅からスタートし、VCのシェアオフィス、新宿のWeWorkを経て、前回が秋葉原となります。

卯岡 :

今回はどんなオフィスにしたいという想いがありましたか?

西宮さん :

弊社はリモートワークを導入していて、特に出社義務がないんです。とはいえ、出社にも良さがありますから、まずはどうすればオフィスに来てもらえるのかについて代表と話し合いました。オフィスでしかできない体験をしっかり実現できるオフィスにしようという話になり、ピックアップしたのが「偶発的なコミュニケーションを生める空間」と「自宅以上に集中して作業できる空間」です。

卯岡 :

コミュニケーションについては多くの会社さんがおっしゃられていますが、「集中して作業できる空間」も意識されたんですね。

西宮さん :

そうですね。そのため、働き方に合わせて使い分けられる設計をしていただきました。

卯岡 :

では、ここからはオフィスを拝見しながらお話を伺いたいと思います!

目指すは「前向きに出社したくなるオフィス」

さわやかな印象のエントランスより、あらためてオフィスをご案内いただきました!

こちらは執務エリアが臨める内側のエントランス

空間をゆるやかに分けた執務エリア&コラボレーションエリア

西宮さん :

手前側にコラボレーションエリアを設け、ゆるやかにスペースを分けました。当初はコラボレーションエリア側も執務室と同じように作業用のテーブルが並ぶ案が出ていたのですが、こちらではランチやコミュニケーションを取りやすくしたくて、今の形に落ち着いた形です。

卯岡 :

確かに休憩しやすそうな雰囲気のエリアだなと思います。

寺田さん :

今後、もっとコラボレーションエリアを活用したいと考えていて、施策を検討しているところなんです。オフィスコンビニや自販機などを置いて、カジュアルなコミュニケーションを取りやすくしたいな、とか。

卯岡 :

いいですね!

寺田さん :

月に1回、全社会議をしているので、そのあとに飲食を共に囲む場としても活用できそうだなと考えています。

薬師寺さん :

前のオフィスでも、コラボレーションエリアのようなスペースはあったのですが、座席が今ほどは多くなかったんです。座れる場所が増えたことで、個人的にコラボレーションエリアの活用頻度が高くなった気がしています。

卯岡 :

座れる場所があれば、つい話が盛り上がることもありそうですもんね。

寺田さん :

わいわい盛り上がりやすくなったことも関係しているのか、コラボレーションエリアでイベントをやるなど、周りを巻き込みやすくなったようにも感じています。

右奥、ガラス壁の向こう側は会議室・エントランス
卯岡 :

本当に自由に使える席が多くていいですね。全体的にシンプルな印象も受けます。

西宮さん :

内装デザインを検討する際、どこまで会社のカラーを打ち出すのか考えたんですよ。弊社はインフラを目指しているため、ブランドを前面で押し出すよりは、調和やバランス感覚のほうが大事ではないかと考え、ブランドらしさを出すのはあえて最小限にしてほしいと伝えました。

卯岡 :

採用を意識してオフィスを作られる会社さんもいらっしゃいますが、Luupさんはオフィス作りにあたって採用の観点は念頭に置いていましたか?

寺田さん :

いえ、むしろ考えなかったですね。オフィスのビジュアルに関しては、西宮さんたちが間違いなく良いものにしてくれるだろうと信頼していたので、わざわざ採用を意識して「こうしてほしい」と伝えることはなかったです。人事として伝えたのは、会議室の位置をセキュリティエリア内にしてもらいたいといった要望くらいでしたね。

テレカンブースも用意

会議室

薬師寺さん :

ここの会議室は、リモート会議のときに便利なんですよ。

薬師寺さん :

壁のモニターをみんなが見やすいような机、椅子の配置になっているんです。

卯岡 :

だから、カウンターテーブルのような形だったんですね。

薬師寺さん :

はい。利用シーンに合わせて製作していただきました。

薬師寺さん :

前のオフィスでは会議室が2部屋でしたが、今回は6部屋と数を増やしました。また、前のオフィスの会議室は最大収容が10名でしたが今回は最大16名まで入れる会議室を設けています。会議室の数も広さも、これまでの従業員の使用状況を事前に調べ、決めました。

卯岡 :

きちんとデータを取って検討されたんですね。出社率についてはいかがですか?目標数値があったりされるんでしょうか。

薬師寺さん :

いえ、明確な目標は設けていません。

寺田さん :

「出社しろ」と言って来させることには意味がないというのが代表の考えなんですよ。強制されるとモチベーションが下がりますからね。

薬師寺さん :

出社したいと思ってもらえるような環境づくりをするのが私たちの役目で、結果「上がったらいいな」というぐらいですね。出社することで生まれる機会はやはりあるので、今後も出社したくなるきっかけづくりをしていきたいと思っています。

寺田さん :

同じくですね。出社を強制してパフォーマンスが下がるなんてことはしたくないので、「月1回は来てね」というこれまでの思想は変えず、従業員がプライベートも大事にして生産性高く、自分ナイズドした働き方ができる会社であり続けたいと考えてはいます。

とはいえ人事としては、事業成長につながる偶発的なコミュニケーションを活性化できるよう、施策を練っていきたいとも考えています。他部署の従業員とごはんを食べる際のランチ補助制度など、新たな福利厚生も検討しています。五反田の街も知ってもらえるような施策を設計したいですね。

西宮さん :

街を知ってほしいという話でいくと、このオフィスになってからポートの台数が増えたので、LUUPを使って出勤する従業員が増えたんですよ。

株式会社Luup
西宮さん :

自社プロダクトを使う機会が増えると、ユーザー目線で思うところが出てくるでしょう。改善策が出てきて、より良いサービスづくりにつなげていけたらうれしいですね。

パフォーマンスを最大化できる働き方が大前提。従業員が前向きに出社したくなる施策を検討中

「オフィスでやりたいことは、黙々と作業することだけではない」「とはいえ、空間を役割に沿って完全に仕切ってしまうことも避けたい」という思いから、広い空間をゆるやかに分けることで、集中したいとき、コミュニケーションを取りたいときと緩急をつけた働き方ができるようになったLuupの新オフィス。コラボレーションエリアの活用はまだまだこれから。今後の活用方法も楽しみなオフィスです。

取材先

株式会社Luup

https://luup.sc/ 公式サイト

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