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会議室から始める組織改革!効果的な会議室づくりのポイントと人気アイデア
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「会議中になかなかアイデアや意見が出てこない」「会議が形骸化してしまっている」など、会議に関する悩みを抱えていませんか?会議室は、単なる打ち合わせ用の個室ではなく、従業員の創造性を刺激し、組織全体の活性化・生産性向上を促す重要な空間です。
本記事では、企業にとってポジティブな影響を生み出す会議室づくりのポイントについて、基本レイアウトや人気のアイデアを解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
目次
会議室が組織に与える影響とは?
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会議室は、組織に対して様々な効果をもたらします。代表的なものとしては、以下のような3つの効果があげられます。
1.コミュニケーションの活性化
2.多様なコラボレーションの促進
3.従業員エンゲージメントの向上
会議中に従業員たちがリラックスして意見交換ができるようになることは、互いの創造性を刺激し合い、革新的なアイデアや有機的なコラボレーションが生まれやすい土壌を育みます。
そして、自分たちの意見でプロジェクトや事業が進んでいく様子を実感することで、従業員のモチベーションは高まり、やりがいをもって仕事に取り組めるようになるでしょう。
仕事や会社に対する満足度・愛着が高まると、組織の効率性・生産性向上も促進され、結果的に企業の業績向上へとつながる好循環が生まれていきます。
働き方とともに多様化!会議室の用途と種類
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働き方改革やリモートワークの普及により、会議スタイルも多様化が進んでいます。会議室の見直しを検討する際には、自社に適した用途や種類に応じてデザインを考えることが、会議室の効果を高めるうえでは大切です。ここからは、代表的な会議室の用途と種類について解説していきます。
会議室の用途
会議は、その規模や内容によって細分化が進んでおり、企業によっては、用途ごとに会議スペースを設けているケースも少なくありません。代表的な用途としては、以下の5つがあげられます。
1.形式的な会議:部署やプロジェクト単位の定期報告会など
2.ブレインストーミング:複数人で自由にアイデアを出し合うカジュアルな会議
3.小規模な打ち合わせ:ハドルミーティングなど、特定のトピックについて短時間で協議・報告する会議
4.1on1:上司と部下の定期面談や人事評価面談など、1対1の会議
5.プレゼンテーション:特定のトピックに関する情報を効果的に提示・説明し、相手の理解や承認を得るための会議
それぞれの用途によって、求められる設備や好ましいインテリアが異なるため、各用途に適したデザインを考えることが大切です。
会議室の種類
会議室の用途が多様化するにつれて会議室の種類も増えています。それぞれの企業の個性や理念を発信する独自性の高いデザインの会議室を見かけることも少なくない中、昨今導入されるケースが多い会議室としては、以下の7種類があげられます。
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1.対面型
長机を対面で合わせ、参加者が横並びで座る形式。一般的な会議スタイル向き。
2.クラスルーム型
学校の教室のように参加者全員が前方を向くように座る形式。セミナーや研修向き。
3.円卓型
参加者が円形のデスクを取り囲んで座る形式。フラットな関係を重視する会議向き。
4.シアター型
観客席のようにスクリーンや舞台に向かって座る形式。全社会議や発表会など大規模会議向き。
5.コの字型/U字型
壁面のスクリーンやホワイトボードに向かってコの字型 / U字型に配置した机に座る形式。オンライン会議やプレゼンテーション向き。
6.スタンディング型
バーカウンターのようなハイデスクが配置され、参加者は立ったままで会議を行う形式。ハドルミーティングや少人数での会議向き。
7.個室型
一人または少人数で利用できる個室スペースを設ける形式。集中して作業を行う必要がある会議や、オンラインミーティング、1on1面談などの会議向き。
このように、会議スタイルに合わせた空間設計をすることで、非効率的・非生産的と感じるような「ムダな会議」をなくし、組織にとってポジティブな影響をもたらす会議文化を醸成することができます。
会議室づくりで気をつけるべき3つのポイント
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ここまでで多様化する会議室の用途と種類を紹介してきましたが、なんとなく良いと思ったデザインに会議室をアップデートするだけでは、期待していた効果は半減する可能性があります。会議室づくりを成功させるためには、これからあげる3つのポイントに注意しながら、自社に適したデザインを採用することが大切です。
1.インターネット環境
会議室のインターネット環境は、会議中のストレスを軽減し、円滑な会議進行をするうえで欠かせない要素です。
高速かつ安定したWi-Fi環境を整備することで、オンライン会議システムを通じた資料共有やプレゼンテーションを円滑に行うことができます。また、多様なデバイスに対応できるよう、アクセスポイントの数を増やしたり、ゲスト用のネットワークを設けることも会議品質の向上につながります。
2.セキュリティ
会議室では、機密情報が取り扱われる機会が多いため、万全なセキュリティ対策が不可欠です。情報漏洩を防ぐためには、不正アクセスを防止するサイバーセキュリティ対策はもちろん、物理的なセキュリティ対策も忘れてはいけません。
ドアの施錠や防犯カメラの設置、来訪者の管理をはじめ、会議室内のパソコンやネットワーク機器のパスワード管理や端末の紛失・盗難対策、防音壁や二重扉の設置による防音対策など、様々な角度から対策を講じた設計にすることで、情報漏洩リスクを低減することができます。
3.用途に応じた設備・家具
会議室の設備や家具は、用途に応じて最適なものを選ぶことが重要です。たとえば、プレゼンテーションを行う場合は、プロジェクターやスクリーンが不可欠です。ブレインストーミングには、気軽にアイデアを書き留められるホワイトボードなどの設備があると便利でしょう。また、企画会議やブレインストーミングのように長時間にわたる会議では、快適な椅子や集中しやすい照明、高機能な空調設備が求められます。
カジュアルな打ち合わせスペースでは、ソファやローテーブルを配置するとリラックスした雰囲気を演出できます。さらに、壁紙や家具の色・デザインを工夫することで、より快適な空間を作ることができます。
「どのような会議のための空間なのか」という用途を明確にしたうえで、それに合った設備や家具の選定を行うことは、会議室の機能性・快適性を高めるだけでなく、実際に使ってみた後に使いづらさや機能の過不足が露呈するといったリスク防止にも効果的です。
会議室づくりのアイデア3選
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国内外の企業で積極的に取り入れられているアイデアのうち、これからの会議室づくりに欠かせない3つの要素を紹介していきます。
1.フレキシブル(柔軟性)
多様な働き方に対応したオフィスデザインが求められる中、もちろん会議室も例外ではありません。会議の参加人数や内容によってレイアウトを自由に変えることができる可動式の家具やパーテーションは、オフィス家具選びにおいて欠かせない存在となっています。また、昨今導入が盛んなABW(Activity Based Working)型のオフィスデザインの一部としても、柔軟性の高い会議室デザインに対する注目度は高くなっています。
2.クリエイティブ(創造性)
創造性を刺激する空間は、従業員の知的創造力の向上を促し、革新的なアイデアを誘発するといった効果を生むことが期待されています。例えば、会議室の壁にホワイトボードなどの書き込み可能な加工を施すことで、参加者同士が自由に発想を膨らましていくことができるでしょう。また、自然光やグリーンを効果的に取り入れ、適度にリラックスした空間を演出することで、創造的な思考の促進にもつながります。
3.サステナブル(持続可能性)
国内外の企業間で「環境配慮型持続可能な企業経営」という経営スタイルが定着し、様々な取り組みが進められる中、会議室づくりにおいてもサステナビリティを意識することは自然な流れといえるでしょう。再生可能な素材を使用した家具や省エネ型照明器具、自然光や再生可能エネルギーの活用など、会議室デザインにも様々な形で取り入れることができます。さらに、このような自然環境への負荷軽減に対する取り組みは、企業PRとしてもポジティブな効果をもたらします。
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本記事では、会議室は組織の働き方や企業独自の文化・理念を反映する空間として、様々な役割を担っていることを解説してきました。また、様々な人的課題に対しても、会議室が解決の起点となることも感じて頂けたのではないでしょうか。
会議室の見直しを成功させるためには、機能性とデザイン性の双方において専門的な知識が必要となってきます。そのため、「会議室を見直したい」と検討されているなら、まずはオフィスデザインに関する豊富なノウハウと実績をもったプロに相談してみることをおすすめします。