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オフィスデザイン

オフィスのリノベーションの意義は?事例をもとにメリットを解説!

近年、オフィスの運用の中で「リノベーション」という言葉が流行しています。リノベーションは形の上では「改装」ではあるのですが、単に古くなった部分を修繕したり、改築したりするにとどまらずそれ以上の価値を生み出しうるものです。

今回はリノベーションに関してそもそもどういったものなのか、どのような形のリノベーションが存在するか、リノベーションをオフィスに活用するにはどのような方法があるかといった基本的な部分を解説した上で、実際にリノベーションを行った事例についても写真を交えて紹介していきます。

その上で、社内向け、社外向けそれぞれのメリットや、オフィスの運用コストに関わるメリット、デメリットや一方で気をつけなければならない注意点などについて解説していきます。

オフィスのリノベーションを検討する方、新しいオフィスを比較的安い金額でしっかりとデザインしたい方など参考にしていただける情報も多いかと思いますので、ぜひご一読ください。

目次

リノベーションとは?リフォームにとどまらない価値の創造

リノベーションは「Re(再び)」と「Innovation(技術革新)」を組み合わせた造語です。広義には「物件を改修する」と捉えても間違いではありませんが、似たような意味を持つ「リフォーム」との意味合いの違いや、オフィスのリノベーションには具体的にどのようなものがあるのか3パターンを具体的に紹介していきます。

リノベーションは「価値創造」であり、「修理」を意味するリフォームではない。

まず、近い概念であるリフォームとの比較ですが、リフォームは一般的には「修理し元の状態に戻すこと」を指します。

たとえば、トイレの設備が老朽化してきたので新しくする、空調設備が古くなってきたので最新の機械と交換する、といった具合です。

古い設備・仕様が新しくなることで、結果として「革新」ともいえる大幅な変化が起きることもありますが、基本的な考え方としては機能しなくなっている部分を本来の状態まで「元に戻す」ことがリフォームの目的です。

一方でリノベーションとは、言葉通り「革新」を目的として物件に手を加えることを指します。何らかの「革新」の結果を得ることを目的として行われる施工、とイメージすると区別がつきやすいかもしれません。

リノベーションの分類①「フルリノベーション」

フルリノベーションとは、その名の通り物件全体に手を加えるリノベーションです。全体をデザインできるため、物件の物理的な制約や建築基準法などの法的な制約、(テナント物件の場合)貸主との契約での制約などはあるものの、その範囲内で非常に自由度の高いリノベーションを行うことができます。

空間全体としてコンセプトをもって施工することができるため、デザインに一貫性を持たせやすく、比較的手軽に理想とするオフィスの実現が行いやすいパターンであるといえるでしょう。

ただし、物件全体に施工を行うため、施工費用が相応のものになることに加えて、工期も長くなることが注意点として挙げられます。

リノベーションの分類②「ポイントリノベーション」

ポイントリノベーションとは、空間全体の中で一部の空間(ポイント)だけを集中してリノベーションを行う施工です。

たとえば、会社の「顔」としての役割をもつエントランスや、訪問者が最も滞在時間が長く、かつ重要な打ち合わせを行う会議室などにリノベーションを加えるだけでも、相手に与えられる印象の変化は絶大です。

工事費用や工期についても手を加えるのが一部だけということもあり、比較的抑えることができます。また部分的な施工であるため、オフィスの機能の一部を制限する必要はあるものの、代替環境まで用意しなくても施工中も社員が大きな環境の変化は強いられずに普段の仕事を進めることができるかもしれません。

一方でリノベーションを加えるのが一部であることから、フルリノベーションと比較すると、デザインの自由度が欠けるといった点や、一部のみをリノベーションすることによりオフィス全体の空間に一貫性がなくなるといった懸念も考えられます。

リノベーションの分類③「スケルトン」

3つ目に、全体か一部かといった分類とは別にリノベーションの中の人気の施工として「スケルトン」があります。

スケルトンとは、天井に貼ってあるパネルを取り払い、建物の体躯をむき出しにする施工です。天井が高くなる分開放感がでることや、良い意味で「オフィスっぽくない」クリエイティブな雰囲気になり、オフィスの雰囲気を大きく変えることができます。

基本的なレイアウトのリノベーションは一切行わず、スケルトン工事だけを行う場合でも天井をなくすことで印象はかなり変化しますが、ポイントリノベーション、またはフルリノベーションと併せて行うことで、空間のデザインの自由度が上がり想像の幅も広がります。

ただしスケルトン工事は退去時にまた元の状態まで戻す必要があるため、施工と原状回復のそれぞれで費用が発生する点は予め押さえておきましょう。

また、天井が高くなることでエアコン設備の効率が悪くなることや、天井パネルで抑えられていた音の問題が発生するなど、ランニングコストの増加や、新たな懸念材料も含んでいることを念頭においておきましょう。

「リノベーション物件」を活用する2パターン

オフィス物件をリノベーションすることにより、新たな価値が想像しうることはご理解いただけたと思いますが、実際にリノベーションを活用する方法としては、主に2パターンが考えられます。

すなわち、「現在のオフィスをリノベーションして使う」か「物件を探し、リノベーションしてから入居する」かの2つです。

既存のオフィスをリノベーションする

まず、手軽にリノベーションの効果を発揮できる方法として既存のオフィスをリノベーションするといった形が挙げられます。

(テナント物件の場合)物件を解約する、新たに物件を探す、契約するといったプロセスが不要で、既存の物件の改装で足りるため工数や費用を比較的抑えたリノベーションが可能です。

同じ物件であっても、リノベーションを加えることによってその雰囲気は大きく変えられるので、改装の内容によっては「別物」のオフィスに仕上げることも可能です。

また、既に利用しているオフィスであれば現行のオフィス運用の課題が抽出しやすい点や、物件の構造上どの程度のリノベーションが可能なのかを予測しやすい点など、リノベーションのデザインを策定しやすいことも大きなメリットとして挙げられます。

ただし、施工の内容によっては長期間社員がオフィスを仕事場として使うことができなくなるため、代替の環境を用意するなどの別途のコストがかかる可能性があります。

また、既存の物件の条件次第では行えるリノベーションの範囲に制約があったり、そもそも物件としてリノベーション自体が難しいというケースもあるかもしれません。

新たな物件をリノベーションした後、オフィスとして活用する

一方の選択肢として、現在のオフィスを解約し新たに入居する物件をリノベーションして利用する、という選択も考えられます。

実現したいオフィスの条件が明確であれば、その条件に合致した施工が可能な物件に絞って探すことで、理想のオフィスづくりが容易になります。

オフィスの移転が伴う場合、オフィスの機能を移す前に内装工事が行われることになるため、社員はただ新しいオフィスに引っ越しして業務を始めればよく、内装工事の間に一時的な代替環境で業務しなければならないといった非効率な時間を省略することができます。

また、内装を変えるだけでも変化は十分期待できますが、物件そのものが変わることにより、さらに「新しくなった」というような意識づけをすることができるかもしれません。

ただし、既存の物件をリノベーションする場合と比較して既存のオフィスの解約、新規オフィスの契約をはじめとする諸手続きや、最大で家賃の15ヵ月分ほどになる初期費用の支払などのコストが発生します。

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