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オフィスデザイン

イノベーションを生むオフィスにはテクノロジー×デザインが必要。イトーキの「IT×家具計画」の軌跡と新商品に込められた工夫に迫る

ITOKI TOKYO XORK内にある、ユニークなスマートオフィス家具の数々

長尾さん :

こちらは2023年2月に発売した「on-studio(オンスタジオ)」です。本格的なスタジオの用意ができなくてもクオリティの高いウェビナー(Webセミナー)の配信ができるようにと考案しました。

 

プロンプターという機能を採用していまして、カンペを見ながらカメラ目線で説明できます。書画カメラも搭載し、手元の映像も配信できるようにしました。

▲本格的なスタジオの用意ができない場合でも、ハイクオリティなウェビナー配信が可能に

――反響はいかがですか?

長尾さん :

ありますね。思っていたよりも反響があったのは人事でした。会社説明会はアフターコロナでもWebが基本ですし、面談もオンラインで行うケースが多いんですね。オンラインでの会社説明会や面談のクオリティ向上は会社の印象を良くするために必要なんです。また、調べてみたところ、ウェビナーなどで1番カメラをオンにしているのは人事だということもわかりました。セミナー関係の会社からも問い合わせを受けています。

――想定とは少し違う結果が出ることもあるんですね。

長尾さん :

この手の商品は新しいチャレンジですので、やってみないとわからないことが多いんです。トライアンドエラーの繰り返しで、お客様にお話を聞きながら日々、改善すべきところを改善しています。

▲オープンなスペースに設置されているWeb会議スペース
▲【提供画像】周囲の枠に寄りかかりながら、気軽に参加できる仕様です
▲遠隔地と繋ぐ「office surf touch(オフィスサーフタッチ)」。本社と支社、工場のラインと営業所などを繋ぎ、気軽にコミュニケーションを取れる仕組み

オフィスの目的はイノベーションを生むこと。テクノロジー×デザインでオフィス作りの後押しを

――今後の働き方の変化について、どのようにお考えですか。また、その今後に対し、IT×オフィス家具計画にはどのような展望がおありでしょうか。

長尾さん :

コロナ禍が完全に落ち着いたとしても、もうWeb会議がなくなることは基本的にはないでしょう。その良さをみんな実感していますからね。離れた地域にいる方、社外の関係者、海外の方と簡単にミーティングができるようになるということは、コミュニケーションが増えるということ。IT的な商品、ツールを入れていくことはオフィスにとって必須であり、誰でも使いやすい環境を整え、空間をデザインするニーズは今後もどんどん増えていくでしょう。実際の距離が離れていても、リアルにいるような一体感を得られる環境を作っていきたいと思っています。

長尾さん :

働き方が大きく変わるなか、オフィスを合うように変えたところで、働く人が使いこなせなければ意味がありません。弊社でも採り入れているABWも、仮説通りに運用されているケースはなかなかなく、結果を見ながら改善していくことが求められます。

▲オフィスの使用状況をデータ収集、改善に繋げている
長尾さん :

弊社はプロダクト作りだけではなく、データソリューション事業も手掛けています。これはデータを使ったオフィス運用支援サービスで、いわばオフィス業界のカスタマーサクセスみたいなものですね。データに基づいてオフィスと働き方の継続的なアップデートの手助けにも力を入れてまいりたいと思っています。

――最後に、オフィス構築に携わる経営層やオフィス担当者様に向けて、メッセージをお願いします。

長尾さん :

オフィスはイノベーションを生む場だと思っています。従来型の効率重視のオフィスでは、イノベーションは生まれないでしょう。エンゲージメント向上など、気持ちのポジティブさが非常に重要で、いわゆる共感や交流が創造性に繋がり、イノベーションに至っていく。そういったオフィス全体の生産性を高めることを目指していきたいと思っています。

 

テクノロジーは重要ですが、それだけでは体験価値を十分に上げることはできません。デザインを掛け合わせることで、イノベーションに繋がるオフィスを作りたいというのが弊社の目指すところです。ぜひ、皆さんのオフィス作りのお手伝いをさせていただければなと思っています。

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