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オフィスレイアウトの基本的な考え方!7つのポイントを解説

オフィスレイアウトの基本的な考え方!7つのポイントを解説

オフィスのレイアウトはオフィス全体の印象や従業員の生産性などを左右します。どのような要素を考慮すればよいのか、その中で何を優先すればよいのか、迷われる方も多いのではないでしょうか?オフィスレイアウトを考える際に押さえておくべきポイントを知っておかないと、理想とするオフィスから離れてしまう恐れもあります。

本記事では、オフィスレイアウトを考える際の基本的な考え方を7つ解説します。オフィスのリニューアルや移転を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

オフィスのレイアウト計画をするときの基本的な考え方

オフィスレイアウトの基本的な考え方!7つのポイントを解説

オフィスのレイアウトにはコンセプトやゾーニング、導線などが大切です。レイアウト時の基本となる考え方を具体的に見ていきましょう。

コンセプトを明確に

オフィスのコンセプトやレイアウトの目的を明確にしましょう。たとえば、下記のようなことが考えられます。

  • 業務の効率化
  • コミュニケーション活性化
  • 働く環境の改善 など

どのようなコンセプトで、何を目的としてオフィスをリニューアル・移転するのかを明確にしておかないと、レイアウト設計もブレてしまいます。具体的なレイアウトを考え始める前に明確にしておくことが重要です。

自社に合うゾーニングを

ゾーニングとは、オフィスに必要となる機能を大まかに配置して位置を決めること。このゾーニングをコンセプトや自社の働き方にあった適切なものにしていく必要があります。

代表的なオフィスの空間は下記のようなものです。

  • エントランス
  • 執務スペース
  • 会議室
  • 集中ブース
  • 休憩コーナー など

自社に必要となる空間を洗い出し、どのように配置するか検討しましょう。

ゾーニングは会議が多い・外勤者もしくは内勤者が多いなど、オフィスの使い方によって異なります。執務スペースの割合はオフィス全体の50~60%程度が一般的です。

オフィスのおしゃれさだけではなく、従業員の働きやすさや効率的に業務を進められる環境の構築を意識することが大切です。

イメージやブランディングに沿うレイアウトに

オフィスのレイアウトを会社のイメージ・ブランディングと合致させることも重要です。オフィスは会社の顔といっても過言ではありません。オフィスの雰囲気によって、ブランディングや人材採用などに影響することもあります。

そのため、自社のイメージに合うオフィスにすることが大切です。特に、来訪者の目に触れる機会が多いエントランスのデザインは、社外の人から見られることも考慮した設計をしましょう。

従業員1人あたりの面積を計算

法律により、従業員1人につき約1.4坪(4.8平方メートル)以上確保しなければならないと定められています。

ザイマックス不動産総合研究所が実施した「1人あたりオフィス面積調査(2022年)」によると、在籍従業員1人あたりにおけるオフィス面積の中央値は3.66坪でした。これは過去最低の数値となっており、自席を設けないフリーアドレス制やテレワークなどの働き方によって、オフィスのあり方が変わってきている結果と言えます。

設置するデスクの大きさや求めるレイアウト、働き方などで必要となるスペースは変わるため、面積も意識して計画するようにしましょう。

オフィス内の導線を考える

何の計画もなしに空間やデスクを配置すると導線の悪いオフィスになってしまいます。どのようなコミュニケーションを促したいのか、業務の効率を高めるにはどうしたらいいか検討し、導線に反映させる必要があります。

たとえば、複合機を頻繁に使うのに、設置した場所へ行くまでの導線が複雑だと生産性が落ちてしまうでしょう。このような場合、複合機を日常的に使う内勤の部署と、複合機とが近くなるような導線設計が大切です。

※ただし、従業員の健康増進を促すために、あえてオフィス内を歩かせるような導線にする企業もあります。導線の設計も、コンセプトや目的次第と言えます。

基準寸法からデスクやオフィス家具の間隔を検討

オフィスレイアウトの基本的な考え方!7つのポイントを解説

オフィスの基準寸法とは、不便さ、不快さを感じることがなく業務に取り組める幅のこと。隣の従業員と間隔が近すぎて集中できない、デスクに従業員が座ったときに通路が狭くなるといったことがあると生産性に影響します。快適に働けるオフィスにするために、デスクやキャビネットなどの大きさを把握し、適度な間隔を確保できるレイアウトが大切です。

下記にオフィスのレイアウトを検討する際の基準寸法の一例を紹介するので、参考にしてみてください。

基準寸法の一例
  • 通路幅:120センチ以上
  • デスク同士の間隔:90センチ以上(同じ向きの場合120センチ以上)
  • デスクの側面と壁の間隔:120センチ以上
  • デスクに座ったときの背面に壁がある場合:140センチ以上
  • デスク横にキャビネットを設置する場合:135センチ以上

たとえば通路幅は、火災や災害時の避難経路を確保するために2人ですれ違える広さが必要です。デスクを背中合わせで設置するレイアウトの場合は、通路幅が180センチ以上あると良いとされています。

デスクに座ったときの背面に壁がある場合、椅子がぶつかってしまうため140センチ以上の空間が必要です。ただし、管理職やセキュリティの高い情報を扱う従業員などが座る席の場合は、人が背後を通れないようにあえて壁との間隔を狭めるケースもあります。

オフィスのレイアウトに関わる寸法は、建築基準法や消防法で定められている部分です。守らなくてはいけないところですので、専門家や法令順守のできる業者に相談しながら進めるようにしましょう。

オフィス内のセキュリティ

オフィスのセキュリティも考えたレイアウトにすることも重要です。来訪者がオフィスを訪れた際に、エントランスの近くに執務スペースがある状態では情報流出のリスクが高まりやすいです。

来客があったときの応接室や会議室などは、できるだけエントランスから近いところに配置するようにしましょう。

重要書類を保存するキャビネットや自社のサーバー室などは、従業員の導線から離れたオフィスの奥のほうに配置します。機密情報などを保管している部屋は、担当者しか入れないようにセキュリティレベルを高めるといった対策も必要です。

代表的なオフィスレイアウトの種類

オフィスレイアウトの基本的な考え方!7つのポイントを解説

代表的なオフィスレイアウトには次のような形式があります。

  • 対向式レイアウト
  • 背面式レイアウト
  • 同向型レイアウト
  • ブース型レイアウト
  • クロス型レイアウト など

デスクの配置だけではなく、フリーアドレスやグループアドレスなどオフィスの運用方法によってレイアウトを検討する方法もあります。

それぞれのレイアウトの具体的な特徴は、下記の記事にて解説しています。あわせてご一読ください。

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まとめ

オフィスレイアウトの基本的な考え方!7つのポイントを解説

オフィスレイアウトを考えるにあたってはオフィスのコンセプトや目的を明確にした上で、大まかな配置をゾーニングすることが大切です。従業員の導線や通路幅などの寸法など、業務効率や安全性の観点から定められている法律などやセキュリティなど重要なポイントを意識しながら、レイアウトの計画をしていきましょう。

今回解説したポイントや考え方を抑えながら、貴社にとって最適なオフィスのレイアウトを考えてみてください。

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