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オフィスインタビュー
vol.64 ユニオンテック株式会社

内装会社ユニオンテックのオフィスは、職人技満点の「最苦戦傑作」

 

こだわりが凝縮した「エントランス」

 
まず最初に案内してもらったのは、エントランスです。
 
さまざまな技術を取り入れているオフィスの中で最もこだわったのが、エントランスの会社ロゴなんだそう。
 

 
一見、石に光を当ててロゴを浮かび上がらせているように感じますが…、
 

坂井さん

実は、石の後ろからロゴの光を当てて、透かして写しているんです。

 

かしみん

えっ!石って光を透かすんですか?

 

坂井さん

石を極限の薄さ5mmにまで削って、透かせています。プロだからこそできる職人芸なんです。

 

かしみん

(うわあ、すごい…)

 
エントランスでひときわ目を引くポイントがこちら。
 

 
鉄のパイプを組み合わせたようなオブジェ。
 

坂井さん

これ、なんだと思いますか?

 

かしみん

ただの鉄のパイプに見えますが…。

 

坂井さん

これは、実際に現場で使っている材料を組み合わせたオブジェなんです。鉄やアルミ、ステンレスといったさまざまな素材を使い、形や大きさもそれぞれ変えています。

 

かしみん

なぜわざわざ素材や形、大きさを変えているんですか?

 

坂井さん

職人さんやお客さん、ユニオンテックメンバーなど、いろいろな人が関わってひとつの内装を作り上げることを表現したかったんです。

 

かしみん

ステキですね。

 

坂井さん

さらに下からライトを照らすことで、「汗水流して作業している職人さんにもスポットライトを当てる」イメージを表現しています。普段は脚光を浴びることが少ないですが、建物や内装を作り上げているのは職人さんなので。

 

かしみん

職人さんたちは、汗水垂らしながらも一生懸命作ってくれていますもんね。

 

坂井さん

職人さんにこそ敬意を表するのは、弊社の根幹にある考えです。オブジェを厚いガラスケースに入れることで、「大切にしている考え」ということを表しています。

 

まさに職人芸!「ルーヴル貼りの廊下」

 
次に案内してもらったのは、廊下です。
 

 
あまり見かけないこの模様は、ルーヴル張りというこれまた職人のテクニック。
 

坂井さん

ルーヴル張りの木は、一つひとつ職人さんが張っています。果てしない作業でしたが、手間をかけるからこそ職人芸が光るんです。

 

かしみん

美しい模様ですね。なぜ、色を変えているんですか?

 

坂井さん

単調の色だと、廊下がまっさらに見えてしまいます。しかし、色を変えると立体感が出るんです。この廊下はオフィスの中でもいちばん長いので、楽しんで歩いてもらえるように工夫をしています。

 

かしみん

廊下にも、職人企業らしさを出しているんですね。

 

来客はまずここへ案内!「ラウンジ」

 
次に案内してもらったのは、「ラウンジ」と呼ばれるスペース。
 

 
先進的でおしゃれなデザインの空間です。
 

坂井さん

職人さんやお客さんと軽く話をしたいときは、ラウンジを利用しています。黒い鉄パイプのようなものは、オブジェのようですがベンチになっているんですよ。

 

かしみん

深く腰掛けないので、フランクに話せますね!

 

坂井さん

正面で顔を見ながら話すと、言いにくいこともありますよね。しかし、このベンチはあえて向かい合わせない仕様なので、本音が言いやすくなるんです。やはり本音を聞いて、より良い内装を作りたいので。

 

▲モニター画面をタッチすると、ユニオンテックのオフィス工事の様子が360°で確認できます。こちらも、職人さんやお客さんを楽しませるための工夫です。
 

イスのショールーム!?「会議室」

 
続いては、会議室へ。
 

 
10個の会議室が並んでいます。会議室ごとに、それぞれ違うイスを置いているのが特徴です。
 

 

かしみん

どうしてイスの種類を変えているんですか?

 

坂井さん

ショールームのような意味を込めています。置いているイスは、飲食店やオフィスで使う高さに合わせているんです。「実際の内装をイメージしてもらえれば」と思っています。

 

かしみん

こちらは、ゆらゆらと揺れて、体をしっかりと包み込んでくれるイスですね。リラックスできるので、おしゃれなカフェなどに合いそう!(すっかり楽しむわたし)

 

坂井さん

楽しんでいただけて何よりです!

 

和の要素を取り入れた「プレゼンルーム」

 
最後にやってきたのは、プレゼンルーム。こちらの部屋も、職人技が詰まっています。
 

 
天井はこの天井用に一から作った和紙を使っていて、壁は有名な左官職人さんに塗ってもらったのだそうです。
(※左官職人:壁や床などを塗る職人)
 

坂井さん

プレゼンルームは、和の要素を強くしているんです。

 

かしみん

和の雰囲気、落ち着きますね。…あれ?かすかに水の音が聞こえる。

 

坂井さん

「波の音」「小鳥のさえずり」などの効果音も流しています。音も含めて、空間をデザインしているんです。

 

かしみん

音にまでこだわりがあるんですね!

 

▲プレゼンルームの奥には、本格的な音響装置があります。
 

「最苦戦傑作」のオフィスが来る人を感動させる

 

かしみん

ここまで作り込まれたオフィスだと、完成するまでに相当苦労されたのでは…?

 

坂井さん

かなり苦労しましたね…。こだわりが強すぎるがゆえ、デザインについて話がまとまらないことも多かったです。

 

かしみん

なるほど。

 

坂井さん

内装って規模にもよりますが、完成するまで8カ月くらいかかるんです。しかし、弊社のオフィス設計〜工事に与えられた時間は、5カ月でした。

 

かしみん

そんなに時間がなかったんですね。

 

坂井さん

その短い期間の中で、妥協せずに内装を作り上げるために、慌ただしい毎日を過ごしていました。毎日、7時間以上は会議をしていましたね。そんな毎日を乗り越えて作り上げたこのオフィスは、わたしたちの中での「最苦戦傑作」です。

 

かしみん

最高傑作ではなく、最苦戦傑作ですか。

 

坂井さん

はい。でも、オフィスに来てくれた職人さんやお客さんたちが感動してくれるので、「苦労してよかったなあ」と思いますね。

 

かしみん

わたしもこのオフィスに足を踏み入れてから、ワクワクしっぱなしです!

 

坂井さん

ありがとうございます!

 
次回は、職人さんやお客さんではなく、ユニオンテックメンバー目線でのオフィス環境についてピックアップします。内装会社が作る、働きやすい環境とは?
 

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取材先

ユニオンテック株式会社

https://www.union-tec.jp/ 公式サイト

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