関連サービス

はたらくひとにとってのIBASHO=オフィスに
込められた想いを載せる情報メディア

ファシリティナレッジ

今、必要なのは、一人で集中できる場所。進化し続けるワークスペース「Think Lab」とは

Think Lab

「Magnify Life(マグニファイ・ライフ)=”人々の人生を拡大し、豊かにする”」をビジョンとして掲げる『JINS』が手がけた、世界一集中できるワークスペース「Think Lab(シンク・ラボ)」が12月1日にオープンしました。今回はThink Labがなぜ世界一集中できるスペースなのか、Think Labとは一体何なのかをプロジェクトを担当した井上一鷹さんにお伺いしてきました。

なぜアイウエアブランドのJINS(ジンズ)が世界一集中できるコワーキングスペースを作ったのか?

JINSがコワーキングスペース「Think Lab」のオープンに至った経緯などを 今回のプロジェクトを担当した 井上 一鷹さん(JINS MEMEグループマネージャー)にお伺いしました。

井上一鷹
慶應義塾大学理工学部卒業後、アーサー・D・リトルに入社。大手製造業を中心とした事業戦略、技術経営戦略、人事組織戦略の立案に従事。2012年にJINSに入社後は、社長室、商品企画室マネジャーを経て、JINS MEME 、ThinkLab等の事業開発を担当。

-今回メガネを扱うJINSさんがThink Lab を作ることになったきっかけを教えていただけますか。

Think Labの構想のきっかけとなったのは、私たちが開発した集中力を計測できるウェアラブルデバイスの「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」にあります。JINS MEMEの検証データによって、今あるオフィス環境が、実は集中できない環境である、という事実が見えてきました。

Image: Think Lab

社内やJINS MEME導入企業にヒアリングしてみると、本当に集中したい時ってオフィスにいないんですよね。つまり、オフィスが集中できないというのは体験的にも数値的にも、明らかになっているんです。僕自身もオフィスや他の場所で計測してみたところ、日々数値は変化するのですが、オフィスが集中できないというのは変わらないんです。

-オフィスが集中できない要因としてはどのようなことが考えられますか?

人って集中しようと思って集中し始めてから23分経たないと深い集中に入れないと言われていますが、今のオフィス環境だと約11分に1回話しかけられるか、見ないといけないメールなどがポップアップしてくるんですよ。1番の要因はそのような環境ですね。

Think Lab

-「Think Lab」のテーマなどはありますか?

ベースとしては”神社仏閣”がテーマにあります。その背景にあるのが、集中はストレスとリラックスが共存している状態から生まれると言われていて、そのような点では、神社仏閣がもっとも近いそうです。Think Lab は、鳥居から入り、参道を通り、手水をし、拝礼を行ない、本殿に入っていく、神社仏閣の構造をオフィスで実現しています。

Think Lab

神社の参道をイメージした通路。真っ暗な通路を神経を研ぎ澄ませながら進んでいくことで、ストレスとリラックスの共存を創りだしている。

Think Lab

真っ暗な通路を24メートル進んでいくと扉があります。「暗い」というストレスをかけ、扉が開くと・・・

Think Lab

参道を抜けて扉が開くと、開放的な空間が広がります。これによりストレスから開放され、リラックスした状態になります。床面が光を反射する素材になっていることでさらに開放感が感じられる。

-「Think Lab」は世界一集中できるワークスペースということで、あらゆる分野から集中を生み出す仕掛けがあるそうですが。

そうですね。まずJINS MEMEを使って検証した結果、集中を高めるためには25種類を修練していく必要があることが分かりました。今回25種類を実現するために、集中を高めるという軸でソリューションや商品、サービスを作っている企業様に呼びかけて、みんなで集中を高めるものを作ろうとして実現したのが「Think Lab」です。

Image: Think Lab

-集中のプロフェッショナルが作ったワークスペースなんですね。具体的にはどのような方面からの集中ですか?

具体的には、アカデミックな研究や科学的なアプローチから集中を高めるための6つの要素「緑視率、光マネジメント、ハイレゾ自然音、椅子、飲食、Active Rest」を定めて、その6つの要素から超集中環境を提供しています。

Image: Think Lab

Think Labが世界一集中できるワケ

ここからはThink Labが世界一集中できるワークスペースである仕掛けをご紹介していきます。まずはThink Labの全体図を。

入口から出口まで一方通行になっており、神社仏閣の構造を基にしている。

オープンスペースの座席数は162席。集中を妨げる要因が人にあるので椅子を全部同じ方向に向かせることで、目が合わないようにしている。

Think Lab

全て椅子が同じ方向を向く「寺子屋スタイル」。

緑を取り入れ緑視率を10%程度にすることでストレス軽減

Think Lab

緑視率は、パッと見たときの視野角120度内にどの程度の緑が入るか、という割合の事。この割合が10%から15%の場合だと、人はストレスを低減できるという研究結果があるそう。

光マネジメントすることで体内時計を管理

ライトは時間に合わせて変えている。通常のオフィスでは光の強さが常に一定のため、体内時計が狂い睡眠不足の要因となるそう。光マネジメントを行い、時間に合わせて光の強さ・色を変更することで正しい体内時計を取り戻し、良質な睡眠がとれるようになる。それにより翌日の集中へと繋がるという仕掛け。

Think Lab

昼バージョン

Think Lab

夜バージョン

タスクの内容によって椅子が選べるように

Think Labでは、今向かうべきタスクの種類によって椅子が選べるようになっている。人は姿勢によって思考が変わるそうで、Think Labでは椅子によっても集中をサポートしています。

Think Lab

こちらの椅子は、視線が下になるように設計されていて、集中して作業したいときなどに向いている椅子。座る足の角度が90度にならないように作られている。

Think Lab

一方こちらは視線が上を向くよう設計されています。人は目線が上に上がると自然とポジティブになり、アイディアが浮かびやすくなるそう。

レンタルオフィススペースやミーティングスペースも

Think Lab
Think Lab

少人数のチームが集中する場所にもなっている

Think Lab内にはオープンスペース以外にもレンタルオフィスやミーティングスペースもあります。法人登記も可能だそうで、様々な働き方ができそうです。

個室集中スペース「COCOON」

一番奥には「COCOON(コクーン)」と呼ばれる個室の集中スペースがあります。KOKUYO、PLUS、岡村製作所がそれぞれ異なったテイストで12席を提案してもらい、目的や気分に合わせて選ぶことができます。

Think La
Think Lab

イノベーションを生み出す仕掛け「Deep Think から Co-workへ」

深く集中してDeep Thinkすることと、自分で考えた仮設をもとにCo-workする、この二つがないとイノベーションは起こらないと言われています。続いてはCo-workするための場所「カフェラウンジ」へ。

オープンにくつろげるスペースが広がる

アートやオシャレな家具が並んでいる

カフェラウンジのスペースでは、飲食はもちろん、打ち合わせやワークスペースとしても使うことができる。パートナー企業から提供されたドリンクなどがあり、全てFREEで提供されている。

集中を促す食品が並んでいる棚。全ての食品に集中を促す為の要素があるそう。

帰り道にも入口と同じ空間を演出

入口と出口で同じ体験をすることで「ここに来ると集中できた」、特別な空間だと脳に記憶させる。これもストレスとリラックスの共存だそう。

自分のやりたいことを見つけるために

-Think Labは進化するワークスペースですが、今後どのような場所にしたいですか?

Think Labは、自分がやりたいってことをちゃんと見つめられる空間だったり、時間を提供することが僕らの使命だと思っています。『LIVE YOUR LIFE』するために、深い意味で自分って何がしたいんだっけという事に、ちゃんと触れ合って、自分の人生を集中させるような場所にしたいと思っています。

入口の奥に飾られている「LIVE YOUR LIFE」の文字

【Think Lab詳細】

Think Lab(シンク・ラボ)

平日:7:00〜23:00

土日祝:9:00〜18:00

【住所】東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム 29階

【料金】月5回利用:3万5000円/月10回利用:5万円/回数制限なし:7万円/月

https://thinklab.jins.com/jp/ja/

ランキング (全体)