- オフィスインタビュー
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訪れた人の印象に残る、「普通じゃない」オフィスを。KITEN社のオフィス見学ツアー
リモートでも仕事が成り立つ今、オフィスは何のためにあるのでしょうか。その問いに対し、「社員・採用・クライアントのため」と答えたKITEN社の代表取締役社長 松村さん。同社がオフィス移転の際に目指したのは、「普通じゃないオフィス」でした。松村さん、管理部の小松さんにお話を伺いました。
2013年 上智大学経済学部入学。2014年にマレーシアでWebマーケインターンに参加。EC立ち上げ/SNS広告運用を経験。2015年に帰国後、クラウドワークス社で新規事業の立ち上げに従事。2016年、メンズスキンケアブランドの広告責任者として入社。並行して広告代理店を起業し、2年で売上20億円規模に成長させる。2018年、同社を事業再生支援を行う会社に事業譲渡した後、譲渡先にて事業部長を経て役員に就任。2020年に株式会社KITENを設立。2022年、MAした関連会社含む7社をグループ会社とする
テレビ通販会社でメディアマーケティング・番組企画などを経て、2021年に友人の紹介で株式会社KITENに入社。現在は経理を中心に法務総務・人事などのバックオフィス全般を担当している。
目次
「普通のオフィス」は嫌だった
グリーンや盆栽が印象的なエントランスでした。この会議室にもガラスの向こう側にグリーンが並んでいて、こちらもかなりインパクトがあります。
ありがとうございます。コンペの際、「普通は嫌だ」と業者さんにお伝えし、案を出してもらったオフィスなんです。
あらためて、事業内容からお伺いしてもよろしいですか?
弊社は大きく3つの事業を展開している会社です。1つは顧客企業の結果にコミットする広告事業。2つ目はECメーカーや不動産仲介サービス、AGAクリニックのオンライン診療といった新規事業、3つ目は顧客企業を伸ばすためのプロデュース事業で、いわゆるコンサルに近い事業を行っています。
事業を3つ展開している時点で幅の広さを感じますが、新規事業の種類が本当に多種多様ですね。今回、こちらのオフィスに移転された理由は何ですか?
キャパシティ問題が1番ですね。事業の1つである広告業は、情報がお金に変わる業界といっても過言ではなく、トレンドがかなり激しい業界なんですよ。そのため、弊社では出社をメインとしたスタイルを採り、情報交換をしやすい環境を大切にしています。リモートでもできなくはないのですが、そうなると属人的になってしまい、離職もしやすくなるんですよ。それは理想的なコミュニティ像ではないなと。
松村さんの「理想のコミュニティ像」とは何ですか?
分け隔てなく何でも言い合える仲間たちと仕事を楽しみながら、目標をアップデートして稼ぎ続けられるコミュニティですね。評価のためにではなく、PLのために行動、意思決定できることを求めていて、投資対効果を考えてコミットできるかどうかを重要視しています。
人材育成に力を入れている点が弊社の特徴で、未経験の若手が入っても一流のビジネスパーソンになれるのが売りなんですよ。その成長のためにも社員同士の繋がり、関係性の強さが重要なんですよね。結果、離職率の低さにも繋がっています。
移転先を選ぶにあたって、優先したかったことは何ですか?
道元坂エリアであること、十分な広さであること、賃料。あとは外観ですね。古びてボロボロな見た目だと出社するたびに気持ちが萎えてしまうので…。
10件ぐらい見て、最終的に今の物件に決めました。
内装はコンペを経て業者に依頼したとのことですが、「普通は嫌だ」の他に何か希望するイメージはあったのでしょうか。
「こういう風にしたい」はなかったですね。最初に出てきた案がどれも普通すぎたことを覚えています。
とにかく普通は嫌だったんですよね(笑)
「若いメンバーが多い会社で、仲間と成長しながら稼いでいくクリエイティビティな会社ですよ」というホームページになっていると思うんですが、そこから汲み取っていただき、最終的に今の案を出していただけたのかなと思います。
オフィスって、代表の私のためのものじゃないんですよね。社員がモチベーション高く働けるためのものであり、採用候補者に「ここで働きたい」と思ってもらうためのものであり、クライアントに好印象を抱いてもらうためのものなんです。
普通のオフィスだと、印象に残らないじゃないですか。だから、普通のオフィスは嫌なんです。
では、さっそくオフィスを拝見しながら、続きのお話をお聞かせください!
訪れた人の印象に残る「普通じゃないオフィス」ツアー
「普通は嫌だ」「社員・採用・クライアントのことを考えたオフィス」を作ったKITEN社の新オフィス。あらためてエントランスから拝見していきましょう!
盆栽が印象的なエントランス
普通のオフィスだと忘れてしまうというお話でしたが、このエントランスは確かに、強烈にインパクトを残すだろうなと思います。
キーカラーのグリーンを壁に使ってもらいました。宇宙船のような先進的な雰囲気のなかに盆栽があるのがポイントです。
この盆栽は作家さんに特注したもので、落ち着くまでに紆余曲折がありました。イミテーショングリーンではないので、出来不出来があり、この盆栽は2、3代目なんですよ。そのため、移転のタイミングには間に合わず、1ヵ月後にやってきました。
執務スペースの一角にあるリフレッシュスペース
小上がりになっているスペースがありますね。
ここはリフレッシュスペース兼みんなの前に立って講義できるスペースです。自動でスクリーンを下せるようになっているんですよ。
段差部分がライトアップできるようになっているのもポイントです。
これだけで神々しさが出るといいますか、格式が高くなるなと。「ここで話せる立場になりたい、実力をつけたい」と思ってもらえるといいなという願いがあります。
ミーティングや1人作業に活用されている焼肉スペース
エントランスのガラス面を見たとき、向こう側に席が見えるなと思ったのですが…。
その通りです。いわゆるファミレス席、弊社では焼肉スペースと呼ばれる席があります。
なぜ焼肉なんですか?
この雰囲気、特にテーブルの風合いが焼き肉店っぽいなというのが理由ですね(笑)
確かに、この重厚感のある黒い感じが焼き肉店っぽい気がします(笑)ここはミーティング用のスペースなんでしょうか?
ミーティング用途が当初の想定だったんですが、1人で集中したいときにも適していたようで、思っていたよりも幅広い用途で使われています。個人的にお気に入りのスポットです。デザインが素敵だなと。
予約制にしなかったことで使い勝手が良くなり、活用法に幅が生まれたんでしょうね。公共性に振ったことで遊び部分が生まれたのは良かったかなと思っています。
個性的な2つの会議室
あらためて見ても、バックのグリーンが印象的な会議室ですよね。ちなみにこちらはイミテーショングリーンでしょうか?
イミテーショングリーンですね。オフィスや会議室に観葉植物が置いてあるのは普通ですが、ショーケースに入れ込んで植物園みたいにライトアップされているのは一風変わっているかなと。基本的にこちらの会議室にお客様をお通しすることが多く、動線にもこだわりました。
こちらはまた雰囲気が大きく変わりますね。
個人的に気に入っている会議室です。壁は升目模様の壁紙で、特注で作ってもらったものです。椅子が紫がかったピンクなのも可愛いなと。
目にうるさくなりそうなのに、落ち着いた雰囲気にまとまっていますね。
そうなんです。最初、デザイン案を見たときは「壁が升目模様だと落ち着かないのでは」「椅子のカラーが浮くのでは」という不安があったのですが、実際にはそんなことはなく、お気に入りの空間になりました。
このオフィスから新事業が生まれることに期待したい
「2、3年ほどは今のオフィスにいられる規模感で、まずはここを使い倒したい」と語ってくれた松村さん。
「弊社の社員は未経験者ばかり。4年目の今、1番キャリアが長いのは丸3年ここで働いている社員です。今後、5年10年とより経験を積んでいくことで、さらに面白いことができるようになるでしょう。このオフィスから新事業が生まれていくのが1つの展望ですね」
社員からも「かっこいい」と言われる、社内外共に評判が良いという新オフィス。このオフィスを土壌とし、より一層成長に磨きをかけていくことでしょう。