- オフィスインタビュー
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CAMPFIREで「移動式カー・オフィス」を作りたい!ということでCAMPFIRE社のオフィスに潜入調査してきました【後編】
IBASHO編集部で「移動式カー・オフィス」をつくりたい!と考え、私はCAMPFIREで資金を調達するべく、同社のオフィスに訪問。広報のたけべさんに、オフィスを案内してもらった上で、クラウドファンディングのコツを聞きました。
こんにちは。ライターの大沢です。前編では「銀行の居抜き」という特徴的なCAMPFIREオフィスの見所や思いを、同社広報のたけべさんに紹介してもらいました。後編では執務室スペースなど「みんなが集まる場所」に注目していきます。
前編はこちら:「CAMPFIREで「移動式カー・オフィス」を作りたい!ということでCAMPFIRE社のオフィスに潜入調査してきました【前編】」。
本当にCAMPFIREでの企画は実現するのか、それでは後編へどうぞ!
従業員の居場所にも、その家族の居場所にもなるオフィスづくり
(執務室中央には社員が交流できる空間が)
大沢
執務室がこれだけ広くて、1つのフロアに集まっているのも「らしさ」がありますよね。
たけべさん
そうですね。先ほどもお伝えしましたが、居場所を作ることを意識しました。あとはフラットでオープンな空間にしたいという思いもありました。
執務室の中央にこのようなテーブルがあるのも、ある日突然家入が「集まれる場所を作りたい!」とテーブルを持ってきたんです。そのあと1週間くらいの間、朝10時から家入が一人でずっと座っていました。
…でも、その間は結局誰も使わなくて。家入が座るのをやめた後から、徐々にみんなが集まるようになってきました。
大沢
かわいそうですね…。でも、結果としてはみんなが集まれる場所ができた。
たけべさん
そうです。それに、家入はよくポケットマネーでお寿司とかも注文してくれるんですよね。だけど、みんなが集まってワイワイし始めると人見知りでどうしていいかわからなくて帰っちゃうんです(笑)
みんなが集まる交流会とか社員の集まりも途中でいなくなってしまう。だから集合写真には写っていないことが多くて、見かねた社員が「家入パネル」を作りました。
(「家入パネル」)
(他にも、社員がインプットするための雑誌)
(ゲームやオフィスグリコなども)
大沢
家入さんって、社員思いなんですね。若干かわいそうな側面も…切なくなってきました。
では次のエリアへいきますか。
たけべさん
こちらはイベント・セミナースペース兼キッズスペースです。社員はお昼食べたり、仕事をしたり。本棚にある本も自由に借りることができます。
(左側の本棚には代表の家入氏の書籍も多数。持っているのは新刊「なめらかなお金がめぐる社会。」。他にも、金融関係の本が多い)
大沢
社員の家族の「居場所」もつくっているんですね。
たけべさん
はい、子供達はいつでも遊びに来ていいので週2-3くらい見かけます。ママさんたちや子供達はもちろん、社員にもいい気分転換になると好評です。
大沢
ずっと家にいると息がつまりますし、子供と一緒に自由に遊べる空間って限られていますからね。いい環境かも。
では、最後に会議室でクラウドファンディングの方法について教えてもらいましょう。「移動できるオフィス」は実現可能なのでしょうか。
クラウドファンディングはお金ではなく「共感」を集める
(会議室の入り口扉には、CAMPFIREの思いが描いてある)
最後に本題の「移動できるオフィス」について聞いてみました。実現のためのアイデアを絞り出したいと思います!
大沢
オフィス案内ありがとうございました。最後に、ちょっとクラウドファンディングのアドバイスを受けたいのですが…。
たけべさん
ぜひぜひ!どういったアイデアでしょうか。
大沢
「移動できるオフィス」を作りたいという企画です。
開発会議やサテライトオフィス活用が流行っている中、海辺や山を移動しながら快適に働いて、一仕事した後には観光にも行けるという、設備が整った「カー・オフィス」を作りたいと思っています。
たけべさん
なるほど。面白そうですね!募集を出すときには「一緒に作れる」「協力できる」というところに、重点を置くといいですよ。
大沢
協力ですか。
たけべさん
はい。クラウドファンディングは「共感」が軸になります。問題意識や背景、課題ももちろんですし「一緒に作り上げたもの」と思えることがとても重要です。
移動できるオフィスであれば、一緒に内装を作れたり、設備を整えたり。あとは出来上がったカー・オフィスの運転主になれる権利なんかもいいかもしれません。私もそれを使う人たちと一緒に遊びに行けるなら、とても興味があります!
大沢
自分ごとにしてくれる人を増やすために、一緒に企画して、実施して、応援してもらえるというような企画の作り方が重要なんですね。
ちなみに、たけべさんもクラウドファンディングを実施していたと聞きました。どういう企画をリリースされたのですか?
たけべさん
お話しするのは少し恥ずかしいのですが…。私が実施したのは「お見合い企画」です。
(たけべさんがCAMPFIREで公開した「お見合い企画」のページ。
https://camp-fire.jp/projects/view/5786)
たけべさん
私、身長が178センチあることがコンプレックスで、恋愛に対して苦手意識があったんです。クラウドファンディングで最初から身長を公開して相手を募集すれば、身長を理由にフラれることはないと思い、プロジェクトを立ち上げました。
大沢
おおお…。なんという企画。その結果は?
たけべさん
結果は、うまく行きました。集まった金額は54万円。お見合いも成功して結婚を前提としたお付き合いもスタートし、無事に交際を開始して1年が経ちました。
さらにその企画が国内外のメディアにも取り上げられて、その後家入から「面白いから一緒に働こうよ」と連絡をいただき、CAMPFIREに入社もしました(笑)
大沢
クラウドファンディングで全てを得たのですね…! ちなみに、この企画成功のコツといいますか、成功の要因は?
たけべさん
一番は「共感」だと思います。当初この企画は「ウェディングドレスを着たい」という企画でした。でも、それを友人たちに相談したところ、「これじゃお金は出さない」「応援したいと思わない」と、自分勝手すぎる企画趣旨に反対されてしまったんです。
その後ディスカッションをしていく中で「課題や問題意識に共感できれば出す」「お見合い企画なら幸せになる様子が想像できて応援したくなる」というアドバイスをもらって。
大沢
たしかに、リターンも「公開お見合い参加券」「公開お見合い動画鑑賞券」など、ユニークな上に興味を惹かれる仕上がりですね。それに問題意識をせきららに語ってくれているのも、応援したるなる要因かもしれません。
たけべさん
移動できるオフィスも面白いと思います。あとはいかに「共感してくれる人」にプロジェクトの情報を届け、「参加できる権利」を作るかだと思います。
大沢
ありがとうございます、とても参考になります。改めてクラウドファンディングって「お金を集めるサービス」というより「共感を集めて、つながりを広げるサービス」ですね。
たけべさん
まさにそうですね。つながりを広げることが大きなテーマなので、弊社には、クラウドファンディングの経験がある人も多いんです。クラウドファンディングがつながりを広げて、その結果弊社とのつながりもできたと。
大沢
「お金」の本質に向き合って、そのつながりや縁を広げる。そこを大切にしているんですね。支援する人と支援される人がいて、その人たちを繋げるサービスを提供している会社ならではの、温かみを感じます。
色々とお話を聞けてよかったです。本日は色々とありがとうございました!
クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」を運営する同社は、そのVISIONの「優しい革命をおこす」を元にした、暖かい社風、雰囲気のある会社でした。
オフィス設計からも、関わる人たちが働きやすいように、コミュニケーションを取りやすいように、という思いが伝わってくるようでした。
「移動できるカー・オフィス」プランは、今後IBASHOで実行しちゃうかもしれません…!ぜひ、またそちらもCAMPFIREさんと一緒にお願いしたいと思います。