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オフィスのOAフロア化に必要な要素は?論点ごとにポイントを解説

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現代のビジネスにおいてはIT機器を中心に配線が複雑化しており、オフィスの業務フロアに配線をおこなっていると様々なリスク、デメリットが生じる可能性があります。

そういった問題を解決する方法の一つとして、配線を床下に収納する「OAフロア」が挙げられます。

今回はOAフロアに関して、メリット・デメリットをはじめとする特徴やOAフロアの種類、それぞれの特徴から費用、工期の相場についても説明します。

OAフロアについて検討している方だけでなく、オフィスの整理収納に悩んでいる方にとっても役に立つ内容が多く記載されていますので、ぜひご一読ください。

2021年07月27日


この記事を読むのに必要な時間は約 17 分です。

OAフロアとは

 

 
OAフロアとは、建物本来の床の上にオフィスのフロアパネルの間に空間を設け、その空間にLANケーブルや電話線などの配線や電源などを収納してる構造のことを指します。
 
「二重床」もしくは「フリーアクセスフロア」と呼ばれることもあります。
 
従来に比べてオフィスの設備は高度化、複雑化し続けています。電話線、電源に加えインターネット、VPNなどのデータ通信回線がビジネスで当然のように用いられるようになり、さらに近年はフリーアドレスなど社員の働き方が多様化するとともに電源ケーブルをオフィスの至るところに設置する需要も増えてきています。
 
オフィスの運用が高度化すればするほどに、配線も物理的に増え、複雑化していきますが、それら全てがオフィスの床の上に出ていると煩雑で見た目が良くない上に、オフィスの清掃においても支障が出ます。さらに、配線が複雑だとその線に社員が躓いてしまうなど安全面でも支障が出る可能性があります。
 
そこで、床を二重化してその間で配線を整えることにより、配線が複雑化・高度化する中でもオフィスの見た目を整える構造の需要が高くなっています。
 

OAフロアのメリット

 

 
OAフロアのメリットについてまとめていきます。必要な配線を床下に収納することにより
様々なメリットが生じます
 

オフィスの見た目が良くなる

 
配線をスッキリさせることにより、まず第一印象としてオフィスが整理整頓されているように見え、見た目の印象が向上します。
 
見た目がスッキリしていることはオフィス内で働く社員のモチベーションに直結するだけでなく、綺麗に整頓されていることにより業務効率も向上する効果も期待されます。
 

安全性が高くなる

 
単に見た目の問題でなく、配線が複雑になっていることは安全面でも支障をもたらす可能性があります。
 
ケーブルや電源の配線に躓いてしまうと、転倒のリスクがあり、社員の安全面を脅かす可能性もあります。
 
加えて躓いて配線が抜けてしまうことや断線が起きることにより、機器に支障がでることによるトラブルのリスクも無視することはできません。
 
そういったリスク排除の意味合いにおいてもOAフロアの貢献度は大きいと言えます。
 

清掃が容易になる

 
配線がオフィスの業務スペースにむき出しになっていると清掃の際にその配線が邪魔になり、配線を一度避けるのに時間がかかったり、配線の周辺に清掃が行き届かなかったりといったことも考えられます。
 
清掃の妨げになる配線を床下に収納してしまうことにより清掃も効率的かつ入念に行えるようになることが期待されます。
 

配線の構造を効率化できる

 
オフィスの業務スペースで配線を行う場合、什器の設置や人が歩くことの多い部分を避けて配線しなければならないなど、配線自体の効率化よりもオフィス全体の効率化、安全性などが重視されます。
 
OAフロア構造にすることで、そういった制約を取り払うことができるため、業務フロアでの効率性、安全性を確保しながらも配線そのものも効率的に行うことができ、一挙両得といえます。
 

OAフロアのデメリット

 

 
一方でOAフロアのデメリットについても説明します。OAフロア自体にも若干のデメリットがあることに加え、オフィスが元々OAフロア構造出なかった場合、工事にコストがかかることも挙げられます。  

配線の整備に手間がかかる

 
配線を床の下に埋め込んでしまうため、配線を整備したり新たに増やしたりする際に手間がかかるようになります。
 
都度床を一度パネルを外して作業を行ったりと配線の整備は業務スペースに配線が出ている場合に比べて工数がかかる可能性もあるため、将来的に整備する機会が多いことが予測される場合はOAフロアの構造を検討する必要があるかもしれません。
 

OAフロア構造にするのに予算がかかる場合がある

 
最近では元々OAフロア構造になっているオフィスも増えてきていますが、まだまだそういった仕様ではないオフィスもあります。そういったオフィスをOAフロア構造にする場合、一定の費用がかかります。(費用相場については後述)
 
メリットの多いOAフロア構造ですが、大幅に費用がかかる場合はその費用に見合っただけの効果が見られるのかを検討する必要があります。
 

OAフロアのタイプ別3パターンを紹介!

 

 
OAフロアには施工のパターンによって複数の種類に分類することができます。
 
今回は設置方式や配線の方式によって3パターンに分類を行い、それぞれのメリット・デメリットを中心とした特徴について解説します。
 

支柱調整式タイプ

 
支柱調整式タイプとは、元々ある床の上に支柱を置き、その支柱の上にパネルを置いて新たな床を設置する形でその支柱の間の空間の間に配線を行う形のOAフロアです。
 
上に置くパネルおよび支柱は金属製で、非常に高い耐久性を持ち、支柱を床に固定するため耐震性にも優れます。そのため、サーバーや大型の電子機器などオフィスにとって重要かつ物理的にも重量のあるような什器を設置する場合にも適しています。
 
また、支柱の高さが調整可能なため、配線量が少ない場合は支柱を低く、多い場合は支柱を高くするなど配線の収容量の変化にも柔軟に対応することができるほか、元の床に凹凸があったり高さが違うような場合でも支柱の高さを変えて上部のフロアパネルを揃えることによってオフィスの平面の面積を増やすことも可能です。
 
上記のようにスペックとしてはメリットの多い支柱調整式ですが、設置に費用・工期がかかることや、一度設置すると取り外しに手間がかかるため配線の調整を行うのに手間がかかることがデメリットとして挙げられます。
 
また、設置に際しては床に直接ビスを打ち付けるため、施工時の費用以外に原状回復でも費用がかさみがちであることがデメリットとして挙げられます。
 

置敷タイプ(パネル下タイプ)

 
置敷タイプとは、支柱とフロアパネルが一体型となった素材を敷き詰めることで元々の床との間に空間を作り、その空間の間で配線を行うタイプのOAフロアです。
 
元の床を傷つけることなく、単に床の上に敷き詰めるだけでOAフロアとしての役割を果たすことが可能なため、支柱式に比べて非常に手軽に設置できる点が魅力として挙げられます。
 
中でもパネル下タイプはパネルの下の空間が大きく(支柱部分となる面積が少なく)配線できるような形で、素材は樹脂製であることが多く、軽量で安価である点も魅力として挙げられます。
 
費用面、工数面、そして建物への負担の少なさなど設置の面においては優位性の大きいパネル下置式タイプですが、軽量でしっかりと固定もされていないため耐久性の面では劣ることがデメリットとして挙げられます。
 
また、床に直接敷き詰めるため、凹凸のある床や傾いている床などには設置することができない点も支柱調整式と比較して優位性に欠ける部分です。
 
なお、パネルの取り外しは比較的容易ですが、次に紹介する溝配線タイプと比較すると配線を再調整する際に手間がかかります。
 
また、空洞部分が大きいことからやや空洞音が鳴り、歩きにくいと感じる場合もあるかもしれません。
 

置敷タイプ (溝配線タイプ)

 
置き式パネルタイプの中でも、空洞部分が溝のようになっており、そこに配線を通すタイプを溝配線タイプと呼びます。
 
溝配線タイプはその名の通りパネルの中の溝部分を利用して床下配線を行う形のOAフロアで、決められた溝を通して配線を行うことや、配線し直す際にも調整する部分が明確であることからOAフロアの中でも配線の調整を行うことが容易であることがメリットとして挙げられます。
 
主な素材としては樹脂製とコンクリート製があり、樹脂製は非常に安価で軽く扱いやすい半面、耐久性の弱さや空洞音がコンクリート製と比べると鳴りやすい性質を持ちます。
 
コンクリート製は若干値が張るものの、耐久性に優れ、音がなりにくく歩きやすいことがメリットとして挙げられます。
 
溝配線タイプの共通のデメリットとしては、配線できるスペースが「溝」しかないため、収容を行えるスペースが限られており、多量の配線には向いていないことが挙げられます。
 
また、こちらも置くタイプでの設置のため、支柱調整式タイプのように床の高さを調整して配置できるような機能は備えていません。
 

OAフロアと相性の良い床材はタイルカーペット

 

 
OAフロアの中でも素材や構造によってメリット、デメリットは異なりますが、共通の特徴としては元々ある建物の床との間に空洞を作ることで配線を収納することが挙げられます。
 
大半のケースではOAフロア化するために利用した素材の上に新たに床材を置いてオフィスとして利用しますが、その床材に中でもOAフロアと特に相性が良いのがタイルカーペットです。
 
タイルカーペットはその名の通り、タイル状に細かく区切られた素材を敷き詰めることによりオフィスの床を構成するアイテムであり、施工の手軽さや素材の軽さ・安さ、高いデザイン性など様々なメリットがありますが、OAフロアと組み合わせて利用するにあたっては優位性のある特徴としては素材そのものが細分化された細かいタイル状であることが挙げられます。
 
つまり、細かく区切られたOAフロアの素材に合わせて、その上に同サイズのタイルカーペットを敷くことにより、再配線や清掃などの需要でOAフロアの上部の床を取り外す際の利便性が高まります。
 
また、樹脂製のOAフロアを施工した際にデメリットとなりうる空洞音や歩きにくさといったデメリットについてもタイルカーペットを用いることによって、ある程度はカバーすることができます。
 
タイルカーペットは素材にもよりますが、比較的少ない予算でも、品質の高い素材を導入することが可能なので、OAフロアとセットで予算組みをしても予想外にコストが膨らむといったことを抑える効果もあるため、OAフロアとの相性がよいアイテムであると言えます。
 

OAフロアの予算や工期は?

 

 
OAフロアを設置する際の費用や工期についてタイプ別の相場を解説します。実際にかかる費用は業者、施工面積、OAフロアの材料などによっても差分がでるため、目安としてご確認ください。
 
なお、以下に示す数字の中にはOAフロアの上に設置するタイルカーペットなどの床材の費用は含んでいません。
 

支柱調整式OAフロアの費用と工期

 
支柱調整式のOAフロアの費用は1㎡あたり8,000円~が相場です。(本体・工事費・諸経費含む)
 
工期としては目安として2週間程度が必要ですが、施工する面積が広くなったり、通常業務の合間に工事を行っていく場合などはさらにこれ以上の工期がかかる可能性が高いです。
 

置敷OAフロアの費用と工期

 
置敷のタイプのOAフロアの費用は、パネル下タイプ、溝配線タイプともに1㎡あたり4,000円~が相場です。(本体・工事費・諸経費含む)
 
ただし、この相場はOAフロアの素材として安価な樹脂製のものを採用した場合で、溝配線などでコンクリート製のものを採用した場合は費用が上がります。
 
工期としては支柱調整式タイプのような支柱を固定するような工程を挟まないため比較的短縮でき、最短で1週間程度から施工が完了します。
 
ただし、先述のように面積が広かったり、通常業務と並行して作業を行う場合はさらに時間がかかります。
 

SERECTで最適なOAフロアを備えられる物件のオーナーと出会える

 

 
OAフロアは、配線が複雑化する現在のオフィスの在り方には非常に適した構造であり、最近ではOAフロアを元から備えたオフィスも増えています。しかし、旧来のオフィスの場合はそういった構造になっていないケースも多く、OAフロア化するためには自社で業者に発注を行い、施工する必要があります。
 
しかし、ここで問題となってくるのは物件のオーナーがこのOAフロア構造にするための改装を許可しないケースです。とりわけ、支柱調整式タイプのOAフロアの場合、床にビスを直接打ち付けるため、元々の床が傷つくことや、工事に伴い音が発生することからオーナーからの工事の許可が出ず、断念するようなケースが出てくるかもしれません。
 
そういった諸問題を解決するための方法の一つとして、オフィス選びの際、物件のオーナーと事前にやり取りをすることが挙げられます。
 
つまり、元々OAフロア構造であるかどうかを確かめられるだけでなく、もしそうでない場合OAフロア構造にするための工事の許可が得られるか、契約前の段階から確認することができます。
 
勿論、従来のオフィスの物件探しのように仲介業者を挟む場合であってもそういった事項の確認は可能ではありますが、仲介業者はあくまで物件の契約を仲介する立場であり、そういった部分のオーナーへの確認を行うことは従来の業務としては一般的ではないためスムーズに行われるとは限りません。
 
SERECTは仲介業者を通さず、物件のオーナーと直接繋がり、やり取りをすることができるプラットフォームです。
 
上記のような論点について、候補としている物件のオーナーと事前にやり取りをしていく中で、理想とする物件、オーナーを選定していくことも可能です。
 
事前にオーナーの意向を確認しておくことは単にOAフロアの設置可否といったことだけではなくオフィスの改装全般に関わる事項について確認することや、その他のポイントにおいても契約に伴うトラブル発生を割けることにも繋がるため、非常に重要であると言えます。
 

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まとめ

 

 
OAフロアについて重要な論点についてまとめました。IT化が進む現代のビジネスにおいて、一定以上の規模でオフィスを展開する場合、OAフロア構造は今や欠かせないものといっても過言ではないでしょう。
 
旧来のオフィスビルはOAフロアの構造になっていないケースもまだまだ少なくありませんが、業務効率化や安全性の確保などの観点からもOAフロア化することは十分に回収見込みの高い投資と言えるでしょう。
 
ただし、OAフロアの工事においてオーナーの許可を得られないといったケースも存在するためOAフロア化が必須である場合にはそういったポイントについても契約前に確認できることが理想です。
 
事前にオーナーと繋がり、やり取りを重ねるなどの手法も有効であるため、ぜひ今後のオフィス探しの際のポイントの一つとして念頭に入れてみてください。

この記事を書いた人

IBASHO編集部

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オフィスで働くことをもっとたのしく・働く場所としてもっと快適に。「はたらく人を幸せにするメディア」IBASHOを運営しています。
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