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オフィスインタビュー
vol.236 株式会社スマートドライブ

リーディングカンパニーを目指し、チーム戦で挑む。「コミュニケーション」を重視したスマートドライブのオフィス

「移動の進化を後押しする」をビジョンに掲げる、株式会社スマートドライブ。車やバイクをはじめとした、さまざまな移動体のデータを取得し、そのデータを活用した移動にまつわるサービスを生み出しています。

そんな同社のオフィスは「コミュニケーションのきっかけ」を創出する空間です。大きなソファでリラックスできたり、“飲みニケーション”が生まれたり。コミュニケーションを重ねることでチームワークを強化し、IoT時代における“移動の新しい価値作り”を後押ししています。

オフィスのこだわりについて、株式会社スマートドライブ 執行役員の永井雄一郎さん、人事/コーポレートの手塚佳央里さんに話を伺いました。オフィスを案内してもらったので、レポートしていきましょう!

永井 雄一郎さん (ながい・ゆういちろう)University of Central Florida カウンセリング修士課程卒業。筑波大学MBA-IB卒業。リクルーティングエージェンシーにて働いた後、2010年にGoogle Japanに人事採用担当として入社。5年間に渡り日本およびAPAC諸国のエンジニア組織の中途/新卒/インターン採用、および社員トレーニング業務に携わる。2015年2月スマートドライブ入社。人事全般を統括。
手塚 佳央里さん (てづか・かおり)
新卒入社の会社で営業やWEBサイトの運営、ディレクションを経験後、個人輸入のECサイトでのバイヤーを経てDeNAの人事部に。採用イベントのサポートや、バックオフィス系業務を中心にコーポレート系のキャリアをスタート。Indeedの立ち上げにおける採用フローの整理や業務改善、採用業務に携わった後、2017年にスマートドライブにジョイン。

コンセプトは「コミュニケーションのきっかけとなる空間」。スマートドライブのオフィス

車やバイクといった移動体のデータを収集し、収集したデータの分析や解析を通じて、利用価値を高める株式会社スマートドライブ(以下、スマートドライブ)。

「グローバルで最も利用されるモビリティデータプラットフォームになる」をミッションとし、移動データに関わるサービスをさまざまな企業や団体に提供しています。また、安全運転を見える化して、商品に交換可能なポイントの付与やお得なクーポンなどを提供する「SmartDrive Cars」など、データを活用したサービスも生み出しています。

そんなスマートドライブのオフィスがあるのは、内幸町駅から歩いて2分ほど、日比谷駅から歩いて3分ほどの「NTT日比谷ビル」。エントランスを抜けて、中に案内してもらうと……

白を基調とした、清潔感のある空間が広がっていました。

ライターのかしみん

かしみん

広いうえに天井が抜かれていて、開放感があるスペースですね! どんなコンセプトでオフィスを作られたのですか?

手塚さん

オフィスのコンセプトは「コミュニケーションのきっかけとなる空間」です。

これまでのオフィスは、固定席がメインで、社員同士で気軽にコミュニケーションを取れるスペースがありませんでした。そのため、メンバーから「気軽に打ち合わせや雑談ができるスペースがほしい」と声が上がっていたんです。

手塚さん

そこで「次のオフィスでは、フリースペースを作ってコミュニケーションを誘発しよう」と決め、2019年10月に移転しました。

永井さん

「コミュニケーション」は、弊社が成長していくうえで必要不可欠なことだと考えています。なぜなら、弊社は移動領域という大きなマーケットのなかで、移動データのプラットフォーム事業のリーディングカンパニーを目指しているからです。

そのハードルの高い目標は、一朝一夕で成し遂げられるものではなく、忍耐力が必要な長い道のりです。だからこそ、常に「自分たちの事業が社会にどう貢献するのか」と未来を描き、個人戦ではなくチーム戦で挑んでいかなければなりません。

ライターのかしみん

かしみん

チームワークを高める面でも、コミュニケーションを生むオフィスが重要になる、と。ぜひ、オフィスのなかを見せてください。

手塚さん

もちろんです! 現在は、新型コロナウイルス感染症の影響で、ほぼリモートワークに移行しています。そのため、メンバーはいない状態なのですが、ご案内していきますね!

コミュニケーションが自然に生まれる、フリースペース

まず案内してもらったのは、コミュニケーションのきっかけとなる「フリースペース」です。


▲着席では50名、スタンディングだと100名収容できるフリースペース

木目調の家具やカウンターが印象的で、オレンジ色のライトがあたたかみを出しています。

ライターのかしみん

かしみん

フリースペースは、どんな場面で利用しているんですか?

手塚さん

「コミュニケーションのきっかけとなる空間」として、さまざまな場面で活用しています。

例えば、ランチを食べたり、軽いミーティングをしたり、作業を進めたり。誰かがフリースペースでランチをしていると、だんだんと周りに人が集まってきて、ゆるい雑談が生まれています。

手塚さん

この大きなソファは、軽い空気でミーティングをしたいときに使っていますね。ゆったりと座れるのでリラックスでき、フランクにアイディアを出しやすくて。このソファでする会議は、いい意味で会議っぽさがありません。

永井さん

天井から大きなスクリーンを降ろせるので、全社会議や外部の方を招いたセミナーも開催していますよ。月1回、事業の振り返りをする機会があり、振り返りが終わったあとは、ケータリングを食べながらメンバー同士で交流しています。

以前は、寿司職人の方をお呼びして、目の前で寿司を握ってもらったこともありました。


(撮影:2019年10月)

ライターのかしみん

かしみん

寿司職人ですか……! 非日常感があって、より楽しい時間になりそうです。

永井さん

あと、弊社には福利厚生の一環で「フリーアルコール制度」がありまして。カウンター下に冷蔵庫が設置されていて、そのなかに入っているアルコールドリンクは、無料で自由に飲めるんです。

永井さん

そのため、夜になると、部署を超えたさまざまなメンバーが自然発生的に集まり、“飲みニケーション”の場を楽しんでいます。

手塚さん

フリースペースとフリーアルコール制度は、コミュニケーションのきっかけ作りに大いに役立っていると思います。なぜなら、あまり接点がない人にも「ちょっと飲んでいきましょうよ!」と誘いやすいから。

先日、私が帰宅しようとフリースペースを通ったとき、そこに集まっていた数名のメンバーから「手塚さんも一緒にどうですか?」と声をかけてもらいました。あまり話したことがないメンバーのプライベート話も聞けて、新たな一面も見られ、とても有意義な時間でした。

ライターのかしみん

かしみん

確かに「今度、ごはんでもどうですか?」と誘うのはハードルが高いですが、たまたま立ち寄った人になら声をかけやすいですね!

手塚さん

そうですね。「場所と飲み物が目の前にあり、すでにメンバーが集まっている」という環境があることで、スッと仲間に入りやすいんです。コミュニケーションが深まると、普段の仕事も円滑に進めやすくなるし、何よりチームワークが強くなります。

「東京」「ジャカルタ」……都市の名前が付けられた、会議室

次に案内してもらったのは、フリースペースの周りにある「会議室」。全部で6室用意されています。

ライターのかしみん

かしみん

会議室には、都市名が書かれていますね。「東京」「ジャカルタ」「マニラ」「バンコク」「ホーチミン」「クアラルンプール」……どんな意味が込められているんですか?

永井さん

本社がある東京も含まれてますが、弊社が東南アジアにおいてすでに進出している都市、そしてこれから進出したいと考えている都市を会議室の名前にしているんです。会議室の広さと、その国の人口をリンクされています。最も大きい会議室「東京」には、ホワイトボードとスクリーンを設置していますよ。


▲会議室「東京」

手塚さん

会議室は、用途によって使い分けられるよう、雰囲気を2つのタイプに分けています。

「東京」「ジャカルタ」「マニラ」は、外部のお客様との打ち合わせや役員会などで使うことが多いので、黒やグレーをベースにしてシックな雰囲気に。「バンコク」「ホーチミン」「クアラルンプール」は、面接や社内ミーティングで使うことが多いので、木目調や白をベースにしてカジュアルな雰囲気にしています。


▲会議室「バンコク」

ライターのかしみん

かしみん

2つのタイプを比較してみると、イメージがガラッと変わっている……。役員会や打ち合わせなど、その場にぴったりな雰囲気を、空間が演出してくれるんですね。

集中できる環境を大切にした、執務スペース

最後に案内してもらったのは、フリースペースの奥にある「執務スペース」。

フリースペースと同じように白が基調となっていて、木目調のデスクや床があたたかみを出しています。通路の幅が広いため、閉塞感がなくて過ごしやすい空間です。

永井さん

弊社は、オフィスに対して「コミュニケーションの取りやすさ」を重視していますが、「集中できる環境」も大切にしています。

例えば、執務スペースの端にある、ひとりで作業するときや軽いミーティングのときに使うファミレス席。ソファの背もたれが高いので、個室感があり、周りの様子や声が気になりません。照明は、座ったときに圧迫感を感じない高さに調整しています。

ライターのかしみん

かしみん

ファミレス席ひとつ取っても、集中するためのこだわりが詰まっているんですね。

永井さん

こちらは、ひと席ごとに仕切りをつけた、集中ブースです。特に、ひとりで作業に没頭したい人に人気がありますよ。

手塚さん

あとは、 体調が悪いときなどに休憩できるスペースを作りました。男女で部屋が分かれているので、「少し疲れた」「リフレッシュしたい」というタイミングで使ってもらっています。

ライターのかしみん

かしみん

周りを気にせず、ひとりの空間がもてるのは贅沢……! 執務スペースにとどまらず、業務とは直接関係のないスペースを作れるのは、広い空間をもっているからこそですね。

永井さん

そうですね。ただ、今後はオフィスの規模を小さくするのもアリだと思っています。

新型コロナウイルスが招いた事態はまだ収まらないし、リモートワークもしばらく継続していくでしょう。そうなったとき、オフィスには「メンバー全員が座って作業できる状態を担保する必要がある」という制限がなくなりますから。

これからのオフィスは、オンラインだと伝えにくいことを話す場や、たまに集まって自分たちが進むべき道を再確認する場になるはず。そのため、「コミュニケーションのきっかけとなる空間」の機能を残しつつ、リモートワーク時代に適したオフィスのあり方を考えていきたいです。

「コミュニケーションのきっかけとなる空間」をコンセプトにして、オフィスに交流が生まれる工夫を凝らしていた、スマートドライブ。同社の狙い通り、気軽に雑談が飛び交ったり、“飲みニケーション”が生まれたり、コミュニケーションを誘発する空間でした。

このオフィスで育まれたチームワークによって、未来の“移動”がさらにアップデートされるかもしれません。企業におけるコミュニケーションの大切さを、改めて考えさせられる取材でした。

取材先

株式会社スマートドライブ

https://smartdrive.co.jp/ 公式サイト

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