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オフィスレイアウトの基本の寸法紹介!心地よい空間を作ろう

オフィスレイアウトの寸法の基本と、働きやすいオフィスのために必要な広さを紹介します。働きやすいオフィスを作るためには、通りやすい通路や作業しやすい執務スペースの確保が絶対条件です。オフィスの広さを決める基準となる寸法を解説するので、自社のオフィス作りの参考にしてください。

2020年06月13日


この記事を読むのに必要な時間は約 15 分です。

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法令で決められたオフィスレイアウトの基準寸法

オフィスのレイアウトを考える上で、気にすべき法律は「建築基準法」と「消防法」、そして「労働基準法」です。まずは、法令で定められているレイアウト寸法を確認し、適正なオフィスレイアウトを考えるための知識をつけましょう。

オフィス エントランス 事例

 

避難経路

まず建築基準法では、オフィスの避難経路について、明確な距離を規定しています。

 

避難階段までの距離は、窓の有無とオフィスのある階によって異なります。距離は、避難階段と部屋の一番奥の隅から計算しましょう。

 

15階以上 14階以下
窓あり 50m以内 60m以内
窓なし 30m以内 40m以内

 

また、消防法には通路の距離や幅の規定はありませんが、定期的に立ち入り検査が行われています。通路に物が積まれているなど、避難経路が確保されていない場合は指導が入ることもあるので、普段から気をつけましょう。

 

オフィス内の一人当たりのスペース

オフィス内の1人当たりのスペースも、法令により適正値が定められています。

 

法令で定められた1人当たりのスペースは気積10㎥。気積は、床面積に高さをかけて求められる数値で、つまり空間の広さのことです。デスク同士の間のスペースや、デスクそのものの大きさを考え、社員1人に対して10㎥の気積を用意しなければなりません。

 

また、1人1人に十分な作業・執務スペースを与えることは、業務効率の向上にも繋がります。気積10㎥はあくまで法令に定められた、最低限の数値です。社員の働きやすさに考慮して、1人当たりのスペースを確保するといいでしょう。

 

 

廊下

建築基準法では、廊下の両側に部屋がある場合と片側のみにある場合で、確保しなければならない通路幅の規定が異なります。

 

片側に部屋のある廊下:120cm
両側に部屋のある廊下:160cm

 

上記は、建築基準法で定められた寸法です。廊下の幅には消防法による規定はありませんが、消防署による立ち入り検査は当然実施されます。

 

いざというとき避難しやすいように、また普段から廊下を使いやすくするために、廊下にはなるべく物を置かないようにしましょう。

 

 

オフィスの基本的なレイアウトの寸法

法律による基準を確認した後は、オフィス内の様々な寸法の基準を見ていきましょう。

 

1人当たりの執務スペース、壁とデスクの間など、什器や家具の配置によって必要な寸法は変わってきます。オフィス内の様々な基準寸法を解説します。

 

オフィス エントランス おしゃれ

 

一人当たりに必要な執務スペース基準寸法

東京23区の2018年のデータを参考に、1人当たりに必要な執務スペースの寸法を確認しましょう。

 

1人当たりのオフィス執務スペース:3.85坪

 

上記はオフィス全体の面積と利用人数から割り出した、1人当たりの執務スペースの面積です。

 

執務スペースが広くなることで、作業場所に余裕が生まれ、圧迫感がなくなります。整然としたデスクは業務への集中力をもたらします。

 

快適に業務に取り組むための執務スペースは、業種や職種によって異なります。基準寸法だけにとらわれず、社員の働きやすさに目を向け、執務スペースの寸法を考えるといいでしょう。

 

 

一人当たりに必要な通路の基準寸法

人が1人、快適に通るための通路幅の基準寸法を確認します。人の標準的な横幅寸法も、ここで確認しましょう。

 

標準的な人の横幅寸法:45cm
最低限の通路幅:60cm

 

人の標準的な横幅寸法は45cmです。当然、体系には個人差があるので、45cmはあくまでも標準の数値です。人の横幅寸法から、通路に必要な最低限の幅は60cmといわれていますが、体系の差やすれ違いを考えると窮屈でしょう。

 

なるべく余裕を持って、快適に通行できる通路幅を確保してください。

 

 

人がすれ違うメインとなる通路の基準寸法

人の通行が多く、すれ違いの起こるメイン通路の幅の寸法を見ていきましょう。最低限の寸法と、余裕を持った寸法を確認します。

 

最低限の寸法:120cm
余裕を持った寸法:160cm

 

通路に120cmの幅があれば、通路内でのすれ違いが可能といわれています。ただし、120cmの通路幅はあくまで最低限の数値。すれ違う際は片方の人が横を向かなければならない場合が多く、動線としては使いづらいです。

 

160cmの幅を確保すれば、すれ違う際に向きを変えることなく、余裕を持ってすれ違えるといわれています。

 

 

デスクとデスクの間の基準寸法

デスクとデスクの間の基準寸法を、隣り合った状態のデスクと、背中合わせになった状態のデスクで確認してみましょう。

 

隣り合ったデスクの間:60cm
背中合わせになったデスクの間:150cm

 

デスクとデスクの間は、人が通るための通路でもあります。デスクとデスクが隣り合った場所には、最低限人が通れる60cmの幅を用意しておきましょう。

 

デスクとデスクを背中合わせにし、デスクの後ろに通路を作る「背面式」のようなレイアウトでは、デスク同士の間の幅も広く取りましょう。デスクに人が座っている状態で、後ろを通路として利用するためには、150cmの幅が必要です。

 

 

デスクと壁の間の基準寸法

デスクと壁の間の寸法やデスクに座ったときに必要な寸法を確認しましょう。

 

デスクと壁の間の寸法:150cm
デスクに座ったときの寸法:45cm

 

デスクと壁の間が通路になっているのか、誰も通らないのかによって、必要な寸法は異なります。デスクと壁の間を人が通る場合、150cmの幅が通路として必要です。150cmの幅があることで、デスクに人が座っていても、十分に後ろを通行できます。

 

一方、背面が通路になっていないデスクでは、座って作業するにはデスクの後ろに45cmの幅が必要です。窮屈すぎるデスクでは作業効率は落ちますから、後ろが通路になっていないデスクでも、壁との間を45cmは離しておきましょう。

 

 

デスクとコピー機の間の基準寸法

デスクとコピー機の間の基準寸法を確認しましょう。デスクの後ろにコピー機がある場合の寸法を見てみます。

 

デスクとコピー機の間:120cm

 

デスクの背面とコピー機の正面が向かい合っている場合、デスクとコピー機の間には120cmの幅が必要です。120cmの幅があれば、デスクに人が座ったまま、コピー機を操作できます。

 

コピーを取るたびに、近くの社員の仕事を邪魔してしまわないよう、コピー機とデスクの間にも十分な幅を作っておきましょう。

 

 

デスクと書庫の間の基準寸法

コピー機と同じように、デスクと書庫の間にも十分な幅が必要です。デスクと書庫の間の基準寸法を確認しましょう。

 

デスクと書庫の間:140cm

 

デスクの背面と書庫の正面が向かいっている場合、デスクと書庫の間には140cmの幅が必要です。コピー機より20cm広い幅が必要なのは、書庫では書類の取り出しがあるからです。また、書庫の下部に片付けられている書類を取るときは、しゃがまなければなりません。

 

しゃがんだり書類を取り出したりと、人の動きのある書庫とデスクの間には、十分な幅を確保しましょう。

 

 

パーテーションがある場合の基準寸法

パーテーションがある場合の基準寸法を見てみましょう。パーテーションとデスクの間を人がよく通るのか、通らないかによって寸法は変わります。

 

人がよく通るパーテーションとデスクの間:120cm
人があまり通らないパーテーションとデスクの間:80cm

 

パーテーションとデスクの背面の間には、80~120cmの幅が必要です。80cmあれば、デスクに人が座っていても、後ろを通路として最低限利用できます。ただ、80cmの幅しかない場合、人が座った後ろを通るときは横向きになって歩かなければなりません。

 

120cmの幅を確保すれば、1人の人が余裕を持って、デスクとパーテーションの間を通れます。

 

 

執務室以外のオフィスレイアウトの基本寸法

会社には給湯室など、執務室以外の部屋もあります。執務室以外の部屋のレイアウトでは、どのような寸法が基準となるのでしょうか。

 

部屋の利用頻度や、利用目的に応じて、最適な寸法を紹介します。

 

オフィス エントランス デザイン

 

書庫の基準寸法

書庫とデスクの間の、最低限の基準寸法は既に紹介しましたが、書庫の利用頻度によって適切な寸法は異なります。書庫とデスクの間の寸法を、より詳しく見てみましょう。

 

最低限の寸法:120cm
余裕のある寸法:140cm
利用頻度の高い書庫の寸法:170cm

 

書庫の利用頻度が低い、書庫の前でしゃがむことがほとんどないような場合は、120cmの幅があれば足ります。デスクに人が座ったまま、書庫を利用するための最低限の寸法です。

 

書庫の前でしゃがむことが多いような場合は、140cmの幅が必要です。頻繁に、多くの人が利用する書庫の前には170cmの幅を確保しましょう。170cmの幅があれば、デスクに人が座ったまま、そこの前に複数の人が集まって作業できます。

 

 

給湯室の基準寸法

給湯室の寸法は、給湯室で利用する家具や、使い方を考えながら決めましょう。

 

冷蔵庫の前では、人がしゃがんだり、ものを出し入れすることが多いです。書庫と同じように、壁と冷蔵庫の間には140~170cmの幅があるのが望ましいです。

 

また、コーヒーやちょっとした休憩で食べるお菓子を取りに行くことも多い給湯室は、社員同士の憩いの場でもあります。コーヒーを入れている間にコミュニケーションが取れるよう、余裕を持ったスペースを確保しておくといいでしょう。

 

給湯室をただコーヒーやお菓子を取りにいく場と考えるなら、キッチンラックと壁の間120cm程度。コミュニケーションの場と考えるなら、170cm程度の幅が欲しいものです。

 

 

オフィスレイアウトの寸法は広い方が良い?人の心理に基づく寸法基準

オフィスは必ずしも広ければいい、というものではありません。オフィス内の人数や状況によって、最適な広さは変わります。

 

休憩室やトイレの個室などは、広すぎるとかえって落ち着かないものです。また、同じ空間でも何人の人がいるかによって圧迫感は変わります。

 

オフィス内の人数に応じた、最適な広さについて解説します。

 

オフィス エントランス 木目

 

人が心地よく感じる天井の高さ・広さ・寸法

最後に、人が心地よく感じる天井の高さや広さについて確認しましょう。

 

一般的なオフィスでは、天井の高さは250~260cm程度です。実用性のみを考えるのであれば、250cmの高さがあれば十分です。とはいえ、近年では開放的なオフィスが流行し、天井も高めに設計される傾向にあります。270~280cmの高さの天井も増えています。

 

天井の高さは、オフィス内の人数に比例して適性値が変わります。十数人程度のオフィスで天井が高すぎると、人数に対して部屋が広すぎると違和感を感じやすくなります。高くても270cm程度の高さが最適でしょう。

 

反対に人数のいるオフィスで、天井が低いと、圧迫感が大きくなります。100人近い人数の居るオフィスなら、300cmの高さでも、天井が高すぎるとはいえません。

 

 

オフィスレイアウトは仕事の生産性にも繋がる!慎重に寸法を決めよう

【本記事のまとめ】

  • オフィスレイアウトは、法律の定める基準寸法を満たさなければならない
  • 基準寸法を参考にして、働きやすい最低限の広さを確保する
  • オフィスの状況によって、最適な寸法は異なる

 

働きやすいオフィスを作るためには、人が通りやすい通路や、作業しやすい執務スペースを確保しなければなりません。紹介した基準寸法を元に、最低限の広さ、通路幅は確保しましょう。

 

本記事で紹介したのは、あくまでも基準となる寸法です。オフィス内の人数や、どんな雰囲気のオフィスを作りたいのかによって、必要な広さ・寸法は変わってきます。基準寸法を参考に、自社に最適なオフィスの広さを探してみましょう。

 

オフィス エントランス おしゃれ

この記事を書いた人

IBASHO編集部

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オフィスで働くことをもっとたのしく・働く場所としてもっと快適に。「はたらく人を幸せにするメディア」IBASHOを運営しています。
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