- オフィスインタビュー
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過ごす中で見えてきた課題を工夫で解決!変化・成長を見せるプリンシプルのオフィス
アクセス解析を軸に、リスティング広告やSEO、GTM導入などを支援している株式会社プリンシプル。前回取材したオフィスから、新たに変更した点があると連絡を受け、今回再び取材に訪れました。
一体、どのような変化を遂げたのでしょうか。前回同様、有馬さんにお話を伺いました。
前回の記事はこちら
モバイルビジネスの海外事業、外資系音楽会社やブランド企業にてWeb事業に従事したのち、プリンシプルに入社。People Division リーダーとしてWebコミュニケーションを担当。
目次
アメリカでのビジネスが拡大するも、大切にし続けるのは対面でのコミュニケーション
卯岡
前回取材時から、事業内容に変化はございますか?
有馬さん
基本的には変わらず、データ解析を軸にしたWebマーケティングコンサルティングを行っています。最近はアメリカでのビジネスが拡大していますね。シリコンバレーやロサンゼルス、ニューヨークに4名の現地スタッフがおり、それぞれにクライアントがついてビジネスを展開し始めております。
また、国内のお客様からの海外進出への支援の依頼も多くいただいており、軌道に乗ってきているところです。
卯岡
海外メンバーがいるなか、社内での情報共有やコミュニケーションを円滑にするためにどのような工夫をされていますか?
有馬さん
海外メンバーはオンラインで繋がっていて、月に1度はface-to-faceでコミュニケーションを取るようにしています。あとは、日本オフィスで言うと、毎朝の朝会や月次の全社ミーティング、全社員と社長との1on1ミーティングでしょうか。
卯岡
それぞれ、プリンシプルさんならではの工夫はありますか?
有馬さん
毎朝カフェスペースで行っている朝会は、4人1グループに分かれたあと、botで決めたトピックに従い、ひとり1分間スピーチを行っています。
工夫のひとつが、グループの分け方ですね。ルールを設けず自由にしていたところ、同じメンバーで固まりがちになってしまって。そこで、インターンが入口でトランプを持って待機し、引いた番号でグループ分けをすることにしたんです。
卯岡
ナイスアイディアですね!
有馬さん
最初に話すのはスペードの人、というのも決めました。朝会自体は2011年の創業時から続けているんですが、より良い時間になるように工夫し続けているんです。ちなみに、グループの中には社長も入るんですよ。海外にいるときはロボットを使って参加するんです。
卯岡
えっ、ロボットですか。
有馬さん
あとでお見せしますね。あとは、全社員との1on1にはこだわり続けています。社長の帰国中にひとり15分間で行っていまして。「受けたい人はやってくださいね」だとどうしても業務を優先してしまって誰も申し込まなくなってしまうので、「基本的に全員」のスタンスを貫いています。
卯岡
相当時間を要しますよね。
有馬さん
社員数100人くらいまでならできるかな、と。対話コミュニケーションを大切にしているんです。
過ごす中で見えてきたオフィスの課題
卯岡
前回取材時からオフィスが変わったとお聞きしています。変えた場所、理由についてお聞きしたいです。
有馬さん
前回と変わった場所の1番の目玉は、ワークブースですね。これまでは執務スペースでお客様とのビデオ会議を行っていたのですが、頻度が高いこともあり、周囲に気を使ってしまうのが課題だったんです。実際に「電話がうるさい」と感じる人もいまして、専用スペースを作ることにしました。
卯岡
評判はいかがですか?
有馬さん
おかげさまで、好評です。かなりの頻度で埋まっていますね。
卯岡
他に変更点はありますか?
有馬さん
前回は会議室が3つでしたが、会議室に加えて新たに「談」の部屋を設けました。これは1on1用の部屋を作りたかったため、元々あった小さい2部屋を作り替えたものです。
卯岡
なくしてしまった2部屋は何だったのでしょうか。
有馬さん
仮眠用の「眠」の部屋と、ごみ置き場ですね。ごみ置き場はカフェスペースに設けました。仮眠スペースはなくなってしまったので、執務スペースに設けた集中スペースが今は代替スペースになっています。ちなみに、執務スペースはフリーアドレスに変わりました。
卯岡
フリーアドレスに変えたのはなぜですか?
有馬さん
社員が増えたことによる、固定席だとデスクが足りない問題が浮上したこと、あとは社内の騒音問題がきっかけです。
卯岡
社内の騒音……どういうことでしょうか。
有馬さん
仕事上、コミュニケーションを取りながら仕事をした方が進められるチームと、データ分析など静かな環境で集中した方が仕事を進められるチームとがいるため、住み分けが課題だったんです。
結果、カフェでリモートワークをする人が増えてきました。ただ、弊社ではface-to-faceを重視しているため、リモートワークは週1回を上限にしているので、基本はオフィス内で仕事をしなければなりません。
卯岡
リモートワークを増やす動きもありますが、上限を定めていらっしゃるんですね。
有馬さん
シリコンバレーでもリモートワークを禁止する会社が増えてきているのだそうですよ。対面して仕事をする良さが再認識されてきているのかもしれません。
こうした事情から、仕事をしやすい環境を作るために、「コミュニケーションが多めの営業・広告チーム」と「エンジニア・データ解析・SEOチーム」とに島を分けまして。フリーアドレス制を2019年12月8日から始めてみました。
卯岡
フリーアドレス制に変えて間もないので、まだ効果はわからないかと思いますが、社内の反応はいかがでしょうか。
有馬さん
ヒアリングをしてみたところ、居心地の良さを感じている人が多いようです。ちなみに、このレイアウト変更に伴い、朝会のあとに「こんまりタイム」を設けました。
卯岡
こんまり……「ときめく」お片付けで有名な近藤麻理恵さんですか?
有馬さん
はい。レイアウト変更に伴い私物を持ち帰ってもらう必要があったので、こんまりキャンペーンを開催したんです。お片付けのビフォーアフターを写真に撮ってもらい、大賞者にはAmazonギフト券のプレゼントも贈呈して。
卯岡
それはモチベーションアップになりそうですね……!
有馬さん
大賞に選ばれた人は、こんまり大使を任命し、お片付けを啓発する側に回ってもらおうという狙いも込めました。このキャンペーンのおかげで、フリーアドレスへの移行がスムーズだったのではないかと思います。
卯岡
では、変更したところを中心に改めて見学させてください!
もっと使い勝手の良いオフィスに!プリンシプルのオフィス見学ツアー
前回移転時から社員数が増えたこともあり、新たに浮上してきたオフィスへの課題。変更した場所を中心に見学させていただきました。
朝会も行う「カフェスペース」
広々としたカフェスペース。壁には焚火の映像が映し出されていました。
有馬さん
社長が焚火好きなんです(笑)。焚火を見ていると落ち着きますし、見ながら話していると気持ちがぐっと引き寄せられる感覚がありますよね。
卯岡
あ、これが先ほどお話していたロボットですか?
有馬さん
そうです!スマートフォンで動かせるんですよ。
▲「何を食べているんですかー?」ランチ中の社員に話しかけるロボット(有馬さんが操作中)
卯岡
移動するとき、ほとんど音は鳴らないんですね。
有馬さん
そうなんですよ。そのため、背後から社長が近づいてくるのに気付けないんです。突然大音量で声をかけられて驚く……といったことも一時起きていました(笑)。
▲朝会のグループ分けはトランプで
コンセプトは“ダニエルの部屋”!?「談の部屋」
カフェスペースの脇に設けられているのが、新しく作った会議室「談の部屋」。この部屋を作るにあたり、設けたコンセプトは「ニューヨークで働く架空のビジネスマン・ダニエルが仕事をしているイメージ」だったのだとか。
有馬さん
弊社がナスダック上場を目指していることから、アメリカをイメージして作ったコンセプトです(笑)。ダニエルの相性「ダン」を「談」とこじつけた洒落でもありますね。漢字一文字にしたのは、既存の会議室と同様です。
フリーアドレス制を導入した「執務スペース」
執務スペースは、島を分けてフリーアドレスに。
有馬さん
社長からの提言で、曇りガラスの衝立を入れています。向かい側を気にせず仕事ができる環境になりました。
漫画喫茶のような「集中スペース」
執務スペース奥にあるのが、集中スペースです。
有馬さん
背後に人の気配がすると気になるという意見から、パーテーションで覆う形にしました。「まるで満喫(漫画喫茶)みたいですね」と言われていますね。
卯岡
めちゃくちゃ集中できそうです。
有馬さん
仮眠スペースをなくしてしまったので、今は簡易の休憩スペースとしても活用されています。
自慢の「ハングアウト部屋」
今回の1番大きな変更が、執務スペースに設置された3室の「ワークブース」です。各ブースの名前はTokyo・Los Angeles・New York。背後のグレーフェルト部分に、それぞれの街の様子を貼り付けています。
▲「Tokyo」ブース
有馬さん
「談の部屋」と共に、社員に名前を募集したんですが、大喜利状態になるほど盛り上がりました。ポルトガルで作られている組み立て式の電話ブースで、中の声は外に漏れないのですが、外側の声は中にいる人に聞こえる仕組みなんですよ。
卯岡
不思議ですね……!
有馬さん
何かが起きた際に、外からの声が聞こえないのは危険ですからね。
卯岡
ビデオ会議の際の「背後の乱雑さ問題」も解決できますね。
「もっと、こうしたい」を諦めない。小さな変化の積み重ねが快適なオフィスを作る
実際に使い始めて見えてくる「もっと、こうだったらいいのに」。次の移転まで我慢しなくても、工夫次第でオフィスの課題を解決できる。プリンシプルさんのオフィスはその好例だといえるでしょう。
「上の空間を何かに活かせないか」「香りをもっと活用できないか」。取材中も、次々に出てきた「もっと、こうしたい」。ナスダック上場を目指し成長し続けるプリンシプルは、今後のオフィスの成長も気になる企業です。