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海外事例でみるオフィスゾーニングの気になるアイデア7選
ゾーニングとは、執務スペースや会議室をどのくらいの広さでどこに配置するかを考えることです。オフィスによっては、「ゾーニングのために工事をするのは避けたい」「できるだけ低コストで簡単にゾーニングを取り入れたい」と思われる担当者の方もいるかもしれません。
オフィス作りにおいて、ゾーニングは非常に重要なステップです。レイアウトを決める前に、まずゾーニングを行い、効率的で快適な職場環境を作りましょう。
本記事では、日本に比べて間仕切りが少ないオフィス物件がスタンダードとなっている海外のオフィスで取り入れられている、7つのゾーニングアイデアを紹介します。オープンなオフィス空間のメリットを維持しながらも、ゾーニングの効果もしっかりと得られる方法をぜひ参考にしてください。
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目次
間仕切りが少ない海外オフィスでみられるゾーニングアイデア
1.異なる素材で区切る
間仕切りのないオープンな空間のオフィスであっても、壁や床、天井のクロスなどを異なる素材に切り替えることで、ゆるやかなゾーニングが実現します。
一部の柱を鉄製に変えたり、フロアをカーペットからフローリングに切り替えたりするだけで、オフィス全体を有機的に区切ることが可能となります。
2.カーテンで区切る
カーテンで区切られたミーティングスペースは、海外オフィスでもよく見かけるインテリアです。
カーテンの素材によって、特定のスペースの遮音性や断熱性を向上することができ、プライベートな空間を比較的簡単に作ることができます。
また、カーテンは家庭的で居心地の良い空間の演出にも効果があり、コロナ禍を経て海外でトレンドとなっている「レジマーシャルデザイン」のオフィスの実現にも貢献しているアイテムです。
3.目立つ境界線で区切る
フロアや壁に施されたカラフルで目立つラインは、おしゃれなインテリアとオフィス内の明確なゾーニングの両方を同時に実現できる、効果的なアイデアです。
もともとは医療機関を中心に衛生管理目的で用いられていたアイデアですが、コロナ禍を経て、そのアイデアは多くのオフィスでも取り入れられています。
4.スライドドアで区切る
スライド型(引き戸タイプ)のドアは、オフィス内のスペースを圧迫することなく、しっかりとゾーニングを実現できるアイデアです。
通常のドアで生じるスウィングパスがないため、スペース効率を高めながらも、ロックをかけることも可能となるため、セキュリティ対策においても高い効果が期待できます。
5.色で区切る
壁やフロア、床のカラーパレットを切り替える方法は、大掛かりな工事や設備の設置を行うことなくできる、ゾーニングアイデアです。
ゾーニングにかかるコストや手間を抑えられると同時に、カラーリングによって企業イメージやブランドコンセプトを印象付けるようなオフィスインテリアの実現にも貢献します。
6.フレームで区切る
日本では「パーティション」と呼ばれることも多い可動型のフレームは、可変性の高いオフィスづくりにとても効果的なアイデアです。
フレームを移動させるだけで、スペース同士をゆるやかにつなげたり、離したりすることができることで、組織や事業の規模に合わせて柔軟にオフィス空間を変化させることができるため、組織が拡大フェーズにあるスタートアップにもおすすめのゾーニング方法と言えるでしょう。
7.床で区切る
オフィスの床は、視覚に入る面積が広い分、心理的なゾーニング効果をもたらします。
カーペットやタイルなど、多様な柄・テクスチャー・素材の床材を組み合わせることで、その空間にいる人々に対し、直感的に動線へ誘導したりコミュニケーションを促したりすることが可能となります。
まとめ
あらかじめゾーニングの正しい知識と方法を知っておくことがオフィスのレイアウトを成功させる一つのカギになります。
十分な動線と作業スペースの確保や、集中力を保てるエリアの設置、コミュニケーションのとれるレイアウトを考え、従業員にとってのより良いはたらく場所を整えていきましょう。
新しいオフィスへの移転や、内装のリニューアルを検討中の方は、これを機にぜひゾーニングというアイデアを取り入れてみてはいかがでしょうか。