働きやすいオフィスに不可欠！ゾーニングの基本を徹底解説

公開 2024.01.19 更新 2024.03.15

オフィスのレイアウトを考える際、「ゾーニング」は意識していますか？

適切にゾーニングを取り入れることで、様々なメリットを生み出すオフィスを実現することが可能です。

本記事では、基本的なゾーニングの知識から期待できるメリットを詳しく解説していきます。「ゾーニングって何？」「どうやって取り入れるの？」といった疑問を持たれている方はぜひ参考にしてください。

オフィスにおける「ゾーニング」とは
ゾーニングがもたらす効果
レイアウトとゾーニングの違い
ゾーニングにおける空間の分け方
オフィスゾーニングの流れ
オフィスゾーニングの気になるアイデア
まとめ

オフィスにおける「ゾーニング」とは

『ゾーニング』とは、「地域」や「区画」を意味する英単語「zone（ゾーン）」の動詞形で、地域や建物などの特定の空間を用途や機能によって区分けすることを意味します。

新型コロナウイルスの感染拡大期に医療施設内での感染対策として耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

ゾーニングは、オフィス内のレイアウトはもちろん、不動産や建築業界、自治体などの様々なところで取り入れられています。

利用目的や機能ごとに空間や土地を区分けすることで、施設やビジネスにおける目的や使命、戦略をより効率的に実行・達成することができるという効果が期待できます。

ゾーニングがもたらす効果

用途や機能別に空間を区分けする「ゾーニング」は、オフィスのレイアウトに取り入れることで、どのような効果を生み出すのでしょうか。

ここからは、オフィスのゾーニングによって期待できる効果について解説していきます。

働きやすい環境づくり

会議室をはじめ、Web会議用ブースやミーティングラウンジなど、仕事の特性や内容、また働く人の気分によって仕事をする場所が選べるオフィスは、従業員に対し満足度の高い職場環境の提供につながります。

それぞれの仕事に対して最適な空間を設けることで、集中する時とコミュニケーションを図る時などのメリハリをつけた働き方が可能となります。

仕事の効率性・生産性向上

それぞれのゾーンにおいて「誰が使うのか」「どのような用途で使うのか」という点が明確に定義されることで、必要な設備や備品などのリソースを最適な形・場所で配置することができます。

ゾーニングにより、必要なものに必要な時にスムーズにアクセスできる環境が整備されることで、業務効率や生産性の向上につながります。

モチベーション向上

ゾーニングは、オフィスで発生しがちな様々なストレスを軽減する効果が期待できるため、適正にゾーニングが機能することで、従業員の仕事に対するモチベーションが高まるというメリットが生まれます。

それぞれの従業員が自分にとって常に最適な環境で仕事に取り組める職場環境となることで、従業員エンゲージメントの向上、離職率の低下、優秀な人材の獲得にも効果が期待できます。

セキュリティ強化

ゾーニングは、オフィスのセキュリティ対策においても重要な役割を果たします。

業務内容や取り扱っている情報資産の重要度を軸に、オフィス内の各エリアに必要なセキュリティレベルを設定することで、それぞれのエリアに適した対策を講じることができます。

例えば、セキュリティレベルの高い資産に対しては、入退室管理システムを導入したり、資産にアクセスできる権限を持つ人を限定したりすることで、情報漏洩などのリスクの抑制につながります。

レイアウトとゾーニングの違い

オフィスの内装を考える時によく耳にする「レイアウト」と「ゾーニング」ですが、混同してしまうケースが少なくありません。

ゾーニングとレイアウトは、それぞれが以下のような異なる意味合いを持っているため、文脈や場面に応じて使い分けるようにしましょう。

ゾーニング：区分けしたエリアを組み合わせて、空間全体を「どのような構成にするか」を決めることを意味する
レイアウト：家具や什器・設備など、「何」を「どこに置くか」を決めることを意味する

ゾーニングにおける空間の分け方

ゾーニングを実際にオフィスに取り入れる際には、まず基本となるカテゴリーで空間を区分けします。

オフィスのゾーニングにおける基本的な空間カテゴリーは以下の4つです。

社外の人が利用する空間
社外と社内の両方の人が利用する空間
社内の人間のみが利用する空間
限られた社内の人間のみが利用する空間（セキュリティスペース）

はじめから使用目的や機能ごとに区分けしようとすると、とても複雑なゾーニングとなってしまい、その効果が低減してしまうため、まずは「誰が使う空間なのか」という点で大きく区分けします。

その後、自社のニーズや課題などに合わせて必要な区画を肉付けしていくことが、ゾーニングを成功させるための重要なポイントです。

オフィスゾーニングの流れ

ゾーニングを成功させるためには計画的なプロセスが必要です。自社に適したオフィス空間のゾーニングを考える際に役立ててください。

目的・コンセプトを明確にする
オフィスに必要なスペースを洗い出す
セキュリティレベル別にゾーニングを行う
動線を考えて各スペースを配置する

それぞれの詳細は、下記の記事にまとめました。オフィスゾーニングの詳細を知りたい方は、あわせてご一読ください。

オフィスのゾーニングの流れと注意すべき法規制

オフィスゾーニングの気になるアイデア

オフィス移転や改装を担当する担当者の中には、「どんなレイアウトにしたらいいかわからない」「できるだけ低コストで簡単にゾーニングを取り入れたい」と悩んでいるという方も多いのではないでしょうか。

下記の記事では、オフィスゾーニングの気になるアイデアを7つに分けて解説。効率的にオフィスゾーニングを進めたい方は、ぜひご一読ください。

海外事例でみるオフィスゾーニングの気になるアイデア7選

まとめ

オフィスを効率的に活用するために欠かせないのがゾーニングです。オフィスの在り方を考える企業が増えている今、従業員一人ひとりの働き方によって最適なスペースを選択できるようにするためのゾーニングが重要になってきています。

従業員へより良いオフィス環境を提供するためにも、状況や環境に応じた適切なゾーニングを行いましょう。