- オフィスインタビュー
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コンセプトは「Bbo Terminal」!10期目を迎えて新たにスタートを切る、ビーボの新オフィス
会社が目指したい理念、達成したい目標。これらから逆算して考えると、今何をすべきなのか、何が課題なのかが見えてきます。
10期目を迎え、理念やロゴを一新した株式会社ビーボ。それと同じタイミングで新たに移転したオフィスは、「目標にコミットできるメンバーを増やしたい」「社内コミュニケーションを促進させたい」といった課題を解決できるようデザインされました。
以前のオフィスから雰囲気が様変わりした、ビーボの新オフィス。変化した部分や新オフィスのコンセプトについて、コーポレートデザイン室長の橋口和奈さん、広報担当の赤堀百香さんにお話を伺いました。
株式会社ビーボ
※株式会社ビーボは2020年12月に分社化。株式会社ベルタにて事業継承。
https://belta.co.jp/
2015年入社。D2C事業部にてCSとして2年従事したのち、広報の立ち上げを行う。
現在、人事・広報領域を束ねるコーポレートデザイン室長としてオフィス戦略にも携わる。
2019年入社。内定期間中から子育てメディアや自社で運営する海の家の広告営業を経て、現在は広報を担当。
コーポレートサイトの管理や社内イベントの企画運営から社外対応まで行う。
目次
10期目を前に、理念・ロゴ・オフィスを一新
▲スタイリッシュな雰囲気に変わった新オフィスのエントランス
卯岡
以前IBASHOで取材したオフィスの様子を記事で拝見してきたのですが、ロゴも含めて大きく雰囲気が変わったんですね。
橋口さん
そうなんです。今年9月に会社が10期を迎えるにあたり、あらためて「私たちが大切にしたいものって何だっけ」と深掘りし、企業理念も変更しました。
赤堀さん
今年9月からの新ミッションは「進む、叶える世の中へ。」です。
橋口さん
「お客さんとの関係性向上、お客さんへの価値提供を第一に考えたいよね」という話になりまして、ロゴも刷新しました。2個の吹き出しが描かれているのですが、これはビーボとお客さんとを表しているんです。
卯岡
なるほど…! 事業内容自体は、10期目を迎えた今も大きく変わっていないのでしょうか。
橋口さん
そうですね。女性向け美容商材の企画販売からアフターフォローまで行うD2C事業や、アプリメディア事業、キャリア事業など、事業内容は変わっていません。ただ、体制には変化がありますね。そのため、オフィスに求めるべきものにも変化が生まれました。
卯岡
以前のオフィスは、ポップでかわいらしいイメージでしたよね。ところが、新オフィスは、エントランスからスタイリッシュな雰囲気だなと感じました。内装の雰囲気を大きく変えた理由はなんですか?
橋口さん
採用を見据えた変更ですね。
卯岡
どういう意味でしょうか。
橋口さん
以前は、ロゴもオフィスの雰囲気も、ナチュラルでやさしいものでした。採用候補者のなかには、その雰囲気に魅力を感じてくださる方もいました。それは当時の採用戦略のひとつではあったので、前オフィスは目的を果たしていたといえますし、嬉しくもありました。ただ、会社として求めたい人は時期によって異なります。これまでのやさしい雰囲気のオフィスのままだと、今ビーボが求める人からは会社に興味を抱いてもらいにくそうだと思ったんです。
卯岡
なるほど…。個人的に、いわゆる「ゆるキャリ」から「バリキャリ」にシフトチェンジしたかのような変化を、前オフィスと新オフィスとに感じていました。そうした採用面での狙いがあったんですね。オフィス移転は何度目ですか?
橋口さん
4度目です。コンセプトを大切にし始めたのは、前オフィスからですね。
卯岡
今回のコンセプトは何ですか?
赤堀さん
“Bbo Terminal”です。ターミナルはさまざまな国に向かう場所であり、新たなスタートを切るという印象を受けます。「10期目を迎えるビーボにマッチするものだ」とコンセプトに決定しました。
卯岡
コンセプトや内装の雰囲気は、「今回はこうしたい」といったイメージが先にあったのでしょうか。
赤堀さん
コンセプトはプロジェクトメンバーと共に話し合っていましたが、デザインに関してはまったく決まっていませんでした。「プロにお任せしたほうがいいよね」と話して、4社でコンペを行って決めましたね。
橋口さん
ただ、「こういったデザインがいい」といった要望とは毛色が異なりました。デザイン的な部分よりも、このオフィスをどう経営に活かしていきたいのか、何を叶えたいのか、どんなプロジェクトを組んでいきたいと思っているのかといったことを、4社のデザイナーさんにひたすら伝え、デザインに落とし込んでもらったんです。
赤堀さん
ビーボが目指しているものを達成するための手段として、必要な数字の部分もかなり含めました。「私たちが目指したいことを実現するためには、何年後に何名程度の社員で、売上はどれくらいまでいっていて、事業はこうなっていて、それらを叶えるために想定される問題点はこれこれこうで」と。
橋口さん
「だから、こういう要素がオフィスに必要だと思うんです」と熱弁しました。
卯岡
私がイメージしているデザイナーさんへの要望と全然違うんですが…。これ、デザイナーさんは汲み取れるものなのですか?
橋口さん
「おっしゃりたいことはわかりました。ただ、希望の部屋数も最後に教えていただけますか?」と言われましたね(笑)。
卯岡
ですよね(笑)。
赤堀さん
4社に同じことを伝えたのですが、なかには頭の上に「?」を浮かべている方もいましたね(笑)。
卯岡
いろいろ伝えて、1番ビーボさんがオフィスのなかで重要視したのはどういった点ですか?
橋口さん
コミュニケーションですね。このオフィスで過ごす期間は約3年間と考えているのですが、3年後の社員数は今よりも大幅に増えているでしょう。
また、事業も今とは違うことをやっているかもしれない、部署もより複雑になっているかもしれない。そう考えた時に、いかに偶発的なコミュニケーションを生み出すかが大事だと思ったので。
赤堀さん
社内会議室をあえてオープンにしたんです。ミーティングを行っている声が聞こえるわけですが、そこから何かが生まれるのではないかと期待しました。
橋口さん
前オフィスでの現状と理想とを比較し、課題を要素分解していったんです。そうして、「会議室は個室じゃなくしたほうがいいよね」という結論に達しました。
卯岡
まだ移転後2カ月程度ですが、狙い通りの効果が出ていますか?
橋口さん
出ていますね。物理的にオープンになったことで、偶発的なコミュニケーションが取りやすくなったと感じています。
卯岡
では、さっそくそんな新オフィスを見学させてください!
コンセプトは「Bbo Terminal」。青×白が爽やかなビーボの新オフィス見学ツアー
“Bbo Terminal”をコンセプトにした、ビーボの新オフィス。9月から始まる10期目までに間に合うよう、急ピッチで作業が進められたのだそうです。
スタイリッシュな雰囲気に様変わりした「エントランス」
卯岡
エントランスの壁面は、うっすら奥の執務スペースが透けて見える仕様なんですね。
赤堀さん
透明にしてしまうとセキュリティ上見えすぎてしまうのですが、かといって壁にしてしまうと閉塞感があるため、間を取って透けて見える仕様にしました。
橋口さん
この仕様であれば外にいる人に中の雰囲気を伝えられるので、採用にも役立つかなと考えています。
コンセプトに合わせたユニークな名前の部屋
会議室や社長室など、ビーボのオフィスにある部屋の数々は、どれも「ターミナル」を意識した個性的な名称が特徴です。
卯岡
Sky roomは何のお部屋ですか?
橋口さん
Web会議や面談、集中したいときに使える個室スペースですね。
赤堀さん
倉庫やセキュリティルームは「Container」、社長室は「Cockpit」。空港にちなんだ名前にしていただいたんです。
橋口さん
チェックインカウンターもあります。あとでご案内しますね。
ターミナルをイメージしたカーブが特徴の「執務スペース」
執務スペースに並ぶデスクは、直線ではなく放射線状にカーブを描き並べられています。これも、コンセプトのターミナルが由来です。
橋口さん
離発着場に飛行機が並んでいる様子を、執務スペースのデスクで再現していただきました。
卯岡
床の色が異なっているところは、空港の通路をイメージされているのでしょうか。
赤堀さん
そうですね。この通路の周りにはさまざまなコミュニケーションスペースを設けています。ここでもまた偶発的なコミュニケーションが起これば、と思って作りました。
橋口さん
弊社は旅行関係の会社ではありませんが、細かいところまで「ターミナル」にこだわってもらいました。奥の青い柱も、ギリギリになって「あそこも青がいいです!」とお願いして塗ってもらったものなんです。
赤堀さん
ただでさえギリギリのスケジュールのなか、対応していただきありがたかったです。
数字や顧客の声を常に表示する「Commit wall」
新オフィスで橋口さんが特に気に入っているのが、執務スペースの中央前方に位置する「Commit wall」。ここには、各事業に寄せられた顧客の声が常に映し出されています。
橋口さん
オフィスは、組織文化作りにも活用できると考えています。顧客の声が常に見える場所にあることで、ビーボが大切にしている「顧客への価値提供」を常に考えられるような文化づくりが出来るのではと「Commit wall」を設けました。
卯岡
評判はいかがですか?
橋口さん
「会社にとって大切なものが映し出されている場所」とだんだん認識されつつあると思います。顧客の声はモチベーション向上にも一役買っているみたいです。
気軽にミーティングが行える「Check-in counter」
Commit wallの前にあるカウンターは、社員から人気を集めるCheck-in counter。作業場所やミーティング場所として使ったり、偶発的なコミュニケーションが生まれたりしているのだとか。
卯岡
Check-in counter、いいですね。おしゃれです。
橋口さん
ただ、まだ活用している社員が限られているので、今後もっと活用してもらいたいと考えています。
▲Check-in counterの右脇にはソファスペースも
気軽にミーティングができる「ホワイトボードスペース」
Check-in counterの他、執務スペースの中央にはホワイトボードで仕切れるスペースも。奥にはカフェのようなソファスペースもあり、あちこちでミーティングや会話ができる空間にデザインされています。
▲取材時もミーティングが行われていた
卯岡
ところどころに貼られている紙は何でしょうか?
橋口さん
日々仕事をする上で覚えておきたいことを、目に付くところに置いておきたいと思って。ひとまず印刷してあちこちに貼ったのですが、社員からはおしゃれじゃないと不評です…。でも、日常的に目にしてほしいんですよね。
▲トロフィーや商品が飾られている「Synergy wall」にも3枚の用紙がしっかり
▲「Synergy wall」横のホワイトボードには各事業の「今必要な人」が記載されていた。リファラル採用も積極的に実施しているのだとか
授乳室を完備した「Lounge」
執務スペース横には、セミナーやイベントが行える広々としたラウンジスペースがあります。特徴は、ラウンジ脇に併設されている授乳室です。
赤堀さん
ラウンジの椅子には、実際に空港でも使われているものを入れていただきました。
卯岡
すごい。コンセプトにマッチした家具なんですね。
橋口さん
今回の移転を機に、授乳室も設けました。
卯岡
授乳室がある会社、初めて拝見しました。
橋口さん
当社では、ユーザーを招くイベントも開催しているんです。当社のユーザーは女性が多くで、お母さんも多くいます。これまでは、赤ちゃん連れで参加していただいたお客さんが授乳できるよう、別の会議室を借りていたんです。そのため、今回はラウンジ脇に専用スペースを作りました。
卯岡
喜ばれるのではないかと思います…! セミナーやイベントはよく開催されているのですか?
赤堀さん
社内にラウンジスペースを設けてから、個人的にセミナーを開く人が増えました。社員に管理栄養士資格保持者がいるので、その人が料理教室を開いたこともあります。社員で試してサービスに展開もできるので、これからも役立ててもらいたいですね。
「進む、叶えるオフィス」で新たな理念を実現するビーボ
オフィスを移転してまだわずか2カ月。しかし、すでに採用面にも効果が表れているのだそう。「以前のオフィスのときには応募が来なかった層の方からアクションをいただいています」と語ってくれました。
目的意識を持ち、コンセプトから内装に至るまで、しっかり練られたビーボの新オフィス。「環境は作ったので、あとは社員にフル活用してほしい」というオフィスは、新たな理念を叶えるため、全力で前へと進める環境でした。