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オフィスインタビュー
vol.261 Sun* Inc. (株式会社Sun Asterisk)

初めてゼロイチから作ったオフィス。Sun Asteriskの「らしさ」をストーリーに落とし込んだ新オフィスツアー

サンアスタリスク

大手町ビルヂングの地下1階という、オフィスを構えるには珍しい地下フロアに新オフィスを構えたSun Asterisk社。これまでにもいくつかオフィスを構えてきましたが、ゼロから構築したのは今回が始めてだったといいます。オフィスデザインを担当したデザイナー・空間コンサルタントのマークさん、広報の谷畑さんにお話を伺いました。

石川 マーク 健
インタビュー
石川 マーク 健 (いしかわ まーく けん)
Designer

ロンドン大学Bartlett校で建築学修士課程を修了後、イギリス・シンガポール・日本での建築実務経験を経て、デザインコンサルティング会社IDEO(本社アメリカ・カリフォルニア州)の日本支社・IDEO Tokyoの契約デザイナーとして、アジア地域におけるプロジェクトに数多く関わる。Sun*では、デザインシンキングを使って新企業コンセプト開発、プロダクトコンセプト、サービスデザイン、空間デザインなどのプロジェクトに関わっている。

谷畑 朋美
インタビュー
谷畑 朋美(やばた ともみ)
PR

桜美林大学を卒業後、スタートアップに入社し広報立ち上げを経験。その後フリーランスとして、IT/BtoBのスタートアップをメインにさまざまな業界のPRに関わる。2018年にSun*に入社し、広報立ち上げから資金調達、IPOなどのフェーズを経験し、現在主にPR・コミュニケーション領域を担当。

これまでのオフィスは居抜きメイン。デザイナーが入社したことで、ゼロから初めて作ることに

サンアスタリスク
扉を開けた先にあるエントランス。テーマパークのアトラクションのような異空間のような雰囲気
卯岡(IBASHO編集部) :

非常に印象的な入口だなと感じました。御社はどのような事業を展開されているんですか?

サンアスタリスク
マークさん :

弊社は「誰もが価値創造に夢中になれる世界」をビジョンに掲げるデジタル・クリエイティブスタジオです。エンタープライズからベンチャーまで、多種多様な企業の事業開発を支援しています。よく開発会社に見られがちなんですが、社内にはビジネスデザインやUI/UXデザイン、そしてエンジニアリングに長けたメンバーがいて、新規事業やDX、プロダクト開発からサービスの成長まで、特定業界に特化することなく支援しているといった感じですね。

谷畑さん :

弊社はベトナムで創業し、全体で約2,000名以上のメンバーが所属しています。うち1,000名程度がソフトウェアエンジニアという比率になっていて、豊富な開発力を有している点がSun*の最大の特徴ですね。

卯岡 :

ベトナムと日本とでは働き方に違いはあるのでしょうか。

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ベトナムオフィス
マークさん :

ベトナムは出社しているメンバーも多く、ワンチームを心掛けています。ランドマークタワーのワンフロアを丸々借りていて、1000人くらいが出社しています。日本で例えると、六本木の大きな会社ぐらいの規模感ですね。

谷畑さん :

ベトナムは出社しているメンバーが多いですが、日本はハイブリッドワークで、リモートワークメインですね。これはベトナム創業の会社のため、もともとオンラインコミュニケーションが当たり前だったことも関係しています。コロナ禍によりオンラインツールが増えたことで、よりハイブリッドワークがやりやすくなった印象があります。

卯岡 :

出社日は決まっているんですか?

マークさん :

個々の自由ですね。

谷畑さん :

木曜日が1番人数が多いですね。毎週木曜日が社内イベントを行う曜日に設定しているので、イベントに参加するために出社するメンバーが多いです(笑)

卯岡 :

イベントが出社のきっかけになっているんですね。どんなイベントなんですか?

谷畑さん :

プロジェクトの懇親会、採用活動の一環としてのオープンオフィス、社外含めた交流会、チームビルディングなど、本当にいろいろです。

卯岡 :

これまでのオフィスの変遷について教えてください。

サンアスタリスク
谷畑さん :

これまでは基本的に居抜きオフィスで、ゼロから作ったのは今回が初めてです。前オフィスは神田だったのですが、途中から両国にも設けて2カ所に増えまして。それを統合しようということになり、移転することになりました。

マークさん :

私は2019年に入社していまして、「社内でオフィスデザインができる人間がいるから」ということもあり、居抜きではなくゼロからオフィス作りに挑戦することになったんです。コロナ禍が落ち着き、オフィスについて改めて考えてみたところ、弊社らしさを感じられるオフィスにはなっていないよなという話になりまして。

谷畑さん :

仕事には真面目で素直、チームワークを大事にしていて、そのなかにそれぞれが持ち合わせている個性と多様性を大切にしているのが弊社のカルチャーかなと思います。

マークさん :

オフィスに入ってから中に入るまで宇宙に繋がっていくというストーリーがあるんですが、それも遊びを意識して作った部分ですね。

卯岡 :

あとであらためて見学させてください。オフィス作りを任されることになったときの思いはいかがでしたか?

マークさん :

「やってやるぞ」という気持ちもありましたし、これまでのオフィスに感じていた「働くってこうじゃないよな」を作れることに面白さを感じていました。ザ・オフィスといった集中できる執務スペース、カフェのようなおしゃれな空間を上手く切り分けて、仕事内容や気分に応じて使い分けられる空間がいいなと思っていたんです。

卯岡 :

オフィスでは珍しい地下1階という立地ですが、ここを選んだ理由は何だったんですか?

マークさん :

広さや家賃といった現実的な理由もありますが、一般的な四角い物件ではなくコの字型だったところに面白さを感じました。他の物件も見たんですが、すでにできすぎていて面白くないなと感じたり、レイアウトが上手くいかなさそうだなと思えたりしたんですよね。その点、この物件なら弊社らしいストーリーを持たせたオフィスを考えられそうだと思いました。

卯岡 :

地下ならではの難しさはあったのでしょうか?

マークさん :

天井の低さと、原状復帰のすり合わせですね。前の入居者がオフィスとして使っていたわけではないこともあって、何を持って原状とするのかが曖昧だったんです。

卯岡 :

では、実際にオフィスを拝見しながら詳しくお聞きしたいと思います!

会社の「らしさ」をストーリーとして語れるオフィス

会社のビジョンミッションに体現される「Sun Asteriskらしさ」を表すオフィスを目指し、作られたSun Asterisk社のオフィス。見学ツアー、スタートです!

雰囲気が印象的なエントランス

卯岡 :

やはりかなり印象的なエントランスですよね。

マークさん :

真っ暗な空間から始まるのは社長のアイディアです。宇宙に繋がっていくイメージで、それをどう実現するのかのデザインを私が考えました。ただまっすぐな通路ではなく、あえて斜めに狭まっていく作りにすることで、空間に遊びを入れています。

マークさん :

ここにプロジェクターを設置するのが大変だったんですよ。天井が低く、設備が詰まっているものですから。圧迫感があるから埋め込みたいと業者に相談し、「なんとかこれなら収まるだろう」と苦心して設置しました。

エントランスから執務スペースへの通路・会議室

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くまが宇宙に旅立っていく様子が描かれています
卯岡 :

エントランスを抜けると、がらりと雰囲気が変わりますね。

マークさん :

デジタルサインからグラフィックに変えることで、デジタルだけじゃない弊社の特徴を表しています。

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奥に見えるのが執務スペース
マークさん :

「こうであるべき」という考えを持ってほしくないので、狭い・広いを繰り返しながら執務スペースに行くようデザインしました。会議室で話したあと、さらに奥に入って執務スペースに入ることで、ストーリーが語れる流れになっています。

サンアスタリスク
インタビューで使用した会議室にも、印象的なグラフィックが

バーカウンターを境に空間を使い分けた執務スペース

サンアスタリスク
卯岡 :

通路を歩いて執務スペースにくると、パッと視界が開けますね。赤いバーカウンターの見映えがいいです。

マークさん :

このカウンターから右側がいわゆる執務スペースらしい執務スペースで、左側はオープンスペースになっています。

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こちらが集中して作業ができる執務スペース
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こちらがオープンスペース
マークさん :

限られた予算で、照明だけは何としても死守しました。地下の物件ということもあって、光が重要だったんですよ。蛍光灯とダウンライトなどを使い分けて、執務スペースとオープンスペースの空間の差別化を図りました。

また、ライティングデザイナーと話して、執務スペースとエントランス以外の照明にはサーカディアンリズムを採り入れました。光の変化を感じられないと精神衛生的に良くないのかなと思いまして。そのため、照明にはある程度の予算が必要でした。

マークさん :

あと、この床の張り方もこだわった部分です。

卯岡 :

床材の切り替えが変わった形になっていますね。

マークさん :

ふつうはフローリング調のラインに沿うものなんですが、あえて通常ではやらない張り方にしました。こそっと入れている「ふつうじゃない」部分の1つです。

Sun Asterisk
執務スペースの一角にはテレカンブースも
卯岡 :

これは神輿ですね。

マークさん :

見ての通り、神輿です。

谷畑さん :

創業者が購入したもので、弊社のオフィスにずっとあり続けている存在です。「和を背負う」という文化をベトナムに伝えたことで、ベトナム社内で「わっしょい」がよく使われる言葉になったんですね。それで、「じゃあ、神輿をベトナムに持っていこう」という話になって、ネットオークションで途中まで出来上がっていた神輿を競り落としたんです。それを完成させたのに、宗教上の理由でベトナムには持っていけないことがわかりまして。それで、日本のオフィスにい続けることになったという背景があります。

卯岡 :

そんな裏話が(笑)。実際に担がれることはあるんですか?

谷畑さん :

以前、1度だけあるらしいです。壊れそうになってしまったため、今は象徴的な飾りとして置いています。

サンアスタリスク
オープンスペースを手前から見た様子。左側にちらりと見える神輿のインパクトが強烈
卯岡 :

新オフィス移転へのご感想、周りからの反響はいかがですか?

マークさん :

執務スペースとオープンスペースを作ることで、集中したい仕事もコミュニケーションを取りたい仕事も両方できるようになり、使い勝手がいいオフィスを作れたと思います。一堂に会することができるようになったのも嬉しいですね。

「エンゲージメントが良好です」と言われたことがありますし、出向で来た方に「感動しました」と言ってもらえたこともあります。新卒社員からも「オフィス、かっこいいです!」と言われていますね。

卯岡 :

移転後、何か課題はありますか?

マークさん :

オフィスマネジメントですね。オフィスの活用に関しては、「とりあえずいいよ、やってみなよ」が私のスタンス。なので、明確なルールを作れていないんですよ。

あと、今回大枠はできましたが、細かいところでアップデートが必要な箇所があるので、そこを最適化していきたいと思っています。例えば、椅子が少し低いとか、モニターが足りないといったところですね。あとは、どうオフィスを更新していくのか。飽きてきても、コンテンツを変えればいろいろできることがあるので、今後考えていきたいです。

Sun Asteriskは挑戦できる会社。一堂に会せるオフィスで、次なる挑戦を

Sun Asteriskで働くことを「挑戦していけること」だと表したマークさん。

「私はもともと建築畑の出身でデザインに携わり、今はデジタルサービスをゼロイチで構築しています。『オフィスを作りましょう』『これをやってみましょう』といろいろなチャレンジが飛んでくるのが弊社の特徴で、その中には持っているスキル以外のものが必要となることもあります。挑戦していける場だなと思いますね」と語ってくれました。

「思ったよりも大変でした(笑)」と振り返る、ゼロからのオフィス作り。従業員が集まるスタジオとして、今後よりいっそう活用されていくのが楽しみです。

取材先

Sun* Inc. (株式会社Sun Asterisk)

https://sun-asterisk.com/ 公式サイト

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