- オフィスインタビュー
-
注目のミドルベンチャー経営者に聞く!オフィス構築#3 テクノロジーズ社 良原広樹氏
成長著しいミドルベンチャー企業の経営者は、働き方やオフィスにどんな想いを描いているのか。これまで成長し続けてきたからこそ、またこれからも成長し続けるからこその“働く場”の形成、オフィス戦略について深堀る連載企画。
第3弾の今回は、ITソリューション事業、SaaS事業、再エネソリューション事業の3つを軸に展開している株式会社テクノロジーズ 代表取締役社長 良原広樹氏にお話を伺いました。
英国ダラム大学留学後、明治大学大学院卒業(MBA取得)後、大手アミューズメント企業にて取締役副社長就任。その他同グループ会社の取締役も兼任。
2014年株式会社テクノロジーズを創業。2023年1月に同社を東京証券取引所グロース市場に上場させる。株式会社テクノロジーズを創業以来、IT領域を主軸に事業展開を行い、現在はITソリューション事業、SaaS事業、再エネソリューション事業、等を手掛ける。
目次
事業紹介・自己紹介
――貴社の事業内容についてご紹介ください。
ITソリューション事業、SaaS事業、再エネソリューション事業の3つを軸に展開しています。ITソリューション事業では、AIやエンターテイメントソフトウェア領域の受託開発を、SaaS事業では人材派遣会社向けの自社製品『jobs』の開発及び販売を手掛けており、現在業界3位で年々成長を遂げている製品です。また、再エネソリューション事業におきましてはドローンによる空撮等の最新IT技術を駆使しながら、太陽光ビジネスを手掛けております
――いろいろなことを手掛けていらっしゃるんですね。
そうですね。もともと新しいもの好きなんですよ。父親と叔父が経営していた大手企業で、私も副社長として親の会社で働いていた時期もあるのですが、その同族会社を継いだり親が作ったレールの上で生きて終わる人生よりも、一度きりの人生ですし後悔のないように生きたいと思い、大学生時代からの友人や、帰国子女コミュニティで出会った人など、仲間を募って9年前に世田谷の二子玉川で創業しました。
当初はいつか米国の最高級住宅エリアのBEL AIR地区に住みたいと思い『BEL AIR』と名付けましたが、上場前により解りやすい、より覚えやすい社名に変えるべきと判断し、ほぼ技術者による会社ということもあり、『テクノロジーズ』と名付けました
テクノロジーズ社のオフィスと働き方
エントランス、またそこから見える廊下がかなり印象的なテクノロジーズ社のオフィス。実は、良原氏が親しくしているアパレル会社のオーナー経営者から居抜きの形で譲り受けたオフィスなのだといいます。
特徴的なエントランス、廊下は、今後また移転する際に原状復帰することを前提とし、そのまま活用しています。
弊社はまだまだギラギラしたほうがいいフェーズ。シックでモノトーンな空間もいいですが、あえて尖った内装のままにしました。このレッドカーペットはお客様にも驚かれます。初めて来られるお客様には、事前に『ちょっと尖ったオフィスです』とお伝えするようにしていますね
レッドカーペットの両側には会議室が並びます。
会議室の内装も、基本的には以前のまま。良原氏が尊敬するアパレル会社の前オーナー会長からの移転祝いを兼ねた譲渡だったといいます。前オフィス時代から何度も訪問したことがあったという良原氏。その頃から内装が気に入っていたため、「ありがたいお話でした」と振り返ります。
こちらはフリースペースの奥にあるスペースです。前に入っていた会社がアパレル会社のため、当時はここで商品の撮影が行われていたのだそう。
今後も活用の余地のあるスペースです。
良原氏のオフィス観「従業員が主役となり、楽しく働ける場に」
居抜きで入ったオフィスですが、今後自社らしさを付け足すことも検討しているという良原氏。オフィスへの考えについてお聞きしました。
対面コミュニケーションを大事にしたい。だからこそ、従業員が働きやすいオフィスを作りたい
エンジニアの多いIT会社であるテクノロジーズ社。プログラミングやデザイン作業といった業務は、必ずしもオフィスでやる必要はありません。しかし、「リモート全盛期に時代錯誤かもしれませんが、私は出社しての対面コミュニケーションを大切にしたいと考える経営者です」と良原氏。
上場したばかりのベンチャー企業ですから、なるべく幹部陣は出社し、相互理解を深めながら業務を進めていくことが結果的に効率面においても是となると考えています。密にコミュニケーションを取ることで、大きなミスを防げるのではないかと。幹部までリモートでやれるステージには至っていないと思いますね。
リモートでも仕事ができるなか、出社してもらうからには働きやすいオフィス、出社しやすい職場環境の構築が重要だと語る良原氏。広々としたスペースの確保はもちろん、個別ブースや会議室といったハード面の充実、従業員のテンションが上がる内装を追及しています。
現在のオフィスは縁あって入居する運びとなりましたが、白金高輪駅直結ビルで雨天時も出勤しやすく、立地面にも魅力がありました。今後、また移転する際にも、通勤アクセスのしやすさは考慮したいですね。出社してもらいたいのであれば、出社しやすい環境を整えることが重要だと思います。
中途半端は嫌だ。「振り切る」オフィスでありたい
写真を見てもわかるように、居抜きで入るにも勇気がいる尖った内装のテクノロジーズ社のオフィス。しかし、この「尖り」こそが良原氏が気に入った理由だという。
私は仕事においても“振り切ること”に重きを置いています。引き継いだ尖った内装も気に入っていますが、これをベースにもっと思いきったことをやっていきたいんです。たとえば、天井にデジタルサイネージを入れるとか。オフィスを訪れた人が、弊社の技術を知れる場になればいいなと思いますね。最先端テクノロジーを導入し、カッコいいと感じていただけるオフィスに進化させていきたいです。
従業員が「自分が主役だ」と胸を張って働けるオフィスに
会社グループの主役は、社長ではなく従業員だと述べる良原氏。印象的なレッドカーペットを例に、「従業員の皆様がここを歩くときには『自分が主役だ』と胸を張り、自信を持って日々の業務に取り組んでもらえたら嬉しい」と語ります。
主役である従業員の皆様が働き続けられる環境を整えるべく、いずれは福利厚生として昼食手当てや、社内に無料で使える託児所を開設したいのだそう。
働き続けたいと思ってくれる従業員が、ライフステージの変化があっても働き続けられる環境を整えたい。従業員たちと共に、今後も会社を拡大させていきたいです
エンタメ要素を忘れずに、より面白く便利な世の中を創造したい
「面白き こともなき世を 面白く」。この言葉を残した幕末の志士、高杉晋作は、良原氏の憧れの存在だといいます。
弊社は『革新的テクノロジーでより面白く、より便利な世の中を創造する』とビジョンに掲げており、エンタメ要素を大切にしています。仕事は人生の大半。だからこそ楽しんで働いてほしいですし、楽しめる職場にしたいです。これからも、エンタメ要素を忘れることなく従業員の皆様と共に進んでいきたいですね。
受け継いだ派手な内装は、元気に前進し続けるテクノロジーズ社の社風にぴったり。次の拡張移転の日を迎えるまで、このオフィスに「テクノロジーズ社風」のアレンジを加えて使い倒していくと語った良原氏。今後のオフィスの進化、会社の成長が楽しみです。
オフィス面積 | 200~300坪 |
従業員数 | 200名程度 |
出社率 | 約70% |
現在のオフィスの業務開始時期 | 2023年8月7日 |
過去のご移転経歴 | 2014年8月~2020年3月 世田谷区 2020年4月~2023年7月 中央区 2023年8月より現在のオフィスへ |