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いずれは渋谷のランドマークに。「はたらく」の老舗求人メディアが仕掛けるdip BATTLESの働き方

dip BATTLES

「Labor force solution company」をビジョンに掲げ、日本の労働市場における課題にさまざまな角度からアプローチするディップ株式会社。IT黎明期に求人広告業界初のポータルサイトをリリースして以降、先駆的な取り組みで存在感を発揮し続けています。
2021年には、ダンスチーム「dip BATTLES」を発足させ、日本のプロダンスリーグ「D.LEAGUE(Dリーグ)」への参戦を表明し世間を驚かせました。

それから約2年。2023年7月にオープンしたのが、ダンサーを全面的に支えるための専用ダンススタジオです。

開設したばかりのスタジオで、「dip BATTLES」にかける思いや戦略、スタジオを起点に広がる未来予想図について、人事総務本部 コーポレートサービス戦略推進室室長の藤川 淳さん、Dリーグ室の深見 有菜さん、「dip BATTLES」リーダーのchiharuさんにお話を聞きました。

藤川 淳
インタビュー
藤川 淳(ふじかわ・あつし)
人事総務本部 コーポレートサービス戦略推進室 室長

2016年入社。本社や拠点の構築からレイアウトまで、ディップ株式会社のオフィスファシリティを指揮する。

深見 有菜
インタビュー
深見 有菜(ふかみ・ゆうな)
Dリーグ室

2016年新卒入社。事業管理部や営業企画部、地方創生事業開発部を経てDリーグ室へ。自らのクラシックバレエ経験を活かしたチームづくりで、Dリーグ事業を牽引する。

chiharu
インタビュー
chiharu(ちはる)
「dip BATTLES」リーダー

2022年に新メンバーとして加入。幼少期にヒップホップを始め、華々しい成績を残す一方、小学6年生からはインストラクターとして指導も開始。海外へのダンス留学経験もあり。有名アーティストのバックアップや、MV出演、振り付けなど幅広く活動。

若年層への認知度向上を図りつつ、ダンス業界の「はたらく」を変えていく

藤巻(IBASHO.ライター) :

ディップ株式会社といえば「バイトル」「はたらこねっと」「ナースではたらこ」など、人材サービスの会社としての印象が強いと思います。まずは、御社の事業内容からお聞かせください。

藤川 :

当社はアルバイトや派遣社員、正社員など、あらゆる求人情報を掲載する求人情報サイトの運営をメインとする会社です。「バイトル」「はたらこねっと」のCMでご存知の方も多いかもしれません。

2019年からは、深刻化する人手不足の軽減に向けたDX事業もスタートしました。「コボット」という人手不足や業務効率に課題を抱える業界・業種の定型業務を自動化するさまざまなサービスを展開しており、人がより高度な作業に集中するためのサポートツールとして多くの企業に導入していただいています。

dip BATTLES
ディップ株式会社のファシリティと総務を一手に担う藤川さん
藤巻 :

時代の変化を敏感にとらえて、柔軟にサービスを展開していらっしゃるのですね。

藤川 :

そうですね。
社長の冨田は、社名の由来でもある『夢(dream)、アイデア(idea)、情熱(passion)』を軸に、時代の先を読んだサービスを他に先駆けてリリースしてきました。

現在は、『Labor force solution company』をビジョンに掲げ、日本の労働力に関する課題を解決し、誰もが働く喜びと幸せを感じられる社会の実現を目指しています。

藤巻 :

プロダンスチーム「dip BATTLES(ディップ バトルズ)」の設立も、かなり先駆的な取り組みですよね。
設立の背景について教えていただけますか。

藤川 :

当社は長年、CMや広告を通じたブランディングに力を入れてきました。Dリーグへの参戦もその一環です。
バイトルなどの求人サイトのユーザーは若年層がメインですから、2012年から中学校の体育の授業で必修化されたダンスとの親和性は高く、新たなユーザーの獲得につながると考えています。

深見 :

加えて、「私たちdipは夢とアイデアと情熱で社会を改善する存在となる」という企業理念が、国内のダンスシーンが抱える課題にフィットしたことも理由の一つです。

小学校の指導要領にもダンスが組み込まれ、ダンサーを夢見る子どもたちが増えているにも関わらず、Dリーグ設立以前の国内でプロダンサーとして生活できる人はほんの一握りでした。生活のために別の仕事を掛け持ちしたり、夢をあきらめて別の職業に転身したりしたダンサーは少なくないでしょう。

労働に関わる問題を解決し、幸せに働ける世界をめざす当社がプロリーグに参戦し、ダンサーを生業にしたい人を支えていくことには、大きな意味があると思います。

dip BATTLES
国内のダンスシーンの現状と、ディップ株式会社の企業理念は親和性が高いと深見さん
chiharu :

深見さんが仰る通り、ダンスの競技人口は着々と増えていますが、ダンスだけで生活できる人はごくわずかです。
仕事としてダンスに携わるにしても、ダンスを教えることがメインの方が多いと思います。

「dip BATTLES 新メンバーオーディション」で選抜していただくまでは、私も千葉にある自分のスタジオでのインストラクターと、アイドルの振り付けやバックダンスが主軸でした。

企業にスポンサードしてもらいながらダンスで勝負できるDリーグは、これまでダンスに関わってきた人にとっては青天の霹靂だと思います。私自身、dip BATTLESに加入できたことが本当にうれしくて…。絶対に勝ちたいという強い思いで日々練習に励んでいます。

藤巻 :

そして、今年の7月にはこのスタジオがオープンしました。

chiharu :

こんなに恵まれた環境を用意してもらえているチームは、Dリーグでも他にないと思います!

そもそも、都内にこれだけの広さがあるスタジオはほとんどありません。あっても真ん中に柱があったり、床がダンスに適していなかったり、練習環境としてはあまり良くなくて…。交通の便が多少悪くても条件を満たすスタジオに集まるしかありませんでした。といっても、条件を満たす貸しスタジオは取り合いが必須。これまでは、深見さんをはじめスタッフの皆さんが頑張って予約してくれていたんです。

チームに所属するダンサーたちの拠点ができたことで、練習の効率がぐっと上がりました。本当に、ありがたいの一言です。

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「あとは勝つしかない」とchiharuさん

Dリーグの本番環境を徹底的に再現

藤巻 :

では、スタジオについて詳しく伺っていきたいと思います。こだわりを教えてください。

深見 :

chiharuが言った通り、ダンスにはダンスに適した環境があります。私たちの部署はプロダンサーをサポートし、Dリーグで勝てるチームをつくるのがミッションなので、本番環境に近い環境でないとスタジオを作る意味がありません。

みんながストレスなく練習できること。そして、Dリーグの本番環境をできる限り再現すること。この2つは譲れないと思っていました。

藤川 :

Dリーグのステージの実寸サイズを再現しようとすると、けっこうな広さが必要なんですよ。面積的にはぎりぎりいけそうだけど、角の出っ張りが邪魔だったり、アクロバットな動きに耐えうる天井高がなかったり。ここが見つかったのは奇跡的でした。

ダンススタジオの特性上、騒音の問題とも隣り合わせでしたから、理解あるオーナーさんに出会えたのも大きいですよね。まわりのテナントさんにもご理解いただけるよう、上階には当社負担で防音壁を作るなどの工夫もしました。

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防音、天井高、本番環境を再現できる広さの3つを兼ね備えたスタジオ
chiharu :

床もリノリウムで、本番と同じなんですよ!床の素材が変わると動きに影響してくるので、とても助かっています。

深見 :

チーム練習と並行して個人練習ができるスペースを設けたことも、スタジオの特徴の一つですね。メインのスタジオはチーム練習として、個人練習スペースはスキルアップのための集中の場や、整体などの身体のメンテナンスの場として使っています。

カーテンで仕切れるようにしたことで、心おきなく使えるようになっています。

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個人練習をしたいメンバーにも配慮したつくり
藤川 :

そうしたこだわりは、バレエ経験のある深見さんならではです。衣装の収納スペースを鏡の後ろに設けるアイデアも、現場を知る人だからこその閃きだと思いました。

深見 :

衣装やグッズなどを毎回倉庫に保管していると、使いたいときにすぐ使えないことがあるので、企画段階から裏に収納できる場所を作りたいと思っていたんです。倉庫に連絡して届けてもらう手間が省け、管理も楽になりました。

藤巻 :

内装も、シンプルな中に勢いが感じられて素敵です。

深見 :

チームメンバーの個性が豊かな分、スタジオはシンプルにしたいという思いがあって。天井の鉄骨や、受付周りの床のコンクリートはあえて残し、チームカラーの赤と黒を基調にスタイリッシュな内装を意識しました。

藤川 :

あとはロゴですね。デザイナーさんに作ってもらったもともとのロゴをスタジオの壁でも再現したくて、職人さんに頼んで描いてもらったんです。

「dip BATTLES」のロゴ
dip BATTLES
スタジオの壁に描かれたロゴ

「dip BATTLES Dance Studio」を渋谷の新たなランドマークに

dip BATTLES
この場所から日本の新たなダンスシーンを発信したいと話す藤川さん、深見さん、chiharuさん
藤巻 :

今後、このスタジオをどのように活用していきたいとお考えですか。

chiharu :

これだけの環境を整えていただいたからには、全員が本気で練習に取り組んで、Dリーグで優勝をめざすことが私たちの使命だと思っています。そのうえで、次世代にダンスの楽しさと可能性を伝えていくような取り組みをしていけたらいいですね。

ありがたいことに固定のファンもついてきているので、ゆくゆくはファンミーティングなどもできたらうれしいです。

深見 :

私たちの部署にとって、この場所はゴールではなくスタート。この場所が新たなダンスシーンの発信拠点になるように、まずは優勝に向けてメンバーを支えていきたいです。

藤川 :

今は打ち合わせなどに使っているスペースにショップを設ける構想もあります。少しずつ外とのつながりを増やして、「dip BATTLES」はもちろんスタジオ自体の認知度を高め、いずれは渋谷の新たなランドマークになれたらいいですね。
「dip BATTLESスタジオの前で待ち合わせしよう」と言ってもらえる日がくるように、いろいろな施策を展開していきたいと思っています。

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