- オフィスインタビュー
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オフィスも制度もトライアンドエラー。次世代のあたりまえを生み出す究極のものづくりカンパニー
事業の幅が広く、チャレンジングな社風の株式会社イグニス。これまでマッチングアプリサービスの「with」や、ゲームアプリの「ぼくとドラゴン」を送り出してきましたが、次に注力しているのはVR技術を用いた音楽ライブなんだそう!続々と新たなビジネスを生み出していくそのエネルギーの根源は「世界にインパクトを与えなければ、気がすまない」「次のあたりまえを創る」とう熱い思い。
今回は、恵比寿ビジネスタワーにあるイグニスのオフィスに潜入!そこには明日の“あたりまえ”につながるアイデア空間が広がっていました。
(1/27に取材を行いました。)
大学卒業後、有限責任あずさ監査法人に入所。その後、ベンチャー企業を数社経て2017年1月に株式会社イグニス入社。2019年10月に同社執行役員CFOに就任。
大学卒業後、新卒でアパレル会社に入社。その後2016年6月に株式会社イグニス入社。現在は同社にてグループ全体の広報IRを担当。
目次
次世代の“あたりまえ”を創造する様々なサービス
ameri
イグニスさんは、マッチング事業などを展開しているということですが、改めて全体の事業内容と事業の軸を教えてください。
松本さん
はい。大きく分けて2つの事業を展開しています。まずマッチング事業では、恋愛・婚活マッチングアプリの「with」。もう一つののエンターテック事業では、バーチャルライブアプリ「INSPIX LIVE」の運営や、芸能プロダクション「VOYZ ENTERTAINMENT」の運営を行っております。
ameri
なるほど。
松本さん
元々は「ぼくとドラゴン」、「猫とドラゴン」といったソーシャルゲームの企画・開発・運営を行うゲーム事業もあったのですが、すでに開示の通り、よりよいプロダクト運営を目指すという理由で、2020年3月2日を持ちまして、株式会社ドリコムさんに事業譲渡を行いました。
なので、今後の事業の軸としては恋愛・婚活マッチングサービス「with」を運営するマッチング事業と、バーチャルライブアプリ「INSPIX LIVE」と芸能プロダクションの運営を行うエンターテック事業がメインとなります。
ameri
ありがとうございます!事業を行っていく上で目指している社会の未来像などはありますか?
松本さん
弊社の事業を見てもらうとわかると思うのですが、マッチングアプリをやったりVRをやったり芸能プロダクションをやったり……本当にいろいろやっているなという印象ですよね(笑)。
ameri
はい、そうですね(笑)。
松本さん
ですよね。まあ、というのも、実はこれ経営理念やミッションのところに通じているんですが、社名の“イグニス”ってラテン語で“火”という意味なんです。
ameri
そうなんですね!
松本さん
当社はそんな“火”のように生活に必要不可欠なもの、常に当たり前にあるものをサービスとして展開していくことを目指しているんです。
事業ドメインは特に区切らずに、「これは世の中で当たり前になっていく」というものを行っているので、「イグニスってパッと見はいろいろやってるけど、何の会社?」って思われることが多いんですよね(笑)。
ameri
なるほど。では、イグニスさんのミッションは「次のあたりまえ」という領域でどんどん新しいことに挑戦していくということなんですね。
松本さん
そうですね。事業ドメインは縛らずに、絶対あたりまえになるであろうものをやっていると思っていただければ!
例えば……マッチングアプリのwithだと、月額3,000円~4,000円で利用できるようになっているんですけど、男女の出会いの場っていろいろあるじゃないですか。飲み会に参加したとしてだいたい1回参加するごとに5,000円くらいかかりますよね。どんな会に行くはわからないですけど、数人、多くても数十人としか出会えない。
ですが、withならすでに数百万人のユーザー様がいるので、ものすごい数の異性と出会えるチャンスがあるんです。そんなチャンスを1回の飲み会の金額よりも安価で手に入れられるのがマッチングアプリの特徴ですね。もちろんサービスとして出会いの質もこだわっていますが、出会いの数だけで考えても圧倒的にコスパがいい。
ameri
たしかに。わかります。
松本さん
マッチングアプリに関してはユーザー様にとってわかりやすいメリットがあったので、会社的にも「絶対くるな」ということでスタートしました。実際、皆さんの周りにもマッチングアプリで付き合った人いらっしゃいますよね?数年前では考えられなかったことも今では当たり前になってきてるんじゃないかなと思います。
ameri
そうですよね。少し前だとハードルが高くて…「マッチングアプリってどうなの?」って感じでしたけど、今は逆に「使ってないの?」くらいの印象です。私の友達も使ってます!
松本さん
ヨシッ!
ameri
ヘビーユーザーなんですよ(笑)。
松本さん
もう結婚式でのプロフィール紹介でも、「2人はマッチングアプリで出会いました」っていう馴れ初めがあまり抵抗なくなってきたような感じですよね。ここまで来るとマッチングアプリは、今本当に当たり前になってきているサービスなのかなと思いますね。
ameri
では、そういった次なる“あたりまえ”を見つけるために、常にアンテナを張ってらっしゃるんですね。
松本さん
そうですね!やっぱり使う人にとっていいものっていうのが当然流行っていきますので。先程も触れましたが、マッチングアプリのようにメリットがわかりやすいものは特に注視していますね。
マッチングアプリ「with」を展開中のイグニスが今注力しているのは?
ameri
次に目をつけている領域は何でしょう?
松本さん
新規事業のVR・エンターテックの領域ですね。今はバーチャルライブアプリ「INSPIX LIVE」というライブプラットフォームの運営を行っていて、自社タレントは勿論、既存のVRタレントさんのVR音楽ライブの配信をメインでやっています。
音楽ライブって主に東京とか都市で開催されるじゃないですか。そうなると地方に住んでいる方は大変で……。日程を合わせるのも、移動やホテルでお金もかかりますし。
ameri
そうですよね。
松本さん
本当に経済的にも時間的にも大変なんですよね。ですが、VRなら自宅でも音楽ライブが観られる。スマホとヘッドマウントディスプレイがあればOKなんですよ。今までなかなか遠くて行けなかった音楽ライブでも、VRならハードルを下げられるから参加しやすくなります。
ameri
たしかに!
松本さん
そして、アーティストのメリットはユーザーの参加ハードルが下がったことで、より多くの人にパフォーマンスを届けられること。双方にメリットがあるんですよ。
ameri
妨げになっていたものがなくなるんですね。
松本さん
はい!あと、これはあまり会社としていうのはどうかと思うんですけど、極端な話、会社で休憩時間にライブ見ることもできますからね(笑)。
ameri
でも、休憩時間ならいいですよね(笑)。
松本さん
私も実は、新幹線での移動時間にVR音楽ライブに参加したことがあるんですけど、今思えば変な光景ですよね。ずっとヘッドマウントディスプレイをつけているわけですから。多分周りから「何やってんだ」と思われていましたね(笑)。
松本さん
VRが普及すれば、いろんな都合がつかなくて観られないということが減っていくんじゃないかなとは思います。
ameri
そうですね。
松本さん
それから、VRだと現実世界ではなかなかできないような演出も可能になります。例えば、曲が宇宙をイメージしたものなら、アーティストの背景が星空になって宇宙を連想させるものになったりとか。
ameri
わー!すごいですね!
松本さん
やっぱり現実ではなかなかできないじゃないですか。もちろん、お金をたくさん使えばできるかもしれないんですけど。そういった演出の多様性という面でもVRは可能になるので、ユーザーが参加しやすいというメリットの部分と、今までになかった新しい音楽体験を提供できるという点でかなり面白いことがやれているんじゃないかなと思いますね。
ameri
今後どんどん普及していきそうです!
松本さん
そうですね。まあ、VR自体は「くるぞ」と言われていながら、なかなかこないんですけど(笑)。
でも、今後5Gのように通信技術がどんどん発展していけば提供できるクオリティが上がっていくので、より現実味が帯びてきましたね。VRもユーザービリティがわかりやすいものなので、必ず流行ってくるんじゃないかなと思います。
用途別の作業スペースを完備!ものづくりファーストな快適オフィス
▲開放感あふれるカフェスペース
ameri
オフィス全体のテーマみたいなものはありますか?
佐々木さん
何か大きなテーマがあるというわけではないんですが、先ほど松本から話もあったように、もともと弊社はものづくりの会社なので、社員の大半がデザイナーやエンジニアなんですよ。
なので仕事柄、オフィスで集中して作業することが多いんです。ここの17階を作るときに代表がこだわったのは“ものづくりしやすい環境かどうか”という点。社員の声を一番大切にしているので、社内アンケートも取ったんです。
ameri
へ~!そうなんですね。
佐々木さん
例えば、椅子にも意見が反映されています。「作業中に自分が使う椅子はどんなものがいいか」とか、「社内でほしいスペースや設備はあるか」といったようなことを調査したというのは聞いています。
ameri
社員さんの声を大切にした結果、新しいオフィスにはこれまでなかったようなスペースが増えたんですね。
佐々木さん
そうですね!社内にカフェスペースもあります。照明も蛍光灯ではなく少し暗めにしていて落ち着いた雰囲気にしているんです。ランチに使うことはもちろん、広さもあるので大人数のMTGにも活用したりしています。ホワイトボートもあるので軽い打ち合わせでもよく使いますね。
ameri
なるほど!作業に集中できるようなスペースもあるんですか?
佐々木さん
ありますね。カフェスペースの脇に、個別に仕切られたブース型の集中スペースがあります。そこも照明にこだわっていて、明るすぎず暗すぎず……眠くならない程度の明るさにしました!
17階で高さもあるので、夜や晴れている日は景色も良くてリフレッシュもできるんですよ。
▲パーティションで区切られた作業スペースを完備
ameri
景色が見えるんですね!
佐々木さん
そうなんです。集中スペースの中でも一部の席だけなんですけれども、窓が大きいので景色はすごくキレイに見えます。
ameri
ほかにものづくりしやすい環境は整っていますか?
佐々木さん
そうですね。会議室なんですが、大きい会議室もあれば少人数のミーティング向けの会議室もあります。
▲白を基調とした執務スペース
佐々木さん
あとは、執務スペースですね。
執務スペースは普通のオフィスではあるんですけど、色をあまり使っておらず、ごちゃごちゃしていません。白を基調としているので業務に集中できるかなと思います。無駄がないつくりですね!逆に、白過ぎて目が眩しいという社員もいるのですが、そういった人のために観葉植物を置くなど対応しています。オフィスは社員の声を取り入れてマイナーチェンジを繰り返していますね。
ameri
すごいですね。社員のみなさんから特に人気のスペースはありますか?
▲カフェエリアではお弁当の販売も
佐々木さん
カフェスペースですね。広いですし、ランチにもよく使われています。カフェスペースはお弁当も販売しているのでそこで買って食べている方も多いです。
ameri
便利ですね。
佐々木さん
それから社内のサークルではないんですが、カードゲームやボードゲームが好きな人が集まってランチタイムに食事しながら交流していますね。ソファもあるので、くつろいでいる人もいます。
執務スペースは作業に集中する、カフェスペースではリラックスするといったように各々使い分けていますね。
ameri
メリハリがついていいですね!執務室の座席は固定ですか?
松本さん
固定ですが、一人で集中したい場合は先ほどの集中スペースに移動したりカフェスペースで作業したりする人もいます。
ameri
その時に応じて移動するのもOKなんですね。
佐々木さん
そうですね!
社員の声を取り入れた様々な補助制度
ランチ補助制度が大人気!週に2回は恵比寿のお洒落ランチでメンバー交流
ameri
先ほどランチの話も出ましたが、お弁当の販売だけではなく補助も出ると伺ったのですが……。
佐々木さん
週2回、月曜日と木曜日が対象のランチ補助があります。3人以上でランチをすると、1人あたり税抜1,500円まで会社から補助が出るんです。恵比寿って土地柄どうしてもランチの値段が高めなんですよね。
ameri
はい……わかります!
佐々木さん
ですよね。ちょっと外でランチ食べるとすぐに1,000円超えてしまうので、毎日行くのは厳しい。でもみんなで外で話しながら美味しいもの食べたいよねっていう気持ちもありますし。そんな人達のために、社員同士の交流目的で作られた制度なんです。
例えば、ランチ代が1,500円を超えてしまって、1,800円になったとしても自分で負担するのは300円。いいランチがお得に食べられます(笑)。
ameri
そうですよね!1,800円のランチ、結構いいものが食べられそう。
佐々木さん
なので、かなりの確率で対象日になるとみんなで約束して「行こう!」となっていますね。社内で一番活用されている制度かもしれないです。
ameri
「3人以上で行く」以外の決まりはあるんですか?
佐々木さん
ないと思います。ちなみに、外に食べに行かなくてもいいんですよ。ランチミーティングみたいな形式でもOKで、外に出る時間がなければ宅配サービスやケータリングでも。人数と金額以外の制限はないですね。
少しでも気になったら「やってみる」 飽くなき探究心が未来の常識を創造
ameri
その他に社員交流の機会はありますか?
佐々木さん
以前はカフェスペースで「月初会」、「四半期会」という形で、代表から直接会社の今の状況や事業について聞くことの出来る会がありました。終わった後はそのまま懇親会という形で、皆でケータリングを食べて交流を深めたりととても好評だったのですが、事業規模が大きくなるにつれて人数も増え、カフェスペースだけでは手狭になってしまい……。
定期的に開催しているのが年に1回、秋にある社員総会ですね。
松本さん
こういう社員交流の機会は、特に社員発信で「やってみよう!」と試験的に行なうことも多いんですよ。実際に2~3回やってみて違うなと思ったらなくなりますし、代わりに新しい会を考えることも多いです。
事業も変化しますが社内制度もトライアンドエラー。なんでもやってから考えます(笑)。
ameri
社内のオフィス環境も事業も制度も、なんでも「やってみよう!」という姿勢なんですね。
ワークライフバランスが取りやすい、制度と風土
ameri
その他の社内制度はありますか?
佐々木さん
珍しいことではないですが、産休育休制度はあります。それも結構取得率が高いと言われていまして。
佐々木さん
育休に関しては、まだまだ女性が取るのが一般的という感じですが、弊社は男性の取得率も高いんですよ。
それから、お子さんがいらっしゃる方だと弊社はフレックスタイム制なので勤務時間に融通が効きますね。女性だと時短勤務の方もいますし、男性でもお子さんのお迎えがあるからと早めに退社するなんていうこともよくあります。時間は結構自由です。ワークライフバランスが取りやすい環境かなと思います。
ameri
社員の男女比はどのくらいでしょうか?
松本さん
6:4で男性が多いかな?
佐々木さん
そうですね。やはり弊社はエンジニアさんが多いので、少し前まで男性が7割くらいいたんです。でも最近女性も増えてきたという感じですね。私たちコーポレートスタッフも男性が多かったんですが、こちらも女性が増えてにぎやかになりました!
ameri
採用は強化していますか?
佐々木さん
はい!採用を強化しているのは、withとVRでして、withはプランナーさんとデザイナーさん、VRの方は3Dのデザイナーさんを募集しています。
ameri
どんどん拡大していっているんですね。
【イグニス今後の展望】ものづくりファーストなオフィスではどんな“あたりまえ”が生まれる?
より多くの人に、より良いサービスを
ameri
会社としての今後の目標や展望はなんですか?
松本さん
企業の経営理念としてはそこまで変わらずに、“次のあたりまえ”を作っていくんですが、「世界にインパクトを与えなければ、気がすまない」という経営理念の基、何度でもチャレンジしていくというところですね。
withは引き続きサービスを改善し、より多くの方に出会いのきっかけ、そしてよいご縁を提供していきます。VR事業は、まだまだ世の中に普及していないのでマーケットの拡大を目指しながら、より多くの方に新しい音楽体験をしてもらうための環境をつくっていけたらと。
ameri
人員も増えて事業も拡大していくとなると、オフィスが増床することもあると思いますが、その後もものづくりしやすいオフィスか否かにこだわりますか?
松本さん
そうですね。やはり、それが最もパフォーマンスが上がると思うので。
流行の発信地はイグニスのカフェスペース?
ameri
やっぱり社員同士の交流スペースの必要性って感じますか?
佐々木さん
そうですね。カフェスペースだったり、リラックスしながら会話できる空間はどんな規模感の会社であっても必要だとは思いますね。
ameri
規模が大きくなればなるほど、決まった人としか話さなくなってしまいがちですもんね…。ちなみに、社内恋愛は多いですか?
佐々木さん
多くはないんじゃないかな。結婚した方は2組ほどいますが。
ameri
マッチングアプリの会社だから結構活用している方多いのかな、なんて(笑)。
佐々木さん
使っている人は多いですよ。未婚の方はほとんど使っていると思います。
自社で事業としてやっているので抵抗感も少ないですし、社員交流の場でもよく「こないだwithで知り合った人と……」なんて話題もでます。自社サービスを使った感想を開発チームの方に直接フィードバック的に伝えたりすることもありますね(笑)。
松本さん
やはり弊社はいろんな事業をやっているので交流スペースがあると、各事業の話で盛り上がったりすることは多いですね。その点ではフレキシブルな交流ができるカフェスペースはかなり活躍してくれていると思います。
ameri
ありがとうございました!