- オフィスインタビュー
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King Japan株式会社
世界でも絶大な人気を誇るスマートフォンゲーム「キャンディークラッシュ」。青山の住宅街から3フロアの大きな窓つきオフィスへ移転するとの情報を受け、移転密着取材です!
King Japanが移転を決めた理由
移転前のオフィスは青山一丁目から徒歩7分程度。大通りを少し外れた住宅街の中にありました。外面からもポップで明るいオフィスの印象。
広報担当の駒嶺さんがオフィスで出迎えてくれました。
-こんにちは!今日はよろしくお願いします。
駒嶺さん
こちらこそよろしくお願いします。
King Japan株式会社で広報を担当。King本国とのやり取りを行い、日本におけるPR活動を担っている。英語がペラペラの帰国子女。明るく誰からも親しみやすいオフィスのムードメーカー。
-早速ですがオフィス移転楽しみですね!今回は何故移転されるんですか?
駒嶺さん
スペース拡大とアクセスの改善が大きな移転理由なんです。設立当初はこのオフィスでも十分な大きさだったのですが、社員が6人になったので少し狭いというところですね。社員それぞれに来客があるとかなり狭くなってしまって。あとは、駅から少し歩いたり見つけにくい場所にあるというアクセス面でも移転に踏み出す一歩になりました。
-そうなんですね。次のオフィスを決めたきっかけはありますか?
駒嶺さん
雰囲気や立地が大きな決め手になったかな、と思います。次のオフィスは3階分のスペースがあるのでキャパシティ的にも十分で、ワークスペースも窓が一面になっているので雰囲気も良くて。明るいオフィスを好む社風なので、次のオフィスはみんなが納得して、物件を決めることができました。
-何かこれ!という決め方とかはあったんですか?
駒嶺さん
まずは代表と秘書が候補物件をまわって内覧し、そのあと日本オフィスの全員で多数決をして決めました。社員の3人が自転車通勤をしているのですが、その通勤圏内だったということもありますね。
-そうなんですね、今のオフィスも元気が出る感じで素敵ですが、どうなるのか楽しみですね!
「Fun&Friendly」な仲間が楽しく仕事すること
移転完了!の報告を受け改めてやって来ました、King Japan株式会社。以前聞いた話では、1階がミーティングスペースで2階がワークスペース、地下にモノがおけるようなスペースがある3階分のフロアがあるそう。とにかく広そう、ワクワク!
-新しいオフィスはいかがですか?
駒嶺さん
オフィスが変わって気持ちがシャキッとしましたね。前はやっぱりアットホームでお家感がすごかったので移転してちゃんとした会社感が出た気がします。笑
-このロゴ目立ちますねー!
駒嶺さん
前のオフィスが住宅街にあったじゃないですか、だから結構迷ってしまう方が多くて。今度は外から見えるようにしたいと思い、エントランスもガラス張りにして、外からでも会社のロゴが見えるように工夫しました。
駒嶺さん
外にはウッドデッキと駐車場スペースも1つあるので、そこで夏とかバーベキュー出来たらいいねと言っています。もちろん近隣住宅に迷惑にならない程度にですが…(笑)
-社内イベントも多いんですか?
駒嶺さん
そうですね。バーベキューはまだしたことがないんですが、みんなでアクティビティをしたりします。月曜日は12時からの出社なので午前中にクロスフィットにみんなで行って、疲れ果てて出社したこともありましたね。あとは外人の社員と屋形舟に乗ったりしました。
-社内の文化は外国寄りだったりするんですか?
駒嶺さん
それが、意外と外国寄りではないかもしれません。日本人に対してマーケティングしているので、ローカルな気持ちを忘れないようにしようという感覚は常にあります。ただオフィス内で歌ったり、飲み食いしたり、フランクな姿勢で働くということはあるので海外っぽいかもしれませんね。あとはみんなキャラが濃くて英語を話せます。みんなでわいわいする遊び心は忘れたくないというのはあります。
-そういえば前のオフィスにはゲームとかもありましたよね。
駒嶺さん
新しいオフィスにもPS4があります。うちの親会社のゲームなんかをしていたり。やりこんでる社員は週末や金曜日の夜中までゲームしたりしてます。(笑)
-仲良しですね、羨ましいです!皆さんでどんな話をするんですか?
駒嶺さん
そのときいる人にもよるのですが、業界の話やハマっているゲームの話、それこそ昔のゲームの話にも花が咲くことがありますよ!あとは男性社員も多いのであの子が可愛いとか、どこのご飯が美味しかったとか。あの子が可愛いという類の話は結構多いですね。笑
グローバル企業ならではの仕組み
-このお部屋はスタイリッシュで格好良いかんじですね。
駒嶺さん
このお部屋はMATCHA(抹茶)というお部屋なんですが、これがテレビ電話専用の部屋なんです。うちの会社はよく海外のオフィスとミーティングをするのですが、普通のラップトップでテレビ電話すると回線が悪くて、電波が途切れてしまうんですよ。それを解決するのがこのお部屋なんです。
駒嶺さん
この部屋はほぼ全ての壁が防音なので、音が響かないようになっています。建物の3階以上が普通のマンションなので、大きい音が出てしまう場合や時差の関係でミーティングが夜遅くになってしまうと気になるよね、ということでこの部屋のつくりにしました。
-このお部屋はよく使用されるんですか?
駒嶺さん
この部屋はかなり使っていますね。うちの社員は6人だけなのですが、それぞれが別の業務を担当しているので、意外とおなじ時間に海外とのミーティングが被ったりするんです。前のオフィスだと同じ空間で、3人が別々にテレビ電話をすることも度々あって。そうすると他の人の音がすごく聞こえてしまうので、こういう風に部屋があるっていうのはすごく助かります。
配色や家具はKingらしいものを
-前のオフィスはポップで可愛らしい感じでしたが、新しいオフィスで家具などにこだわりはあるんですか?
駒嶺さん
実は家具の多くは海外のオフィスから取り寄せたものなんです。全部新品で買うとすごいお金になってしまうので、節約できるところはと思って。
-実際海外から持ってきたほうが安いんですか?
駒嶺さん
それいい質問なんですよね。実際どうなんだろうって。笑 まあでも海外のオフィスから持ってきたほうが、思い入れとかあっていいかなと。
駒嶺さん
会議室のSAKURA(桜)は明るく暖かみを出したくて、ラグもイスも海外から持ってきました。Kingにはオフィスをオープンするときの担当者っていうのがいて、その担当者が1から100までオフィスの手続きや内装のデザインなどを担ってくれるんです。本当にきさくなおばちゃん、というかんじの人なんですが。だからかもしれませんが、外国人の感覚でいろんな家具を選んでくれたり、レイアウトをしてくれることによってKingらしさが出ているというのもあると思います。
-オフィスのお母さんみたいですね!その方を起点にみんなオフィス移転するから統一感が出るんでしょうね。
駒嶺さん
その担当者がすごいな、と思ったことがあって。このオフィス、椅子の数が少ないじゃないですか。なので、ここに椅子を入れていってくれたんですよ。このスペースはもともとあったんですが、人が来たらここからとってきなさいよ、みたいに用意してくれて。ビック・ママみたいなかんじです。
-会議室の名前にはこだわりがあるんですか?WASABIとか。
駒嶺さん
ミーティングルームってグローバルで管理していて、スケジューリングするときに「どの部屋を誰がとってるか」っていうのを一覧で見えるシステムがあるんです。日本のオフィスも名前をつけるときに日本っぽいのがいいんじゃないかということで「ワサビ・マッチャ・サクラ・エダマメ」という部屋になりました。
-エダマメ!可愛いですね〜
駒嶺さん
弊社代表の枝廣がエダマメというあだ名だったらしく、それを忘れないようにということでキッチンはエダマメなんです。笑
-本国の影響を受けている部分は多いんですか?
駒嶺さん
それも面白くって。設立した当初は本国の影響だったり指示といいますか、そういうものがすごく強かったんです。そこから徐々にCMだったりPRで成果を出してきた結果、今は日本は任せるよ、という雰囲気が出てきたのではと思っています。
遊びゴコロ満載の”ヒミツキチ”
駒嶺さん
今ここは全部倉庫がわりになっているんですけど、ここにバーカウンターみたいなのを作りたくて。ソファーを置いてくつろぎながら仕事したり、仕事後にバーでお酒を飲みたいね、という話をしています。今は工事中です。あとこちらにも部屋があって、今お昼寝スペースみたいになってます。
駒嶺さん
ここでたまに寝ている社員はいますね。ここが気に入って出てこない人もいて、あれ?起きてる?というやり取りがたまにあります。笑
-ちょっとしたところに隠れ家的な遊びがあっていいですね。
駒嶺さん
そうなんですよ。グローバルのオフィスはこれ以上に遊び心があって。卓球台があったり、トランポリンがあったりします。それこそお昼寝するベットルームや可愛らしい図書館があるんですよ。あとストックホルムには暖炉とか!日本もやっとこのオフィスでグローバルのオフィス文化を取り入れられたかなと思っています。
世界共通のスローガン
-この飾ってある標識みたいなものには意味があるんですか?
駒嶺さん
これは企業理念みたいなものですね。一番左が、「Care&Craft」。ゲームもものづくりなので細部まで気持ちを込めて大切に丁寧に造る。隣の「CREATIVECHAMPIONS」は単語の意味通りで、クリエイティブのチャンピオンになれ、という意味です。「FAST&FLUID」は素早く誰もやってないようなことを自らやっていこうっていう理念で、「HUMBLE AND OPEN」は謙虚にオープンにという意味。最後の「FUN&FRIENDLY」は楽しくフレンドリー、かつポジティブに仕事をしていきましょう、という意味です。一番全員にあてはまるのが「FUN&FRIENDLY」と「HUMBLE AND OPEN」ですかね。まだHUMBLE・・・になれてないかもしれないな(笑)
誰もが楽しめるモノを作ること
-社内を見せて頂いたり、お話を聞いているとみなさん楽しむっていうことにフォーカスしてるかんじですね。心から楽しむこと、というか。
駒嶺さん
確かに、嫌々仕事をしている人は日本のオフィスでも他のオフィスでも見たことがないので、みんなそれぞれ本当に楽しんでますね!楽しむことについて意識的に考えているわけじゃないんですけど、みんな自然と楽しもうという空気があるかも
-ところでなぜゲーム事業なんですか?
駒嶺さん
ゲームを通してプレーヤーの皆さんに楽しい時間を提供したいと思っています。先程見ていただいた会社概念の中に「HUMBLE(謙虚)」という言葉があるのですが、まさにそれで。楽しいコンテンツ、可愛いコンテンツ、ソーシャルゲームで誰もが楽しめるようなコンテンツを出していこうっていうのが基軸にあります。ダウンロード数がいくつになっても傲慢になるのではなく、ありがとうっていう感謝の気持を忘れないでいようね、ということが社内に浸透しています。特にCEOのリカルドという人がいるのですが、その人の頭の中・心の中にあるその気持が、見事に全社員に伝わっているんだと思います。
-楽しく、謙虚な気持ちを忘れないように、ですね。
駒嶺さん
はい。この間もお母様が癌でずっと闘病されている方から、CEO宛てにメールが届いたんです。そのお母様ができた唯一の動きが携帯の操作で、キャンディークラッシュをプレイしてくださっていたそうです。一般の人からしたら、ただのゲームかもしれないけれども、そのお母様にとっては闘病中の楽しみであり、癒やしだったという感謝のメールをいただきました。ゲームのリリース、PR、CM等と日々の仕事に没頭しがちですが、その先にいらっしゃる様々なプレイヤーの皆さんに喜んでもらうために、私達は仕事をしてるんだよね、っていうのをこれからも忘れたくないですね。
-すごく素敵なお話ですね。
駒嶺さん
もちろん完璧ではないので、私達のほうでちゃんとしなきゃいけないねっという反省点はすごく沢山あります。ただ、基本的な信念として暖かさとウエルカムな気持ちと、あとどんなことがあっても楽しめたらいいよね、楽しもうよっ!ていう気持ちはサービスに込められていると思うので。それが現れていると嬉しいなと思います。