- オフィスインタビュー
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国内外の人と出会え、アイディアのきっかけも得られる場。WeWorkに構えた、センディの日本初オフィス
大容量の写真データを送ったことがある人は、何かしらのファイル転送サービスを使ったことがあるのではないでしょうか。
今回取材に訪れた株式会社センディも、ファイル転送サービスを提供する会社のひとつ。2,900万ダウンロードを突破した個人向けアプリサービスを経て、2019年11月には新たにビジネス向けサービスもリリースしました。
そんな株式会社センディは、元は韓国の会社です。日本進出を果たしたのは、2019年4月とまだ最近のこと。日本初拠点に選んだのが、六本木にあるコミュニティ型ワークスペース「WeWork」でした。
WeWork内の会議室で、CEOのRyanさん、同じくCEOの三好さん、アシスタント業務全般を担当している大城さんの3人にお話を伺いました。
(11/29に取材を行いました。)
Google、Tapjoyを経てEstmobにジョイン。2019年4月に株式会社センディを立ち上げCEOに就任。
GREE、IGA Worksなどを経て、2019年4月に株式会社センディのCEOに就任。日本展開及びコンサルティング全般を担当。
ゲーム会社でローカライジング業務に従事したのち、2019年4月に株式会社センディにジョイン。アシスタント業務全般を担当。
目次
個人向けアプリは2,900万ダウンロードを突破。2019年11月にはビジネス向けサービスをリリース
卯岡
センディさんの事業内容についてお聞かせください。
Ryanさん
大容量ファイル転送サービスの「Sendy」を提供しています。元は韓国の会社でして、2019年に日本進出を果たしました。
卯岡
なぜ日本で事業を展開しようと思ったのですか?
Ryanさん
韓国ではBtoC中心でやってきたのですが、toB向けに展開していくことを考えたとき、日本に可能性を感じたからですね。
三好さん
「Sendy」は、2013年の個人向けアプリサービスからリリースを開始し、現在までに全世界で2,900万ダウンロードを突破しています。日本で法人利用が多かったため、2019年11月にビジネス版をリリースしたところなんです。
卯岡
仕事上、私自身もファイル転送サービスを使うことがあるのですが、「Sendy」の強みや特徴はどういったところにあるのでしょうか。
Ryanさん
個人向けアプリは、ファイルの共有とクラウドでの保存に適したものです。類似サービスとの違いは、速度の速さですね。上限10GBまでを一気に共有できます。10GBずつに分ければ、トータルのデータ量に制限はありません。
卯岡
写真家やイラストレーターなど、画像ファイルを多く扱う人に特に便利そうですね!
三好さん
実際に利用者には写真家が多くいますね。
卯岡
ビジネス向けを新たにリリースされたとのことで、個人向けとの違いは何ですか?
Ryanさん
ビジネス向けとして適したUIにしたこと、あとは手間が圧倒的にかからないことですね。
▲実際の操作を交えて説明。「便利!」と驚く編集部一同
大城さん
類似サービスには広告がつけられていることが多いですが、「Sendy」には一切広告が入っていないので、視覚的に邪魔になりません。また、「Sendy」に上げたファイルを、Slackやチャットワークで簡単に共有できる仕組みを整えているので、手間暇かけずにファイルを共有できるんです。
さまざまな人に出会えるのがWeWorkを選んだ理由のひとつ
卯岡
2019年に日本進出を果たしたとお話がありましたが、現在日本法人のメンバーは何人いらっしゃるんですか?
三好さん
今はまだこの3人ですね。
Ryanさん
2020年には人員を増やしたいと考えています。
卯岡
やはり、韓国語が話せることがマストなのでしょうか。
三好さん
いえ、そこは大丈夫です。そもそも大城も韓国語は堪能ではありませんから。
大城さん
目下勉強中です。ただ、英語でもコミュニケーションが取れるので、Ryanとのコミュニケーションも普通に取れていますよ。
卯岡
そうなんですね! 来年の人員増加に向け、どのような人がセンディさんにフィットすると考えられますか?
Ryanさん
アイディアを出したり、やってみようと行動できたりするタイプですね。特に行動指針を言語化してはいないのですが、いちいち承諾を取らずに行動し、報告を同時にするというのが弊社のカラーなんです。
三好さん
まだ3人ということもあり、明確に担当が決まっているわけでもないんですよ。会議も、ハングアウトを使って、3人がバラバラの場所で行うことが多いですね。
Ryanさん
思考や行動、価値観が柔軟な人が合うと思います。まず採用するとしたら、セールスを担える人かな。あと、僕自身の価値観として、自分より優秀な人を選びたい気持ちがありますね。これは、以前僕が勤めていたGoogleで学んだ価値観なのですが。
Googleでは、働くスペースがそこで働く人たちの雰囲気づくりに大きな影響を与えることも実感しました。
卯岡
働く場のお話が出ましたが、日本オフィスにWeWorkを選んだのはなぜですか?
Ryanさん
自由な雰囲気が、創造性やクリエイティビティを発揮するのに適していると感じたのがひとつ。もうひとつは、「Sendy」のユーザーとなる方に出会える可能性が高いことですね。
大城さん
WeWorkに入っていると、無料でイベントができたり、参加したりもできるんですよ。おにぎりで世界一を達成しようというイベントなど、ユニークなものがあります。カウンターでパンやクッキーを無料で配っていることもあるんですよ。
Ryanさん
発想の参考として、いい刺激を受けられますね。15時以降はビールも出ますし(笑)。
卯岡
韓国オフィスは、自社オフィスなんですか?
Ryanさん
はい。大企業の社屋の1階部分に位置しているので、内装にこだわるのは難しいんですが、自分勝手に飾っています。本当はもっとより良くしたいんですが、自力だと限界があるので、専門家の力を借りたいと思っているところですね。
▲韓国オフィス
卯岡
今後、日本のオフィスをWeWorkから移転させることは考えていらっしゃるのでしょうか。
Ryanさん
人数が増えてきたら検討したいとは思っていますが、「WeWorkを出るかどうか」も含め、詳しいことはまだまだこれからですね。
卯岡
では、WeWork内でお気に入りのスポットをご紹介いただきたいと思います!
センディメンバーが選ぶ! WeWorkお気に入りスポット
2019年4月から日本でのビジネスを開始したセンディ。WeWorkが提供する共有スペースや会議室を活用し、それぞれが自由に働いているのだそうです。
文化の多様性が感じられる「ロビー前スペース」
▲家具もさまざま。
三好さんがお気に入りだと教えてくれたのが、入口を入ってすぐのスペースです。
三好さん
多くの人が行き交い、その中には外国人の方もいます。文化の多様性を自然と感じられるので、気に入っていますね。
東京で働いている実感が得られる見晴らしの「窓際のワークスペース」
Ryanさん一押しのスペースは、窓際のワークスペースです。高層ビルが臨め、東京の街並みを感じられるのがお気に入りの理由。
Ryanさん
僕が外国人だからかもしれませんが、摩天楼が見えると「東京で働いているなあ」と実感できるんです。もちろん僕だけの景色ではないんですが(笑)、見晴らしがいいのは気持ちいいですね。
オフィスも、ビジネスも。広がりを見せるのは、これから。
▲WeWorkが入るアークヒルズ サウスタワー
デジタル時代のなか、大容量のファイルを共有するニーズは高く、類似サービスも多く展開されています。
そうした企業・サービスが競合かと思いきや、Ryanさんは「AmazonやMicrosoftなど、もっと大きなところを競合として見据えています」と語ってくれました。ビジネス上の困難や問題を解決するソリューションも、新たに準備中なのだとか。
2019年の日本進出、そしてビジネス向けサービスのリリース。オフィス・メンバー・事業ともに、広がりを見せるのはまだまだこれから。どのような展開を見せてくれるのか、楽しみな企業です。