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【徹底解説】居抜きオフィスの探し方4選!方法ごとのメリットと注意点は?
オフィスの入居に伴う初期コストを抑える方法として「居抜きオフィス」への入居という選択肢が広まっています。
しかし、居抜きオフィスの数は通常のオフィスと比べると少なく、どのようにして探せばよいか迷われる方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では居抜きオフィスの探し方について、代表的な方法を解説するとともに、居抜きオフィス選びの重要なポイントについても解説しています。
目次
居抜きオフィスの探し方【4選】
居抜きオフィスの探し方は複数あります。代表的な方法について、メリットと注意点も比較しながら見ていきましょう。
一般の物件検索サイトから探す
最も手軽に多くの物件を比較検討できるのは、一般的な物件検索サイトでの検索です。
サイトによっては「居抜き」といった条件での絞り込みも可能なため、希望する条件に近い情報を集中的に集めることもできます。
ただし、物件検索サイトは基本的には居抜きではなく通常の内装工事を前提とした募集であることが大半で、居抜きに関しては特別な条件やオプションとして例外的に扱われている場合が多いです。
そのため、居抜き物件に特化して物件を探したい場合には、一般的な物件検索サイトを利用するのは効率的とは言えません。通常のオフィスへの入居、居抜き物件への入居、どちらの選択肢も持ちながら幅広い視点で多くの物件を比較検討したい場合には有力な選択肢といえるでしょう。
居抜き物件に特化した物件検索サイトから探す
オフィスの物件検索サイトの中には居抜き物件やセットアップオフィスなど、大掛かりな内装工事をせずに入居できる物件を専門に扱っているサイトも存在します。
掲載されている物件数自体は一般的な物件検索サイトよりも少ないものの、居抜き物件やセットアップオフィスに絞られており、内装の写真が多く掲載されています。その中で自社のイメージに沿うような物件を吟味することができるため、効率的に居抜きオフィスを比較検討できます。
立地、面積といった一般的に絞り込みに使われる条件だけでなく、「ウッドデザイン」や「カフェ風」、「テラス・屋上」など、こだわりの条件を使った絞り込みも可能な居抜き物件検索サイトもあります。
移転予定のある企業と直接交渉する
オフィスを移転予定の企業があり、かつその企業の使っている物件や内装が魅力的である場合、直接居抜きでの退去・入居の交渉を行う方法も考えられます。
取引先や関わりの深い企業同士の場合、交渉が円滑かつ良い条件で入居できる可能性も十分に考えられるでしょう。物件探しに時間やコストもかからないため、両者の折り合いがつけばメリットの大きな方法といえます。
ただし、関係が良好な企業であっても条件を明文化しないと、後々トラブルになり関係性が悪化する可能性もあるため、注意が必要です。
前提として、居抜きでの入退去にはオーナーの許可が必要です。仮に退去者、入居者間で合意があったとしても、オーナーの許可が出なければそもそも実施できません。
必要な面積や希望時期など条件が完全に合致するケースは少ないため、あくまで副次的な方法として選択肢に入れておく程度が良いでしょう。また、もし居抜き退去を予定している企業から直接居抜きでの入居について打診があったとしても、専門の業者に相談、アドバイスをもらうようにしましょう。
仲介業者・オフィスコンサルティング業者に依頼する
一般にオフィスを効率よく探す方法として仲介業者等に依頼する方法が挙げられます。希望の条件を伝えれば条件に近い物件をピックアップし、入居時の契約に際して交渉を代行してくれたりと、手間をかけず効率的に物件を選定・契約するにあたって活用できる選択肢です。
こういった仲介業者に「居抜きでの物件を探したい」といった希望を伝えることで、自社にあった居抜き物件を選定してもらうことが期待できます。一般的な物件への入居と居抜き物件への入居、双方の選択肢を持ちたい場合にも有効です。
ただし、そういった業者の中には居抜き物件への知見が十分でない場合も考えられます。将来退去する際の原状回復のトラブルや、契約時における不利な条件設定を回避できない可能性があります。
業者に依頼する場合、居抜き物件の入居について豊富な知見を持つ業者、専門的に扱う業者を選ぶことが重要です。
居抜きオフィスを探す際、注意すべき【3つのポイント】
居抜きオフィスは良い物件に出会えれば様々なメリットがある一方で、一般的なオフィスへの入居に比べてリスクが高い点があるのも事実です。
そこで、居抜きオフィスを探す際に注意すべきポイントについても解説します。
1.入居したい物件の条件を明確にする
居抜きオフィスはそもそもの物件数が少ない上、前の入居者の内装を引き継ぐため新たに手を加える余地は多くありません。
そのため、限られた選択肢の中で最適な物件を吟味することになりがちですが、その際に重要になるのが自社にとっての最適な物件の条件を明確にすること。
賃料などのコスト面だけでなく、立地・面積・内装・建物の外観・周辺環境などについて理想とする条件やそれぞれの優先順位をつけ、軸を持って絞り込んでいくことが重要です。
自社で理想とする条件の抽出や優先順位付けが難しい場合、そういった要件定義から支援ができる業者にサポートを依頼するのも有効な選択肢といえるでしょう。
2.オフィスの内見を入念に行う
候補となる物件を複数絞り込んだら、優先順位の高い順にオフィスの内見を行います。オフィスの内見は共有部や外観、周辺環境なども含めて物件が自社のオフィス選びの軸に合ったものか確認するのに重要ですが、居抜きでの入居となる場合は内装をそのまま引き継ぐこととなるため、専有部分の内見は特に注意が必要です。
イメージと一致しているかだけでなく、経年劣化や損傷が激しく後から自社での修復にコストがかかりそうかどうかなど、念入りに確認することをおすすめします。
オフィス探しを仲介業者やオフィスコンサルティング業者に依頼する場合、内見に同行するだけでなく、リスクとなるような点を的確にチェックしてくれる業者を選ぶことも重要です。
3.条件・契約内容をよく確認する
オフィスへの入居にあたって条件や契約内容を吟味することが重要なのはいうまでもないことですが、居抜き物件の場合は特有のリスクもあるため念入りな確認が必要です。
什器の修復は前入居者と自社どちらの負担となるのか(もしくは一定の期間で線引きを行うのか)や、リース契約している備品はどうなるのか、将来的な原状回復工事の負担などについて後にトラブルとなるケースもあるため、ひとつずつ確認しましょう。
契約の確認にあたっても、専門家の視点を交えることで将来的なリスクを軽減することが可能です。
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まとめ
居抜きオフィスへの入居は良い物件に出会えれば大きなメリットが得られますが、まだまだ居抜きオフィスの数は一般オフィスに比べると非常に少ないのが現状です。また、物件選びや交渉、契約で一歩間違えると思わぬリスクを抱える可能性もあります。
限られた中でも可能な限り幅広い選択肢を持ちつつ、自社が求める条件を明確にし、それにあった物件を探すことが重要です。
居抜き物件を含めて移転を検討している方や、具体的に物件を探している方は、居抜きマッチングサイトで居抜きオフィスを探してみてはいかがでしょうか。