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オフィスインタビュー
vol.36 and factory株式会社

IoT事業を展開するand factoryのオフィスは近未来?渋谷にあるスマートオフィスを訪問してきました。

スマートフォンを軸にアプリ開発事業、IoT事業を手がけるand factory。IoTホテルの運営をしている同社は「オフィスにもIoTが駆使されている」という噂。そこで今回はライターのオオサワが潜入調査をしてきた結果を報告します。

 こんにちは、働き方ライターのオオサワです。みなさん「IoT」って知ってますか? え、知ってますよね。今日のオフィス訪問では、IoTをテーマとしたオフィスを尋ねます。

大沢 俊介おおさわ しゅんすけ

フリーランスのライター。主に「働き方」「地域」などのテーマで執筆中。IoTやVRなどのテクノロジーも好きで、自宅にもIoT製品を複数揃えている。

とはいえIoTを知らない人もいると思うので、簡単に説明します。IoTとは「Internet of Things」つまり、モノのインターネットという意味です。

具体的イメージしやすいところだとスマートフォンの操作で電気のON・OFFができたり、家の鍵が開けられたりというかんじですね。インターネットに接続できる電化製品などのデバイスにより、スマホなどと連動して操作ができる新時代の家電として注目されています。

実際、スマホで家電を操作できるのは便利なんですが、「家電を買い換えるのは大変だし、使い方も難しそう」と考える人も多いとか。そんな課題を解決するため、気軽にIoT製品を体験できるホステル「&AND HOSTEL」を作ってしまったのが今回訪問をするand factory社です。

2014年の創業当初はスマートフォンアプリの開発事業を展開していたand factory。スクウェアエニックスの「マンガUP!」や、白泉社の「マンガPark」、人気トレンド情報誌SPA!のアプリ「日刊SPA!」など大手出版社と協業でアプリ開発・運営を手掛けるなど順調な成長をみせています。

2016年にはIoT事業も開始。前述のIoTホステル「&AND HOSTEL」やNTTドコモと提携した「未来の家プロジェクト」をスタートさせました。

今回はそんな「IoTホステル事業を展開する、and factoryの本社はIoTオフィスだ」という噂を聞きました。本当にIoTしてるなら相当ハイテクなオフィスなはず…!? ということで、ライターの僕が潜入調査してきました。

明るく開放的なエントランス

世界各国をイメージした会議室、そして謎の絵

オオサワ

本日はよろしくお願いします。

佐藤さん

よろしくお願いします。では、案内していきますね。

IoTの要素を探しつつ、オフィスの働きやすさも審査していきます。

佐藤 裕美さとう ゆみ
and factoryのPR担当。and factoryが運営する働くママ向けメディア「MAMAPLA http://mama-pla.jp」のディレクターも務める。プライベートでは3児の母。

佐藤さん

まずは、入り口から案内しますね。ここは受付スペース。システムで社員を呼び出すことができます。右側はミーティングスペースです。

オオサワ

受付システムも自社で開発されたんですね。それにしても緑が多いですね、天井も高い。

佐藤さん

そうなんです。天井が高くて広々としているので、4つのミーティングスペースのうち、2つは吹き抜けになっています。

オオサワ

へ〜吹き抜け。

佐藤さん

会議室も、見てみますか。

佐藤さん

ここは「Sydney」をテーマにした会議室です。4つの会議室は「Sydney」「 Paris」「Rio de Janeiro」「New York」と、世界の都市名をつけました。

オオサワ

なるほど、サーフボードが置いてあるのはここが「Sydney」だからなんですね。ディスプレイに海が写っているのも、街の様子を表す演出なんですね。

佐藤さん

はい。それぞれ名付けられている国のイメージに合うように内装やデザインを統一しています。ディスプレイにも各国を象徴するようなイメージを表示しています。

オオサワ

ここの照明は「Philips Hue」ですね。

佐藤さん

そうです! IoTデバイスとしてスマホで明るさや色が調整できる、Philips Hueです。よく気づきましたね。

オオサワ

(IoTを発見)じゃあ、次行きますか。

そして、受付から廊下を抜けると、いよいよ執務室へ。

天井高を活かした開放的な空間、そしてゆったりとした執務スペース

執務エリアに入ると天井広々、空間はゆったりとした穏やかな空間。

オオサワ

めっちゃ働きやすそう。天井が・・・。

佐藤さん

はい。天井高は5mあり、窓ガラスの先に見える景色も公園なので、開放感溢れる空間を演出したオフィスになっています。

オオサワ

(受付のときから天井の話、食い気味だ)

佐藤さん

広々とした空間を活かして、働きやすい環境をつくるために、席も敷き詰めすぎないで、ゆとりを持たせています。

執務エリアは、事業部やチームごとにわかれています。

バランスボールで働く人もいました。ちなみに、ここも固定席。

フロアは1階ですが、地上との段差はあるため通行人の視線の心配はありません。公園の木々が程よく見えるため、取材当日には雨が降っていたにも関わらず、晴れ間に見える緑と日差しが快適さを演出しています。

また、オフィスの前方は300インチのプロジェクター映像を投影できるイベントスペースになっています。座りながら映像を見ることができるような設計されています。

プロジェクタの目の前は、こんな感じ。リラックスもできる、いい空間です。

オオサワ

執務エリアがこんなに広くて、綺麗だなんて。僕も働かせてもらえますか?

佐藤さん

ぜひ!Smartphone  App  Division、IoT Divisionともに成長中なので、歓迎です!

オオサワ

(成長中の気配は感じたけど、歓迎されすぎて困った)

より深い集中のために作られた「集中ルーム」

執務エリアはオープンに設計されているand factoryのオフィス。一方でしっかりと集中するための集中ルームも存在します。

佐藤さん

こちらが「集中ルーム」です。集中したいときには中に入ると、自習室のように使えます。

オオサワ

いいですね!僕、1人じゃないと集中できないタイプなので、こういう空間はありがたいです。

 

佐藤さん

中はこんな感じで、ブースで区切られています。

オオサワ

使ってみてもいいですか?

佐藤さん

どうぞ。

オオサワ

なにこの椅子、控えめに言ってもフカ&フカ。集中するには居心地が良すぎます。

佐藤さん

寝ないで下さいね(笑顔)。ちなみに、机の右側についてるもの、何かわかりますか?

オオサワ

これですか…MESHですね。なにを検知しているんですか?

佐藤さん

そうです。このIoTガジェットのMESH、人感タグを活用して人がいることを検知すると、部屋の外のPhilips Hueが点灯するようになっています。

オオサワ

(IoTだ)なるほど。

IoT系の説明が丁寧ですね。

このように、部屋の前のPhilips Hueが点灯します。これで集中ルームにいるのに、誰かが入ってきたり、覗き込んだりされるのを防ぐことができます。

オオサワ

集中しやすい環境がたっぷり用意されてますね。IoTは働く環境のストレスをなくすための一部なんですね。

佐藤さん

そうですね。「IoTのためのオフィス」ではなくて、あくまでも「IoTでいかにオフィスを快適にできるのか?」という視点を持つようにしています。

リラックススペースでは、会議室の空き状況も確認できる

佐藤さん

次は「リラックススペース」を紹介しますね…って、何登ってるんですか?

オオサワ

 

ここにはしごがあったので…。

佐藤さん

自由ですね。一応、登っても大丈夫なので、満喫してください。

オオサワ

ありがとうございます。でももう満足です。

リラックススペースの上は登ることができます。なぜ登ることができるのか? という質問はスルーされました。

ちなみに上はこうなっています。ガラスなどもなく、のぼると少し足が痛い。

ただ、先ほども全体の紹介で使用したこの写真。実はリラックススペースの上から撮影したものなんです。オフィスを俯瞰で眺められるのも、なんとなく気持ちがいい体験でした。

佐藤さん

もういいですか? では、リラックススペースの紹介をします。自由に使えるスペースなのですが、ご飯を食べる人も多いですね。

オオサワ

リラックススペースなんですね。どおりでリラックスしてしまうわけです。ちなみにIoTな部分はありますか?

佐藤さん

右に地図がありますよね。

オオサワ

こちらですね。光っています。

佐藤さん

実はこの地図は、会議室と連動しています。会議室が使用中の場合、Googleカレンダーの予定と連動して「Philips Hue」が光ります。

オオサワ

おお!控えめに言ってもIoTですね。

佐藤さん

控えめに言わなくてもIoTです。

ちなみに、このリラックススペースには、他にもリラックスするためのものが。

たまーにやる人がいるらしい、プレステ4が置いてあったり。

ヘルスケア関連プロジェクトの開発のために体重計があったり。他にも、様々な雑誌や小物がたくさん置いてありました。

オオサワ

この体重計もIoTですね!

佐藤さん

オフィスとは繋がってないですね。

取材をしていると、時間は12時。お昼の時間になりました。and factoryはお昼のお弁当が支給される「ランチサポート制度」があるので、お弁当が配られていました。

オオサワ

これ無料ですか?僕ももらってもいいでしょうか?

佐藤さん

無料です。ダメです。社員になったら支給しますよ。

オオサワ

(・・・)

毎日好きな種類から弁当を選べるらしく、みなさん好きなお弁当を持っていきます。とても羨ましい。

渋谷と池尻の間にあるオフィスは、周辺の飲食店もそれほど多くはありません。オフィス環境や社内の雰囲気、そしてこのランチサポート制度を見たときに、「働きやすさ」にこだわっている会社の文化を強く感じました。

and factoryは、働くヒトのことを思う「スマートオフィス」をつくっていた

成長しているベンチャーには必ずあるという、鳥かご系椅子

オオサワ

他にも、IoTの仕掛けはありますか?

佐藤さん

いえ、現時点では紹介した2つ以外にIoTの仕掛けはありません。このオフィス設計自体も、まずはIoTを導入するケーススタディという側面もありますが、何よりも働きやすく、過ごしやすいオフィスづくりを目指しているんです。

なので、無理やりIoTを導入するということはなく、自然で快適なオフィスづくりを目指しているんです。。

オオサワ

(本質的な話だ)ありがとうございました。今度は面接に来ますね。

というわけで、オフィスへの潜入は終了。噂に聞いたとおり、and factoryのオフィスは、たしかにIoTデバイスが導入されていて、近未来的な業務効率改善を促進しているようでした。

しかし、それ以上にオフィスの居心地の良さ、働いている人のための環境の整備などが重視されていることでメンバーが居心地良く働きやすい環境になっていることが印象的でした。

事業も成長中、会社も順調に成長中ということで、オフィスの拡張も考えているという同社が、次につくるオフィスにも期待です。それでは。

取材先

and factory株式会社

http://andfactory.co.jp/ 公式サイト

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