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オフィスインタビュー
vol.237 株式会社カラック

2年後の船出に向けた「停泊地」。コミュニケーションに重きを置いた、カラックのオフィス

2019年6月にリニューアルが完了した株式会社カラックのオフィスは、船出に向けて力を蓄える「停泊地」がコンセプトです。

「停泊地」にはどんな思いが込められているのでしょうか? オフィスのこだわりについて、経営管理部 副部長の西牧麻衣子さん、経営管理部 HR・CCの田之上幸菜さんと鈴木涼平さんに話を伺いました。オフィスを案内してもらったので、レポートしていきましょう!

西牧 麻衣子さん (にしまき・まいこ)
経営管理部 副部長

ネット専業広告代理店でのメディアプランナーを経て、営業フロントとして視点・領域・経験を広げるべく2011年にカラック入社。以降プロデューサーとして、幅広い事業のマーケティング支援に従事。2018年からは経営管理部に所属し、人事・採用・広報を統括。

田之上 幸菜さん (たのうえ・ゆきな)
経営管理部 HR・CC

接客業から2012年に管理部門未経験でカラック入社。総務・経理アシスタントとしてオフィス管理、株主総会・社内イベント運営等の総務業務全般、月次決算業務等を担う。産休・育休を経て現在は労務・新卒採用を担当し、管理部門の領域を広げている。

鈴木 涼平さん (すずき・りょうへい)
経営管理部 HR・CC

2018年、新卒でカラックに入社。プロデューサー職として金融からアプリプロモーションまで、幅広いクライアントを担当。2019年度からはHR・CC担当として、主に新卒採用及び会社の公式SNSの運用等の広報活動に従事。

コンセプトは「停泊地」。コミュニケーションの取りやすさを重視したオフィス

博報堂DYグループのデジタルマーケティングに特化した広告会社として、戦略立案からデータ分析まで幅広くサービスを提供する、株式会社カラック。赤坂駅に直結する「国際新赤坂ビル 東館」の15階にオフィスを構えています。

オフィスのリニューアルが完了したのが、2019年6月。グループ会社の株式会社アイレップ、株式会社ロカリオもオフィスに入っており、リニューアルプロジェクトはカラックが担当となって進めました。

オフィスのエントランスに足を踏み入れると、木の温もりが特徴的な空間が広がっています。

ライターのかしみん

かしみん

照明がほどよい明るさで、心落ち着くエントランスですね。

田之上さん

ありがとうございます! 照明の明るさから素材のカラーまで、細かいところもこだわっているんです。

例えば、床の素材は、傷や汚れが目立たないように落ち着いたカラーのものを使っています。照明は、明るすぎず暗すぎないように、光の当て方を調整しているのが特徴です。

ライターのかしみん

かしみん

オフィスは何をコンセプトに作られているんですか?

田之上さん

コンセプトは、そもそもカラックの社名が船の名前を由来としていることもあり、海や船にちなんだものにしようと思っていました。また、オフィスが入っているビルが2022年6月に閉鎖されてしまうこともあって、「自分たちの目指す方向を改めて考え、このオフィスで力を溜めて、次のステージに行くために頑張ろう」と意味を込めて、約2年間の限定的なオフィスを「停泊地」としたんです。

ライターのかしみん

かしみん

停泊地、ですか。

西牧さん

2年後に控えた船出に向け、お互いを理解してチーム力を向上させるために「コミュニケーション」の取りやすさを重視しています。フィロソフィーにも「とことん、相手を知る」があり、コミュニケーションはカラックが大切にしている信念のひとつです。

具体的には、メンバー同士の交流を促進させるために「コミュニケーションエリア」を設けています。

ライターのかしみん

かしみん

どんなスペースなのか気になります。

鈴木さん

では、オフィスのなかをご案内しますね。

SteamshipやTetrapod……「停泊地」にちなんだ名前の会議室

エントランスの奥には、会議室エリアが広がっています。

ライターのかしみん

かしみん

中央にある大きな木が印象的ですね。

田之上さん

ナチュラルな雰囲気を出すため、シンボルツリーを置いています。

会議室エリアにはお客様をお通しするので、セキュリティの観点からもシンボルツリーが役立っていて。会議室エリアを抜けた先に、執務スペースにつながるガラスの扉があるので、シンボルツリーが目隠しにもなっているんです。

ライターのかしみん

かしみん

会議室のドアには、なにか英単語が書かれていますね。「Steamship」「Pier」……?

西牧さん

メンバーのアイディアで、会議室の名前を船や港関連の言葉にしています。「Steamship(汽船)」「Pier(埠頭)」のほかに、「Tetrapod(テトラポッド)」「Anchor(錨)」などもありますよ。

ライターのかしみん

かしみん

コンセプトの「停泊地」にちなんだ名前を付けているわけですか!

鈴木さん

エントランスの雰囲気に合わせて、会議室にも木目調の壁やテーブルを取り入れています。床は、光を反射して眩しい空間にならないよう、カーペットを選びました。

ライターのかしみん

かしみん

そんな細かいところにもこだわりがあるんですね。天井の照明は、蛍光灯の白い光と、電球のオレンジの光が混ざっているように見えます。

鈴木さん

そうなんです。会議室なので、白い光を取り入れて、シャキッとした明るい空間にしたくて。かといってすべて白い光にしたら、眩しすぎてしまいます。

そこで、手元を明るく照らせるように、テーブルのうえの照明は白にしました。部屋全体にはあたたかみが出るように、部屋の隅の照明をオレンジにしています。

ライターのかしみん

かしみん

リラックスしながらも頭が冴えて、会議が捗りそうですね!

交流が生まれるきっかけとなるコミュニケーションエリア

シンボルツリーの奥にあるガラスの扉を開けると、広々とひらけた「コミュニケーションエリア」が広がっています。

田之上さん

コミュニケーションエリアは、50名ほどが入る広さです。軽いミーティングや全社会議をしたり、設置されたスクリーンを使ってセミナーを開いたり、さまざまな用途があります。

社内イベントプロジェクト「SHIP MATE PROJECT」では、コミュニケーションエリアを使って、さまざまなイベントを開いています。2019年12月は、アイレップ・ロカリオ・弊社の3社合同で「クリスマスパーティー」を開催しました。


▲提供写真(2019年12月撮影)

田之上さん

あとは、コミュニケーションエリアでランチするメンバーも多くいます。

鈴木さん

以前は、自席でランチをとることが多かったのですが、コミュニケーションエリアができてからは、メンバーと食べる機会が増えました。

ひらけた空間なので、誰かがひとりでランチしてたら、「一緒に食べよう!」と声をかけやすいんです。だんだんと人が集まってきて、仕事と関係ないプライベートの話などでも盛り上がっていますね。

コミュニケーションエリアによって、メンバーと交流する機会が増えたので、フィロソフィーである「とことん、相手を知る」を体現できていると思います。

ライターのかしみん

かしみん

スペースがコミュニケーションのきっかけを生んでくれる、と。確かに、スペースが広いと「せっかくだから一緒にランチしようかな」という気持ちになりそうです。

西牧さん

弊社には、会社から一人あたり1カ月5,000円の補助が出る「コミュニケーションランチ制度(ディナーも可)」という福利厚生があります。「ともに働くメンバーを深く知ってほしい」という目的で導入されたもので、利用率は毎月約70%超えです。

西牧さん

この制度を使い、Uber Eatsなどのデリバリーサービスを利用し、コミュニケーションエリアでプチパーティーを開くメンバーもいます。会社からの補助があると、仲の良いメンバーだけではなく、同期や部署を超えて、話してみたかったメンバーも誘いやすいんです。

今は、新型コロナウイルス感染症の影響で、多くのメンバーがリモートワークをしている状況です。そのため、オンラインのランチ会や飲み会でも「コミュニケーションランチ制度」を使えるようにしています。

ライターのかしみん

かしみん

コロナ禍で制度も柔軟に調整されているんですね。

コミュニケーションエリアの一角にはファミレス席も

コミュニケーションエリアの一角には、グレーのソファが落ち着いた雰囲気のファミレス席があります。


▲収納スペースもある、機能性も兼ね備えたソファ

田之上さん

メンバー同士の交流の機会が増えるよう、コミュニケーションエリアにファミレス席を4カ所に設置しました。ファミレス席では、軽いミーティングやランチのほかに、ひとりで集中して仕事をしているメンバーもいます。

ライターのかしみん

かしみん

自席だけではなく、ファミレス席も仕事ができるんですね。

田之上さん

はい。基本的には固定席の執務エリアですが、集中したいときやテレビ会議をするときなど、業務に合わせてコミュニケーションエリアの机やファミレス席も使えます。

ただ、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、今は執務エリアはファジーアドレスに切り替えているんです。ファジーアドレスにすることで、間隔を開けて座れるようにしているうえ、リモートワークを導入して出社上限数を設けることで、オフィスの“密”を避けています。

鈴木さん

私はオフィスで仕事をしたいタイプの人間なので、出社したほうがモチベーションが上がっています。リモートワークでも業務は進められますが、家にいるよりもオフィスの方が好きですね。

たまにオフィスに来て、メンバーの顔を見ながら仕事をすると、第二の家のような安心感を感じられます。

田之上さん

実際、リモートワークが主流になる世の中で、「オフィスに来るとみんなに会えてうれしい」と現場の声をよく聞きます。

これまでは、直接コミュニケーションを取りながら仕事を進めることは、当たり前だと思っていました。しかし今、この状況下になったことで「オフィスという場所に出社して、一緒の空間を共有することの大切さ」を改めて実感しています。

そういう意味で、新型コロナウイルス感染症は、オフィスのあり方を考える良い機会になったのではないでしょうか。

西牧さん

私は、これからのオフィスは「仕事をする場所」から「人に会いに行く場所」に変わると思うんです。オンラインでも仕事はできますが、画面越しでは「相手の細かな表情の変化まで読み取ったコミュニケーション」はできませんから。

「あの人と話すのが楽しみだな」「今日は誰に会えるんだろう」とオフィスに来るメンバーが増えたらうれしいですね。

「停泊地」をコンセプトに、コミュニケーションに重きを置いたオフィスづくりをしていたカラック。

「オフィスのあり方が変化していく今、メンバーにとってどんな場所がベストなのかを考えていきたいです。拠点を増やすのか、カフェのようなフランクに足を運べる空間にするのか。新しいオフィスのスタイルを模索していくつもりです」と西牧さんは話していました。

時代の流れに合わせ、働き方を柔軟に変えていくカラックは、タイムリミットがあるこのオフィスをどう旅立っていくのか──。2年後の船出が楽しみになる取材でした。

取材先

株式会社カラック

https://carrac.co.jp/ 公式サイト

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