関連サービス

はたらくひとにとってのIBASHO=オフィスに
込められた想いを載せる情報メディア

オフィスインタビュー
vol.219 株式会社ハイファクトリ

大切にしたのは「一体感」と「パフォーマンス向上」。ハイファクトリのオフィス

一体感を抱けるよう、帰社したくなるオフィスを目指した株式会社ハイファクトリ。東京と茨城との2拠点にオフィスを構えています。今回訪れた東京オフィスは、こぢんまりとした空間ながら、印象的なバーカウンターや窓の外を向いて仕事ができる集中スペースなど、働きやすさと居心地の良さを感じられる内装です。

 

オフィス作りの際にこだわったポイントについて、岩瀬さんと佐藤さんにお話をうかがいました。

 

(3/10に取材を行いました。)

 

岩瀬 浩延さん (いわせ・ひろのぶ)
株式会社ハイファクトリ代表取締役。
1978年茨城県出身。高校卒業後に上京し様々な職業の経験を経て、某携帯通信会社退職後、2003年 フリーランスにてホームページ制作事業開始。
2006年株式会社ハイファクトリとして法人化。「Webの”売る”を知り尽くす」会社としてWeb業界で選ばれる存在を志す。

 

佐藤 綾華さん (さとう・あやか)
サービス業を経験した後、中途採用にて2014年4月に株式会社ハイファクトリに入社。
人事責任者として、採用業務全般を担当する他、社内報をはじめとする社内広報も兼任。

 

東京・茨城を繋ぐのは、壁に掛けられた大画面

 

 

uoka

卯岡

壁に映し出されている映像は何ですか?

 

岩瀬さん

あれは茨城オフィスですね。

 

uoka

卯岡

茨城にも拠点があるんですね。

 

岩瀬さん

はい。当社は、ホームページの制作やWebマーケティング、リクルーティングなど、Web周りのサービスを提供しています。ここ東京オフィスでは営業部隊が、茨城では制作部隊が働いているんです。

 

佐藤さん

茨城オフィスにも、こちらの様子がSkypeで常に映し出されています。音声も拾えるので、大きな声で呼びかけると振り向きますよ。

 

uoka

卯岡

どうして双方の様子を映し出すことになったんでしょうか?

 

岩瀬さん

東京オフィスの社員によるアイディアがきっかけです。当初、茨城にはメンバーがたくさんいるのに東京で働く営業はたったのふたりで、寂しいからプロジェクターで茨城の様子を映せないかと東京メンバーに言われまして。

「監視されているみたいで、嫌じゃない?」と思いながらも試してみたら、これが案外よかったんです。

 

佐藤さん

電話で話しながら映像上でアイコンタクトが取れるので、風通しの良さに繋がっていると感じています。

 

 

uoka

卯岡

表情が見えることの良さがあるんですね。東京オフィスと茨城オフィス、どちらの内装にもこだわられていらっしゃるんでしょうか。

 

岩瀬さん

はい。東京オフィスは、今のオフィスに移転してからこだわるようになりましたね。前のオフィスは今よりもさらに狭くて、あまり手を入れる余地もなくて。今はフリーアドレスですが、以前は固定席で、アルミのついたてがあるなど、お世辞にもおしゃれな空間ではありませんでした。

 

uoka

卯岡

では、移転してかなりおしゃれ度がアップしたんですね。

 

岩瀬さん

そうですね。会社が大切にしているのは「一体感」なんです。一体感を抱くためにオフィスができることは、「帰社したくなる空間を整えること」だと考えました。

 

uoka

卯岡

オフィスで仕事をしてほしいということでしょうか。

 

岩瀬さん

顔を合わせられる機会はあったほうがいいと思っています。ただ、東京オフィスは外でも仕事をする営業が多いうえ、都内にはコワーキングスペースやカフェなど、働ける場所がたくさんある。外回りのついでに外で仕事をし、顔を合わせる機会が全然ない……といった状態になりやすい環境であるといえます。
でも、当社では顔を合わす機会も大切にしたい。ただ、オフィスでの仕事を義務化するのも「一体感」とはかけ離れているため、「帰社したくなる」ことが重要です。そのためには、「オフィスが1番効率的に働ける場所」である必要があると考えました。

 

uoka

卯岡

なるほど。

 

岩瀬さん

東京オフィスはスペースに限りがあるので、そのなかで最大限社員が働きやすい空間になるように考えました。結果、打ち合わせ用のスペースをあえてカット。というのも、稼働率が低い部屋にわざわざ面積を設けることにもったいない思いがあったんですよね。

 

佐藤さん

以前のオフィスには、6~7人用のスペースがあったんです。でも、ほとんど使われていなくて。

 

岩瀬さん

だったら、ふだんから過ごす場所を広くとったほうがいいと考えました。来社される方には申し訳ないのですが……。

 

uoka

卯岡

結果、いかがですか?

 

岩瀬さん

カフェなど、外で仕事する率が減りましたね。オフィスが1番集中できる場所だと思ってもらえているのかなと。2年前に内装を変えた茨城オフィスでの経験が活かせました。

 

佐藤さん

実は、オフィスの設計は代表がやっているんです。

 

uoka

卯岡

えっ? そうしたバックボーンがおありなんですか?

 

 

岩瀬さん

いえいえ、趣味ですよ。ただ、茨城での経験があったので、東京オフィスの設計では、少し慣れてきた部分がありましたね。職人さんに相当細かくオーダーをするものだから、うるさい客だと思われていたかもしれません(笑)。

 

uoka

卯岡

(笑)。では、そんな東京オフィス、さっそく見学させてください!

 

代表直々に設計。一体感&パフォーマンス向上を目指したハイファクトリのオフィス見学ツアー

 

東京も茨城も、オフィスに共通する目的は仕事のパフォーマンス向上です。東京オフィスは、営業のパフォーマンスを向上できる環境、一体感を抱ける空間がコンセプト。茨城オフィスに引き続き、岩瀬さんが設計に携わりました。

 

ちなみに、ふだんはSkypeで常に繋がりを持っている両オフィスのメンバーですが、実際に顔を合わせられる社内交流イベントも定期的に行っているのだとか。こうした取り組みからも、「一体感」を重視していることが伝わります。

 

今回は東京オフィスを見学。茨城オフィスは写真でご紹介いただきました。

 

おしゃれさだけじゃない便利さがある「バーカウンター」

 

 

東京オフィスで目を引くのは、入って右奥に設けられているバーカウンターです。おしゃれさはもちろん、実は別の役目も果たしているのだとか。

 

uoka

卯岡

おしゃれですね……!

 

岩瀬さん

見た目のおしゃれさはもちろん、実はこのカウンターがないと、奥にあるお手洗いの扉が丸見えになっちゃうんです。出入りが見えるのは、気になるなと。

 

uoka

卯岡

限られたスペースのなかで、バーカウンターを設けたのには理由があったんですね。

 


▲深緑色の台の高さは、裏面にあるキャビネットに合わせられている

 

岩瀬さん

お手洗い前の空間、このバーカウンターの壁面の後ろ側は、ロッカールームとしても利用しています。ビールサーバーやグラスが置かれている棚は、実は裏側にロッカールームのキャビネットが仕込まれているんです。キャビネットの高さに合わせて棚を作っていただきました。

 

佐藤さん

カウンターは、下に業務用冷蔵庫を設置できる高さになっています。お茶はもちろん、終業後にお酒を楽しむこともできるんです。

 

 

 

岩瀬さん

WeWork(※)ができた際、ビールを無料で飲めるのが話題だったので、会社でやってみようと思い、簡易ビールサーバーをヤフオクで購入しました(笑)。ちなみに、家具もヤフオクやメルカリで手に入れたものがたくさんあるんですよ。

 

(※WeWork:コミュニティ型ワーキングスペース)

 

uoka

卯岡

お買い物上手なんですね!

 

さまざまな場所を選んで働ける「執務スペース」

 

 

 

執務スペースは、フリーアドレス制。カフェのようなスペースから、ファミレスのようなソファ席、集中したいときに使える集中ブースと、バラエティ豊かです。

 

 

佐藤さん

私のお気に入りは、こちらのソファ席です。ちょっと奥まっている作りが、おこもり感があって集中できるんですよ。

 

uoka

卯岡

ちょっと囲われている感覚があると落ち着きますよね。ほか、社員さんに人気の場所はどこでしょう。

 

佐藤さん

集中ブースがとても人気ですね。

 

 

岩瀬さん

テレアポができるよう、あらかじめ考えて設計しました。ブース間の仕切りは、机の縦の幅に設けるのが一般的なんです。でも、それでは音があまり遮断されない。だから、もう少し手前にせり出して、イスまで隠れる形でお願いしました。

 


▲黒い仕切り部分が、「せり出している」部分

 

岩瀬さん

これだけの工夫なんですが、隣のスペースの声が受話器に入り込んでしまう事態を防げるんですよ。

 

uoka

卯岡

細かい工夫ひとつで、快適さが変わるんですね……!

 

岩瀬さん

はい。あともうひとつこだわったのが、正面のビルからこちら側があまり見えないように入れられた、足元部分のガラスのスリットです。これは、実は当初から入れていたものではないんです。

 

佐藤さん

移転してきたあと、向こう側のビルで喫煙されている方がたくさんいらっしゃるのがわかりまして……。

 

岩瀬さん

見られているわけではなくても、やっぱり視線が気になるだろうと思ったんです。女性は特にですよね。

 

佐藤さん

そうですね、スリットが入っているおかげで座りやすくなりました。視界部分にはルーバーがあるので、目にうるさくもありません。

 


▲音だけではなく、視線の面でも働きやすくなる工夫が

 

uoka

卯岡

細かい気配りが大きな違いを生んだんですね。色がグリーン中心なのも、指定されたのでしょうか。

 

 

岩瀬さん

はい、コーポレートカラーですので。先ほど、家具をヤフオクなどで手に入れたとお話しましたが、こちらのソファはファミレス用のソファを手掛けている職人が作ってくれたものです。座り心地が良いのはもちろん、下は収納にもなっていて、使い勝手の良さに満足しています。

 

uoka

卯岡

スペースを有効活用できますね。あ、角にあるこのスペースは、靴を脱ぐスペースですか?

 

 

岩瀬さん

はい。家以外で靴を脱ぐ時間がない社員も多いため、少しでもくつろげるスペースがあればリラックスしてもらえるのではと考えました。人工芝は最高級のもので、絨毯みたいな座り心地です。

 

佐藤さん

お昼を食べるときに使っている人もいますね。女性は外回りをパンプスで行うことも多いので、どうしても足が疲れてしまって……。オフィスで靴を脱げるとリラックスできるのではと思います。

 

スペースを活かしたハンモックが人気「茨城オフィス」

 

 

東京オフィスと常時繋がっている茨城オフィス。今回は、写真を拝見してこだわりを教えてもらいました。

 

uoka

卯岡

ハンモックが印象的ですね!

 

岩瀬さん

ただの飾りではなく、実際によく社員が利用しています。本当は東京にもつけたかったんですが、構造上つけられませんでした。

 

 

uoka

卯岡

茨城オフィスにもバーカウンターがあるのでしょうか。

 

佐藤さん

茨城オフィスは運転するメンバーが多いので、バーではなくカフェスペースを設けています。

 

 

岩瀬さん

その他、東京オフィスとの大きな違いは固定席でしょうか。制作部隊は各々にスペックの高いパソコンが必要で、フリーアドレス制よりも固定席制のほうが効率がいいんです。

 

uoka

卯岡

仕事内容を考えて、どのスタイルが適しているか考えているんですね。

 

岩瀬さん

オフィスの目的は「パフォーマンス向上」ですからね。そうそう、茨城オフィスにも芝生スペースがあります。東京の3倍くらいのスペースがあるので、リラックスしたいときにより利用しやすい空間になっていますね。

 

 

uoka

卯岡

茨城も東京も、どちらも非常におしゃれです。

 

岩瀬さん

既存社員の働きやすさに加え、採用も考えてオフィスづくりを行いました。おかげさまで事業が育ってきているので、営業スタッフを増やして拡販に力を入れていきたいと思いまして。近い未来、東京オフィスを新たにできる日を迎えられるよう、がんばっていきたいです。

 

uoka

卯岡

ちなみに、次のオフィスにほしいものなど、イメージされているものはあるのでしょうか。

 

岩瀬さん

掘りごたつとか、畳のスペースがほしいですね。あとは、どうしても聞かれたくない話ができるよう、電話専用のスペースが何かしらあるといいかな。面談用の場所としても活用できればと思います。

 


▲茨城オフィスの入り口

 

東京オフィスの移転も視野に。働きやすいオフィスの元、事業の成長が進む

 

 

次なるオフィスへの構想として、「働いている人にとって、飽きがこないオフィス」と語ってくれた岩瀬さん。自ら設計に携わったオフィスは、社員の働き方や好みを知れる代表だからこその工夫が垣間見られる空間でした。

 

「掘りごたつを作りたい」「休憩用にもっとくつろぎやすい空間があるといいね」と和気あいあいと語りあってくれたおふたり。働きやすいオフィスは、営業・制作に携わる社員たちの縁の下の力持ちになっていることでしょう。

 

取材先

株式会社ハイファクトリ

https://www.hifactory.co.jp/ 公式サイト

ランキング (全体)