- オフィスインタビュー
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シンプル&クールな雰囲気のオフィスで生み出されるのは、人を熱狂させるエンタメ。いちからの新オフィス
アニメに出てくるようなキャラクターが、実際にいるかのように動き、コミュニケーションを取れるバーチャルライバー。VTuberとも呼ばれる彼ら彼女らは、インフルエンサーやアイドルのような人気を集め、コアなファンを獲得しています。
そんなバーチャルライバー「にじさんじ」などの事業を手掛ける、いちから株式会社。アニメやサブカルの聖地・秋葉原にあるオフィスは、ガラス張りのエントランスがシンプル&クールな印象です。タカセさんとムラタさんに、事業内容やオフィスについてお話をうかがいました。
フリーランスのコピーライターとして活動後、学生時代の2018年よりいちから株式会社にジョイン。コーポレート・サービスのPR部門の統括等を担当。
また、コミュニティ事業の運営や教育系NPO法人のコンサルティングを行うなど、仕事のジャンルがとにかくぐちゃぐちゃしている。嫌いな食べ物はメロンとアスパラとモチとキナコ。
バンド解散後2年の引きこもり生活を経て上京。
港区の不動産会社にて約5年主任として広報を担当したのち、2019年にいちからへ入社。
趣味はモデリング、ギター、一眼レフでの撮影など。部屋の中と外を行き来している。
目次
バーチャルライバーグループ「にじさんじ」を中心にエンタメ事業を展開
卯岡
大きな窓が設けられていて、解放感がありますね!
ムラタさん
会議室からは、行き交う電車を眺められるんです。
▲エントランス。ロゴのある右側がガラス張りの壁
卯岡
エントランスのガラス張りも印象的でした。全体的にクールなイメージのオフィスなのかな、と感じたのですが、そうリクエストされたのでしょうか。
タカセさん
「シンプルを基調に」とリクエストしましたね。むしろ、こちらから要望したのはそれくらいで。必要最低限のことを伝えたあとは、ほぼおまかせしました(笑)。エンジニアやデザイナーなど、社内を中心にお仕事をしている方も多いので、働きやすく過ごしやすい空間になればと思っていました。
卯岡
あらためて、いちからさんの事業内容についてお教えください。
タカセさん
当社には3つの事業の柱があり、メインはバーチャルライバーグループ「にじさんじ」です。
卯岡
バーチャルライバー……YouTuberのような活動をアニメのようなキャラクターが行うものですね。VTuberとも呼ばれている……。そのグループですか。
タカセさん
はい。とはいえ、現実世界のアイドルグループのように、常にグループで活動するわけではありません。現在100名ほどのバーチャルライバーが、それぞれYouTubeやTwitterなどを主戦場として活躍中です。特徴は、ライバーのボイス・グッズ展開やイベントなども積極的に手掛けられることですね。
卯岡
バーチャルライバー、個人で活動されているイメージを持っていました。「にじさんじ」にはスカウトされて登録するのでしょうか。
ムラタさん
いえ、基本的にはにじさんじが開催するオーディションをお受けいただいています。
タカセさん
キャラクターの容姿を公開する「キャラ公開型」オーディションと、経験やポートフォリオを基にオーディションを行い、選ばれたあとにキャラクターを考える「常設オーディション」の2種類を行っています。
タカセさん
おかげさまで「にじさんじ」ブランドとして成長してきたため、デビュー後早い時期から多くの方に注目され、ライバーさんの強み・やりたいことにフォーカスしてもらいやすくなっています。
ムラタさん
いろいろな活動もできますよ。2020年2〜4月に掛けて全国Zeppツアーを実施しています。各会場に沢山のファンの方がお越しになっていて、皆さんがライバーさんの一言一言に笑ったり泣いたりして、とても良い空間が生み出せています。
▲両国国技館でのライブイベントの様子
卯岡
バーチャルだけど、全国でツアーがあるんですね。おもしろい……。
タカセさん
ちなみに、日本だけではなくて、中国やインドネシアなど、アジア4ヶ国に展開しているんですよ。主戦場となるプラットフォームは異なりますが、各国でローカライズしながら現地の方にファンになってもらい楽しんでいただけるよう事業展開を進めています。
国の垣根も飛び越えて、同時配信を企画できるなど、バーチャルだからこそできることもたくさんあります。
また新規事業として、VR空間でキャラクター同士が対話できるプラットフォーム「ユメノグラフィア」が話題を集めつつあります。これ、とんでもないサービスなんですよ。
ムラタさん
リピーターが非常に多い、中毒性の強いサービスなんです。
卯岡
サービス内容を考えると、オフィスのある秋葉原はまさにぴったりの場所だといえますね。
ムラタさん
そうですね。サービスがメインの会社なので、オフィスの取材は今回が初めてなんですよ。
卯岡
そうなんですね!取材をお受けいただきありがとうございます。では、早速オフィスを拝見させてください!
「シンプルを基調に」をオーダーし、コンペで完成。いちからのオフィス見学ツアー
シンプルを基調にした、いちからのオフィス。全面ガラス張りが印象的なエントランスから、見学ツアーがスタートです。
ガラス張りの壁が印象的な「エントランス」
卯岡
ガラス張りのシンプルな壁なので、会社ロゴが映えますね。
タカセさん
全面ガラス張りでとてもきれいですね。会社の中もキレイにしようという気持ちになりますね(笑)。
ちなみに、オフィスと同じく、ロゴもコンペで決めたものです。サイコロは世界最古の賭博道具として使われていて、「熱狂する楽しみ(=エンタメ)」の原点をモチーフにしています。世界中に熱狂できるエンタメを届けたいという意味が込められています。
卯岡
数字の1が上を向いていて、社名の「いちから」ともマッチしているロゴですね。
ムラタさん
そうなんです。あとは、エントランスのスペースに余裕があるので、受付部分にグッズを展示したいなと考えています。来社された関係企業の方やクリエイターさんに見てもらい、楽しんでいただけたらと。
サイコロ表示がアクセントの「会議室」
15あるいちからの会議室の名前は、それぞれ違ったサイコロの目で表示されています。
卯岡
キュートですね!
タカセさん
ロゴとのつながりもあり、サイコロで表示してもらいました!
フレキシブルに使えるテーブルが便利な「オープンスペース」
エントランスのガラスの向こう側が、オープンスペースと執務スペースです。オープンスペースには、ドーナツ型のテーブルが3つ並べられています。
タカセさん
実は、このテーブルにはキャスターが付いていまして、入れ子にできるんですよ。
ムラタさん
入れ子にすると、ひとつの大きな円卓になります。
▲円卓にした様子
卯岡
わ、便利ですね……!
タカセさん
人数や使い方に応じて使い分けています。
卯岡
トタンのような壁面もおしゃれですね。カウンターには……これは何の機材ですか?
ムラタさん
音響機材ですね。プライベートでDJをやっている社員がいるんですよ。オープンスペースでは、社員同士で飲み会や鍋パーティーをしたり、スクリーンに映像を流してゲームをやったりすることがあり、そういった場で利用していますね。社内では「DJブース」と呼んでいます。
卯岡
話を聞くだけでも、和気あいあいとした雰囲気が伝わります。
タカセさん
パッと見の社員カラーは真面目そうだったりおとなしそうだったりするんですが、実は自発的にイベントを立ち上げる活動的な社員が多いんですよ。
ムラタさん
カウンター脇にお菓子や差し入れを置く場所を設けていまして、もらってきたものや買ってきたものをお裾分けする事があります。「近くにあるおいしいシュークリーム屋さんで特売をやっていたから」とシュークリームを10個以上も買ってきて、社内Slackに「買ってきたよ」とお知らせがあがることも。メッセージを見た社員は、すぐに席を立ってもらいに行くんです(笑)。 勿論わたしもその中の1人です!
卯岡
微笑ましいです(笑)。
タカセさん
社内Slackには33の部活チャンネルがあり、例えばお茶汲み部やアクアリウム部なんてチャンネルもあります。お茶汲み部は、焙煎からコーヒーを淹れてみたり、出張やプライベートでどこかに出かけたときに、現地の茶葉を買ってきて飲んでみたり……といった活動ですね。アクアリウム部の社員はお家に水槽を置いているだけでなく、会社のデスクにもアクアリウムを置いているんですよ。
▲デスクに飾ってあるアクアリウム
卯岡
ユニークですね。オープンスペースの窓際にあるこちらは……集中スペースですね。
タカセさん
はい。執務スペースには壁がないので、集中できる場所を作るために、このスペースを用意してもらいました。
人を楽しませるサービスを提供する社員たちが、楽しみながら働けるオフィス
「AIや自動化が進んでいくこれからの時代において、人がするべき仕事は『人を楽しませること』。僕たちは、僕たちにしかできない仕事をしよう」。タカセさんが教えてくれた、いちから社長の言葉です。「エンタメ企業として既存事業を伸ばしながら、挑戦を忘れず恐れず、新たなエンタメ体験を生み出し続けていきたいですね」と語ってくれました。
人を楽しませるサービスを作る人たちが働いている、いちからのオフィス。一見クールな雰囲気ながらも、そこで過ごす人たちがスペースを活用し、和気あいあいと楽しんでいることが伝わってくる空間でした。