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- オフィスインタビュー
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オフィスは会社を表すメディア。多種多様なインテリアが調和するALHの新オフィス

法人向けに、システム開発やコンサルティングといったITソリューション事業や、脆弱性診断などのセキュリティーサービスを提供するALH株式会社。オフィスの移転に際し、家にいながらにして、オフィスを探訪できるVRを制作しました。特徴は、ショールームのような洗練された広々としたオープンスペースと、個性豊かな会議室。
業務内容上、クライアント企業に常駐する社員も多いALH。オフィスが新しくなることにより、イベントや勉強会を行うためにオフィスを活用する社員が増えたのだとか。その他、ランチや趣味の部活動など、社員が思い思いに過ごす場となっています。
JR目黒駅から徒歩約6分。おしゃれな雰囲気のスペースで、人事新卒採用担当の大石彩乃さんにお話を伺いました。

上尾高等学校卒業後、不動産業界を2年経験し、その後は手に職をつけたいと思い、20歳でIT業界への道へ進む。3年間で営業、人事、総務、労務、採用、マネジメント、技術といった多岐にわたる業務を経験し、さらなるキャリアアップを目指して、ALH株式会社に入社する。当初は技術職として入社希望だったが、縁があって人事配属となり、現在は新卒採用を担当している。
目次
キーワードは「ありのまま」。採用方針にも通ずるALHのこだわり

▲インタビューをしたのは、おしゃれな雰囲気のオープンスペース

卯岡
まるでショールームのようなオフィスですね。ALHさんはどういった事業を行っているのでしょうか?

大石さん
法人向けに、システム開発やコンサルティングといったITソリューション事業や、脆弱性診断などのセキュリティサービス事業を展開しています。

卯岡
コンサルティングやシステム開発というと、エンジニアの方が多い会社なのでしょうか。

大石さん
そうですね。仕事の生産性やセキュリティの都合上、エンジニアはクライアント企業先で仕事をする特性があるので、毎日オフィスに社員全員が集まって仕事をするわけではありません。

卯岡
毎日多くの社員が過ごすわけではないけれど、オフィスにこだわっているな、と感じました。理由は何なのでしょうか。

大石さん
全員が毎日ここで過ごすわけではないからこそ、帰ってきたくなる我が家のような時間や空間、世界観を共有できるスペースが必要でした。あとは、採用に繋げたい想いもありました。

卯岡
採用にも力を入れているんですね。エンジニアと聞くと理系職のイメージがありますが、やはり理系の方が多いのでしょうか。

大石さん
いえ、当社は文系出身者も多いんです。新卒入社だと8~9割が未経験の文系ですね。未経験者が成長できるよう、育成に投資する社風なんです。

卯岡
文系出身者が多いとは、意外です。ITに興味がある方が多いのですか?

大石さん
新卒採用では、もともとIT業界に興味がある方もいますが、ALHの社風、社員の雰囲気に惹かれた方が圧倒的に多いですね。オフィスも入社理由に挙げられるひとつです。

卯岡
なるほど。確かに、このオフィスに来たらテンションが上がるのもわかります。ただ、面接の段階で社員の雰囲気ってそんなにわかるものですか?

大石さん
ふつうはなかなか難しいですよね。反対に、会社側も学生さんの人となりが一次面接でわかるかというと、難しいと思います。そのため、当社では一次面接から最終面接に至るまで、計4回の面接をすべて一対一で行っているんです。

卯岡
え、一対一ですか。一次面接だと相当な人数になると思うんですが……

大石さん
20年卒で700人くらいでしたね(笑)

卯岡
それを一対一ですか。すごい……

大石さん
1週間丸々面接し続けました。

卯岡
コストもかかりますよね。

大石さん
そうですね。時間やコスト面を考えると、グループ面接のほうが圧倒的に楽です。でも、ALHでは個々と向き合っていきたいと考えているので、一対一である必要があるんですよ。グループ面接だと、どうしても知り切れない部分が出てきてしまうので。

卯岡
個人面接とグループ面接を比べると、一人ひとりに割く時間が大きく異なりますもんね。

大石さん
はい。また、面接とは別にリクルーター面談も二度あいだに挟んでいます。こちらの面談は選考には関係のない、学生が気軽に相談できる場と位置付けています。一対一の面接も二度の面談も、学生のありのままに近い姿を知りたいのが理由なんです。そのため、時間もおのずとかかってしまうのですが、この「個々と向き合う」スタンスは今後も変える予定はありません。

卯岡
採用する際、重視しているのはどのような点ですか?

大石さん
当社のミッション、「5つの“キョウソウ”によって、みんなから愛されるチームになる」にフィットするかどうかですね。

卯岡
5つのキョウソウですか。

大石さん
はい。協奏、競争、狂騒、強壮、共創の5つです。これらをミッションカードに記載して、社員は常に首から下げているんですよ。今後、もし新しい事業などの展開があった場合も、このミッションに沿っているかどうかが一番大事な部分になります。

卯岡
会社の根幹ですね。

大石さん
そうです。そのため、このミッションに共感してもらえるかどうかを採用でも重視しているんです。
我が家のように「帰ってきたくなる」オフィス

卯岡
「社員が帰ってきたくなる」、「採用に結び付けられる」といった視点で作られたオフィスですが、実際に効果のほどはいかがですか?

大石さん
どちらも効果を感じています。社員同士の交流がかなり積極的になったと思います。私個人としても直接顔を合わせるメンバーは限定的でしたが、様々な社員とコミュニケーションを取れる機会が増えたと感じています。

卯岡
採用面ではいかがでしょうか。

大石さん
新卒採用においては、オフィスのおしゃれさを積極的に打ち出してはいないんです。ただ、写真はあちこちで使用しているため、好印象を抱いていただいているようです。福岡や大阪でも採用を実施しているんですが、わざわざ東京の本社に来てくれる学生さんが増えましたね。

卯岡
コーポレートサイトにはオフィスを体感できるVRも掲載されていますよね。非常にインパクトがあるなと感じました。

大石さん
雰囲気が伝わるといいなと思い、掲載しています。

卯岡
バラエティ豊かなスペースがあると聞きましたが、どのようにオフィスプロジェクトを進められたのでしょうか。

大石さん
有志7人によるプロジェクトチームが中心となって行いました。メンバーはオフィス設計の経験こそありませんが、さまざまなオフィスを調査、訪問し、自らオフィス設計を学びつつ、楽しみながら進めていきました。社歴に関係なく、入社間もないメンバーも活躍したプロジェクトです。

卯岡
そうなんですね。さまざまなテイストのスペースを作ったのはなぜですか?

大石さん
多様性を大切にしている会社だからこそ、プロジェクトメンバーそれぞれの個性を会議室で表現しようとした結果ですね。
また、採用の観点から言えば、様々なテイストの部屋で雰囲気や個性を感じられることにも意味があると思っています。これだけたくさんのスペースがあると、気分によって部屋を変えられますし、ローテーションさせることも可能です。場所を変えることで気分が一新し、飽きずに会話を広げられるので、自然とモチベーションアップにも繋がります。

卯岡
確かに……。ただ雑談するのではなく、面接だと評価したり、評価されたりと、緊張感もありますよね。

大石さん
そうなんです。面接は企業側が学生を見る場である一方で、学生が企業を見る場でもあるんですよね。対等な立場で相互理解を深めるためにも、面接をする部屋の雰囲気は重要だと感じています。

卯岡
では、こだわりのオフィスを見学させてください!
まるでショールーム!ALHの新オフィス見学ツアー
洗練されていて、ショールームのようなALHの新オフィス。オフィスを「経営や組織メッセージを発信する重要なメディア」だと位置づけ、新オフィス立ち上げをきっかけに自社のオウンドメディアの運営を開始しました。VRによるオフィスツアーサイト「ALH 360°」により、実際に現地へ行かなくてもオフィスを体感できます。
ガラス張りのオープンなエントランス
ALHのエントランスは、中が見えるガラス張りです。

卯岡
エントランスから見えるオープンスペースが、ショールームのように見えますね。

大石さん
初めて来社された方にも、ありのままの雰囲気が伝わったらいいなと思い、ガラスを採用しました。
まるでショールーム!おしゃれで広々としたオープンスペース

▲バーカウンター上には社が大切にしている「HARMONIZER」の文字が
さまざまな雰囲気の場所が用意されているオープンスペース。各スペースには仕切りがなく、開放感があります。

卯岡
特に人気の場所はどこですか?

▲階段のような段差スペースになっているステップエリア

▲段差スペースの脇にある土足禁止のベアフットエリア。段差部分は本棚として活用

大石さん
今日インタビューで使ったステップエリアや、靴を脱いで過ごせるベアフットエリアは人気ですね。

大石さん
テーブル・椅子席も家具が異なるので、思い思いの場所でちょっとした作業をしたりランチを食べたりしています。あとはアナログゲーム部など、部活動も行われていますよ。

卯岡
これだけオープンスペースが広くて充実していると、イベントやセミナーも開催できそうですね。

大石さん
社内イベントや勉強会はよく開催されていますね。オープンスペースでもできますし、隣の大会議室を使うこともあります。大会議室は仕切りで3部屋に分けられるので、人数に応じて臨機応変に利用できるんです。

卯岡
どのようなイベントが行われているんですか?

大石さん
ITに関する勉強会や、個人の趣味や嗜好を発表するLT会のようなものも頻繁に開催されています。「ゆるべん」と呼ばれているんですよ。

卯岡
ゆるべん……名前からしてゆるい雰囲気が伝わります。

大石さん
技術的なテーマだけでなく、個人の趣味の話なども多いので、ゆるい雰囲気が好ましいんです。過去には、ディズニーや好きな食べものについて熱く語った社員もいますね。

▲ゆるべんの様子。笑顔からも楽しげな雰囲気が伝わる

卯岡
楽しそう……!個人的にディズニーのプレゼン、気になります。

大石さん
話し手に熱が入るので、聞いていて楽しいですよ。また、「企業セミナーでこのスペースを使わせて欲しい」という外部企業からのお声がけも頂いている状況です。今後、ALHのブランディングを強めていくためにも、積極的に外部企業とのコラボセミナー、イベントを行っていきたいと考えているところです。

卯岡
アイディア次第でどんどんおもしろいことができそうですね。
気分に応じて使い分け!音楽にちなんだ名前がつけられた会議室

▲「Hymn」
ALHのオフィスでおしゃれなのは、オープンスペースだけではありません。会議室のデザインにもこだわっています。大会議室を除くと14室あって各々設計者が違います。
各部屋には音楽にちなんだ名前がつけられ、和洋・甘辛と多種多様な内装が楽しめます。なかでも、大石さんのお気に入りは「Kanon」です。

▲大人かわいい雰囲気の「Kanon」

大石さん
こちらがKanonです。

卯岡
かわいい……!ティファニーブルーのような壁の色が素敵ですね。大石さんがお気に入りなのもとてもわかります。

大石さん
女性社員に人気ですね。もう一室、女性人気が高いのは「Rondo」です。

▲フェミニンな雰囲気の「Rondo」

卯岡
こちらはピンク&ホワイトでかわいい…。眺望も素敵です!

大石さん
他にも、和スタイルの「Nocturne」や応接室のような「Waltz」など、会議室によって雰囲気が大きく異なるんです。

▲掘りごたつスタイルの「Nocturne」

▲「Waltz」。雰囲気が重厚なため、面接にはあまり使われないのだという

卯岡
会議室に、音楽にちなんだ名前を付けているのはなぜですか?

大石さん
ミッションである「5つのキョウソウ」の調和、つまりハーモナイズからきています。ハーモニーは音楽でも使われる用語なので、そこから連想して会議室の名前を付けました。

▲会議室スペース入口壁にあるマップ。使用状況はランプで一目瞭然
“ありのまま”の調和が、可能性を大きく広げていく
「ありのままを知ってほしい、知りたい」。採用、オフィスともに、根底にあるキーワードは「ありのまま」です。
オフィスプロジェクトには、社歴関係なくさまざまなメンバーが関わっていたことからも言えるように、面接においても求職者と会社とをフラットに捉え、知識や経験値だけでは語られない調和を図っていると感じられました。
VRやオウンドメディアで積極的に発信も行うALH。外部に開かれたイベントやセミナーなど、今後のオフィスの活用にも注目です。