- オフィスインタビュー
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働く人のモチベーション向上、「未完成」のユニオンテックオフィス
お客さんや職人さんに楽しんでもらうために、「職人企業らしさ」をテーマにしているユニオンテックのオフィス。ルーヴル張りの廊下など、至るところに職人技が施されていました。
内装会社ユニオンテックのオフィスは、職人技満点の「最苦戦傑作」
しかし、ユニオンテックオフィスの感動ポイントは、職人技だけではない!働くメンバーにとっても、かなり仕事がしやすい空間だったんです。
そこで、今回の記事では、働きやすさにフォーカスしてユニオンテックのオフィスを紹介していきますね。
目次
モチベーションが上がるオフィスを作る
かしみん
とてもおしゃれなオフィスですが、なぜ内装にこだわるんですか?どんな内装でも仕事はできますし、正直必ずしもこだわる必要がないと思うんです…。
坂井さん
かしみんさん、シンプルな机とイスしかない質素な空間で飲むコーヒーとおしゃれな空間で飲むコーヒー、どちらがおいしく感じると思いますか?どちらも同じ食事だとして。
かしみん
そりゃあ、おしゃれな空間で飲むコーヒーでしょうか。
坂井さん
そうなんです。こだわって作り上げた空間は、いつだって主役を引き立ててくれる。飲食店なら食事の価値を上げてくれるし、オフィスなら働く人のモチベーションを上げてくれるんです。
かしみん
確かに、空間によってモチベーションってだいぶ変わりますよね。
「モチベーションが上がるように」工夫が施されたオフィス空間
メンバーのモチベーションを上げるべく、こだわった内装を作り上げているユニオンテック。
三晃印刷株式会社
株式会社フロムスクラッチ
株式会社アストロスケール
トレンダーズ株式会社
坂井さんに、特にこだわったポイントを説明してもらいました。
一日のやる気をアップさせるエントランス
エントランスを入ると、スタイリッシュな黒い5本の柱がお出迎えしてくれます。
かしみん
柱に単語が書いてありますね。
坂井さん
弊社の行動指針「五心」をそれぞれ柱に記載しているんです。「passion(熱意)」「indomitability(不屈)」「gratitude(感謝)」「integrity(真摯)」「challenge(挑戦)」と。
かしみん
毎日エントランスを通って出勤するとき、必ず目に入りますね。
坂井さん
はい、自然と意識してもらえたらいいなと思っています。
かしみん
奥にあるブラックミラーもかっこいいですね!
坂井さん
ブラックミラーに柱を映し出すことで、柱が増えたように見えます。「五心をずっと継承してほしい」という思いから、鏡を置いているんですよ。
かしみん
オフィスの内装で思いを表現しているんですね。
坂井さん
床には溶岩の石を使っています。溶岩は固まると硬くなるので、「地に足をつける」という意味を込めて。
かしみん
床にまでこだわりが。こんなに思いが詰まったエントランスだと、「よし、今日も仕事頑張ろう!」という気分になれますね。
リラックスできてクリエイティブが生まれるスペース
続いて紹介してもらったのは、「クリエイティブラボ」と呼ばれるリラックスルーム。オフィスの中央にある、個室の空間です。
▲左側のブラウンの部屋が、外から見たクリエイティブラボ
中には、ソファやテーブル、ドリンクなどが置かれています。壁の奥にはエントランスがあり、少し透けて見えるのが特徴です。
かしみん
どうして少し透けたデザインなんですか?
坂井さん
実は最初リラックススペースの構想を考えているとき、みんなが何をしているかすぐにわかる「オープンなスペース」にするか、集中しやすい「閉塞感のあるスペース」にするか意見が割れたんです。
かしみん
そんなことが…。
坂井さん
代表は「メンバーとコミュニケーションが取りやすいから」といった理由で、ガラス張りのオープンなスペースを希望していました。でも、社長や上司の視線ってプレッシャーになるじゃないですか。だから私は、閉塞感のあるスペース派で。
かしみん
ほうほう。
坂井さん
その折衷案が、少しだけスケルトンなスペースだったんです。
かしみん
外からだと動きがなんとなく分かるし、中はおこもり感があって落ち着きますね。
中には、建築関係の専門書や営業のテクニック本などが置かれた本棚や
ひとりになって集中するための個室スペースなどがあります。
かしみん
静かなので、リラックスできるだけではなく、考えごとをするのにもぴったりですね。
坂井さん
そうなんです。このスペースで内装のデザイン設計や調べ物をして、クリエイティブな内装を生み出してほしいと思い、「クリエイティブラボ」と名付けました。
かしみん
そんな意味があったのか。確かに、仕事が捗りそう!
効率的に仕事が進められる執務スペース
最後に紹介してもらったのは、執務スペースです。ワンフロアにテーブルとパソコンがズラッと並んでいます。
かしみん
中央にある何も置かれていないテーブルは、どんな場面で使うんですか?
坂井さん
かしみんさん、右側にあるイスに座ってみて。
坂井さん
こんな風に、テーブルを挟んで対岸に座っている人と、サッと打ち合わせをするときに使っています。パソコンに向かって作業をしていても、イスを後ろに向けるだけでミーティングができるんです。
かしみん
便利〜!
坂井さん
ミーティングが終われば、イスを元に戻すだけで、
坂井さん
すぐ自分の業務に戻れます。
かしみん
おおっ!打ち合わせをするために席を立たなくていいのは、ラクですね。
坂井さん
気軽にコミュニケーションを取れて、仕事がしやすくなります。煩わしい移動などがなくなり、効率的に業務が進められるようになるんです。
かしみん
少し確認したいことがあっても、わざわざ話しかけに行くのって、結構なロスタイムになりますもんね。
まだ未完成!?メンバーが満足して初めて完成するオフィス
かしみん
いや〜、私もこのオフィスで実際に働いてみたくなりました。
坂井さん
ありがとうございます。ただ、ユニオンテックのオフィスはまだ未完成です。
かしみん
えっ、こんなにこだわり抜かれているのに…!?
坂井さん
弊社のオフィスは、来てくれる職人さんやお客様目線でかなりこだわりました。しかし、いちばんの利用者であるユニオンテックメンバー目線での内装は、まだ完全に突き詰められていない。
かしみん
なるほど。
坂井さん
オフィス引越しの当日、朝9時に最後の看板をつけました。今までかなりの時間を費やしてきた移転プロジェクトが、やっとひと段落した瞬間で。実はそのとき、達成感を感じられなかったんです。
かしみん
かなり苦労して作ったのに?
坂井さん
はい。なぜなら、これから実際に使ってみて、オフィスに対する要望がたくさん出てくるから。メンバー全員が満足したときに、初めてユニオンテックのオフィスは完成すると思っています。
かしみん
(さすがプロだ…)
坂井さん
今度は、働く人目線を重要視して、内装をアップデートしていきたいです。使ってみて改善した方がいいと思うことを、きちんと反映させて。
まだメンバー目線の内装が追求できておらず、未完成だというオフィス。素人から見たらかなり実用性が高く働きやすい、メンバーのためを想った内装の工夫をしていました。これで働く人目線が追求できていないなんて、さすがプロ。
このオフィスが完成したときは、どれほど働きやすい空間が出来上がるのか。「きっと働く人にとっての天国のような場所だろうな」と思ったかしみんでした。