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リモートワーク導入のメリットと向いている人・向いていない人
会社に関わらず、自宅やカフェ等自由な場所で勤務することを指す「リモートワーク」。インターネットの普及に伴い、リモートワークを積極的に採用する会社も増えてきました。
この記事ではリモートワークを導入するメリットや、リモートワークに向いている人の特徴、企業の事例などをご紹介します。
目次
リモートワークとは
リモートワーク・テレワーク・在宅ワークの違い
どれも似たような意味合いを持つ単語で、共通するのは全て会社のオフィス以外の場所で勤務をすることを意味する用語です。
リモートワーク・テレワーク
テレワークは企業の従業員だけでなく、自営業やフリーランスの人も対象に含むとされていますが、最近は同じ意味合いで使われることが多い印象を持ちます。テレワークのテレ(TELE)は、遠いという意味なので、リモートワークの古い呼び方と言われています。
在宅ワーク
こちらも同じような意味合いですが、最近では主婦でも簡単にできるクラウドソーシングが普及してきたこともあり、在宅ワーク=お小遣い稼ぎのようなイメージで使用されていることが多い印象の用語です。
ワーケーション
2017年7月にJAL(日本航空)がワーケーションというシステムを導入しました。
こちらも基本的にはリモートワークと同義ですが、ワーケーションは「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」が組み合わさった単語。自宅やカフェではなく、旅行先などのリゾート地で仕事をすることを指しています。
リモートワークのメリット・デメリット
企業にとってのメリット
- 業務の生産が向上する
- 机やオフィス備品、交通費などのコストが削減できる
- 災害時でも事業の継続がしやすい
- 遠方に住んでいる人も採用できる
雇われる人にとってのメリット
- 通勤時間がかからない
- 出産や育児をしながらも仕事を続けやすい
リモートワークのデメリット
- セキュリティ面
- 対面コミュニケーション機会の喪失
- 評価面
リモートワークに向いている人・向いていない人の特徴
リモートワークに向いている人が当てはまるチェック項目
- コミュニケーション能力が高い
- 仕事が好き
- 自発的な性格である
- 学生時代、家で勉強できる性格だった
・コミュニケーション能力が高い
対面で仕事をするわけではないので、コミュニケーション能力は関係あるのかといった疑問も上がるかもしれませんが、顔の見えないリモートワークこそコミュニケーションが重要。
特に注意する時は文章だけだと顔が見えないので、思いやりや意図を感じ取れずマイナスな印象を受けがちです。文字ベースでも相手に正しく意図を伝えられるかが、チームで動くときは重要になってきます。
・仕事が好き
大前提として仕事が好きというのがリモートワークを続けられるポイントかと思います。仕事が嫌いだと、ついつい後回しにしがちだったり、成果に雑さが出たりしてしまいます。
・自発的な性格である
対面で相手の表情が見えないからこそ、自発的に行動する力がリモートワークには必要です。
仕事をするのに誰かの後押しが必要だったり、積極的に上司や同僚に相談しづらかったりという人は、誰かが声がけをしてくれないリモートワークの働き方は向いていません。
逆に、自分から提案や相談をする、仕事の成果を自発的にアピールできる人は、リモートワークでも正しく評価を得られる働き方ができるでしょう。
・学生時代、家で勉強できる性格だった
リモートワークは直接監視されていないので、基本的には休憩の時間も自由。ただ、周りに誰かがいないとついつい長く休みがちに。学生時代、家で勉強するのが苦手で、学校や塾じゃないと集中できないといった人は、向いていないかもしれません。
また、夏休みの宿題を最終日にまとめて片付ける等、切羽詰まった状況でないと頑張れない人もリモートワークは不向きです。
リモートワークに向いていない人が当てはまるチェック項目
- 進捗の共有が苦手
- スケジュール管理ができない
- チャットが嫌い
・進捗の共有が苦手
最初のうちは定期的に仕事の進捗を報告しないと、達成できるか確認できないのはもちろん、上司も正しい評価をつけづらいです。
「余裕を持って丁寧に仕事をしているから、給与を見直してあげよう」「新しいプロジェクトリーダーを任せよう」といったチャンスを逃してしまうかもしれません。
・スケジュール管理ができない
こちらも前項と似ていますが、スケジュール管理ができない人はリモートワークに向いていません。
働くお母さんやお父さんであれば、「家事や子供のおむかえを◎時までに終わらせて、この合間にあのプロジェクトの仕事をして…。」等、マルチタスク能力も必要になってきます。
・チャットが嫌い
リモートワークはコミュニケーション不足になりがちなので、雑談も重要な意味合いを持ってくることも。
チームメンバーとの日頃の会話がチームワークを強くすることや信頼性に貢献していることもあります。
リモートワークを導入している企業事例
株式会社キャスター
「リモートワークを当たり前にする」というミッションを掲げているほど、リモートワークに特化した企業。勤務時間に、出勤はしないが同じ時間にチャットを開いて仕事を開始することで勤務をしているかを確認されているそう。
大企業の導入は難しいかもしれません。スタートアップではビジネスモデルや組織構造を独自に選択したり、変更することができますが、大企業では組織体制の変革のコストが大きく、当社のケースとは違ってくるかもしれませんね。:キャスター代表取締役社長 中川祥太氏
エバーセンス株式会社
一度リモートワークを採用していましたが、条件つきに変更したエバーセンス株式会社。働き方改善の目的はあくまで「成果を上げること」だったにも関わらず、質の高いコミュニケーションができなかったことがきっかけで制度を廃止されました。
雑談が生まれやすいオフィスの作り、ランチの補助などのコミュニケーションの制度を整えつつ、子育てや介護などやむを得ない事情がある社員に対しては申請すれば何回でも取得可能なリモートワークの制度も一部残されています。
リモートワークをするときは上司に理由を伝えて、当日の予定業務を報告。終了時に報告をした業務の達成度が50%だった場合は、その日を半休扱いにして別の日に補填してもらいます。あくまでも成果を見ないと、会社に来ている人たちにフェアじゃなくなる。そこをフェアにすることでリモートワークをする人も責任を取りやすく、誰でも利用しやすくなると考えています。:エバーセンス代表取締役社長 牧野哲也氏
株式会社インテージ・ホールディングス
社員2,000人以上のインテージ・ホールディングス。
個々人にプロフェッショナリズムと自律性を養ってもらいたいとの理由で、リモートワークを導入されたそうです。
営業や出張の移動の際、自社にわざわざ戻るという無駄な制約をなくすことができたのは、1つの成果だと思っています。:インテージ・ホールディング松尾重義氏
リモートワークに使えるツール2つ
チャットツール「slack」
社内間でメールをやりとりするのは、後から情報をキャッチアップするのも大変です。チャットツールの中でもおすすめなのがslack
ファイルや画像の共有がしやすく、個人チャットやグループチャットも作りやすいチャットツールになっています。
slackについてもっと詳しく知る
タスク管理ツール「Trello」
個人でもチームでも使える自由度の高いタスク管理ツール。無料ツールであることと、iPhoneとAndoroidでもアプリがあるのでスマートフォンからもチェックできるのが嬉しいポイントです。
Trelloについてももっと詳しく知る
働き方改革に伴い、リモートワークの働き方を採用している会社は増えています。リモートワークと出勤する働き方、どちらがいいというわけではありませんので、自分に合った働き方を見つけて楽しく仕事をしましょう。