関連サービス

はたらくひとにとってのIBASHO=オフィスに
込められた想いを載せる情報メディア

オフィスインタビュー
vol.104 株式会社ロフトワーク

「社員が自然と集まる空間に」ーー工夫が詰まったテーブルが見どころのロフトワークオフィス

 

思わず集まって仕事がしたくなる、巧妙に計算されたテーブル

 
ロフトワークうねうねデスク
 

ameri

いま向かわせてもらっているテーブル、くねくねしてて、すごくユニークなデザインですよね。制作した背景にコンセプトが関わっているとのことですが、どういった想いがあったのですか?
 

岩岡さん

「社員同士のコラボレーションの活性化」を実現するために、テーブルの人口密度を増す方法を検証した結果、この形状になりました。
 
例えば、10人掛けの大きいテーブルがあった場合、空いているのが1人分だけだったときに座るのを躊躇してしまった経験ってありませんか?
 

ameri

あります。誰かとぴったり隣に座ることにためらいが……。
 

岩岡さん

本当は10人座れるはずなのに、結局隣を空席にして5人程度しか座れなかったら、テーブルとしての効率は悪くなってしまいます。もちろん、コミュニケーションも生まれないですよね。
 

ameri

それを、このテーブルは解消しているわけですか?
 

岩岡さん

窪んだところの席に座れば、たとえ誰かが隣に座っても、相手が死角に入るので気にせず集中できるんです。反対に、誰かと話したいときには、膨らんでいるところに座るのがいいんですよ。自然と仲間が視界の中に入りますからね。
 
ロフトワークインタビューカット4
▲こんなに近づいているのに、原口さんは岩岡さんの死角に入るので気にならないのだとか!
 

ameri

場所を有効に使えるうえに、自分に合ったスタイルで作業ができるんですね。
 

岩岡さん

自分の働きたい形式に合わせて使い方を選べるテーブルを作れば、みんなが再びオフィス内に集まって、コミュニケーションの頻度も増えるのではないかなと思いました。
 

ameri

実際、みなさんFabCafeなどの別スペースからオフィスへ再び集まっていますか?
 

原口さん

集まってますね。
 

ameri

コンセプトがしっかり実現されていますね!
 

自分に合わせて調整できる、斜めのスタンディングテーブル

 
ロフトワークスタンディングデスク
 

ameri

ずっと気になっていたのですが、窓際のスタンディング用テーブル、傾斜があるように作られていません?
 

岩岡さん

よく気が付きましたね!
 

ameri

手前側が低くて、窓側にいくにつれて高くなっていますよね。どうして斜めに作られているんですか?
 
ロフトワークテーブルと岩岡さん1
 

岩岡さん

異なる身長の人でも使いやすいように、傾斜のある形状にしました。
 

ameri

男性も女性も、ですか?
 

岩岡さん

実際に社内で調査してみたところ、中には「結構高いのがいい」「低いのが好き」という人もいましたけど、おおよそプラスマイナス5センチの幅でカバーできるという結果だったんです。なので、手前よりも奥が5センチ高くなる傾きで作りました。
 
身長の高い人は1番奥に、低めの人は手前にパソコンを置いて作業しています。自然と自分に合った高さにパソコンを移動させて調節できるのが特徴です。
 
ロフトワークテーブルと岩岡さん2
 

ameri

ちなみに、カウンターテーブルを窓際に設置した理由はありますか?
 

岩岡さん

今回フリーアドレスになるタイミングで、1人に1台ロッカーが割り当てられました。よくあるのが、空間を仕切ってロッカーのみ置くエリアを設ける方式です。でもそうすると、働くエリアがグンと減ってしまうんですよね。
 
悩んだ結果、ちょうど窓の下に壁があったので、そこに一列にロッカーを並べることにしました。それだけだともったいないので、上にカウンターテーブルを設置して空間を有効活用したのがポイントです。
 

ameri

すごい!まったく無駄がないですね。働くエリアの広さはそのままに、カウンターやテーブルも作れてしまうなんて。それぞれのオフィスの特徴に合わせたアイテムは、やはり既製品ではできないことですよね。
 

岩岡さん

はい。空間に合わせて家具を作れるのは強みですね。
 
このカウンターは、ロフトワークのオフィスのために設計されて作られたものですが、どんなオフィスにもさまざまな身長の人が働いていますから、5センチの傾きというアイディアは、他の企業でもニーズがあるかもしれません。
 
僕らがまずテーブルが実用的かどうかを試し、「このテーブルを自分のオフィスでも使いたい」という企業さんが出てきたら、カスタマイズから制作までのお手伝いができたら、と思っています。
 
ロフトワークインタビューカット5
 

ameri

ロフトワークはデザインだけではなく、実際に家具も作っているんですか?
 

岩岡さん

いえ、岐阜県に「飛騨の森でクマは踊る(通称ヒダクマ)」というロフトワークの子会社があり、そこで製作しています。地元の木材を使って、飛騨の職人さん達が、デザインを形にしてくれるのです。
 

ameri

デザインから制作まで、一括で行なっているんですね。他のオフィスにも近々導入されそう!
 

岩岡さん

ぜひ導入していきたいと思っています。
 

ameri

工夫が詰まったテーブルがあることが、社員のみなさんが執務エリアに集まる理由なんだと感じました。
 

岩岡さん

そうですね!
 

ameri

今日はオリジナリティ溢れる、すてきなお話をありがとうございました。
 

岩岡さん

こちらこそありがとうございました。
 
ロフトワークインタビューカット6
 
さまざまなジャンルのデザインを手がけるロフトワークならではの、こだわりが詰まったオフィス。社員のみなさんが集まりたくなるような工夫が散りばめられていました。
 
既製品では作れない、執務エリアにぴったりな特注のインテリアが魅力的。これから先、ヒダクマが作ったオリジナルのテーブルが、いろいろなオフィスの形に変容しながら導入されていくことでしょう!
 

1 2

取材先

株式会社ロフトワーク

https://loftwork.com/jp/ 公式サイト

ランキング (全体)