vol. 197   quatre株式会社
メーカー・消費者がともに嬉しい商品体験の場を提供。quatreの新オフィス

情報が濁流のように溢れる現代社会。広告を条件反射的にスルーしてしまったり、配られているサンプル品を何となく受け取り、結局使わずじまいになってしまったりしたことはありませんか?   メーカー側は、商品を消費者に知ってもらうためにプロモーションしているのに、スルーされては意味がありません。広告費、販促費には限りがあるため、打てるプロモーションにも限度があります。   今回取材に伺ったquatreは、こうした課題を解決するために商品体験を作り出す事業「aircatalog」「aircatalog hi!」を展開しています。大阪本社とは別に、東京・目黒に東京オフィスを構えたquatre。代表の横町さんにお話を伺ってきました。

2020年04月13日
text by 卯岡 若菜
photo by 竹井 美砂子

この記事を読むのに必要な時間は約 15 分です。

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quatre株式会社の横町享之
横町 享之さん (よこまち・たかゆき)
quatre株式会社 代表取締役。1985年生まれ、大阪府堺市出身。
美容師を経て、株式会社ぐるなびで飲食店やホテルレストラン向けに販促営業、
のち株式会社アイスタイルにてマーケティングとセールスに従事。
そこで得たセールスプロモーションとマーケティングの知見を活かし、
かねてより構想のあった【商品体験を中心とした市場】の構築を目指して、2014年にquatre株式会社を設立。

 

ミッションは「体験中心の購買市場を創る」

 

 

uoka

卯岡

quatreさんの事業内容についてお聞かせください。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

主にふたつのサービスを展開しております。ひとつ目は「aircatalog」、もうひとつは「aircatalog hi!」です。どちらにも共通しているのは、認知・購買につながるCXを高める為の「商品体験」を簡単に創出できるリアルプロモーションサービスです。

 

uoka

卯岡

どちらの事業の名前にも「カタログ」が付いていて、共通しているのが「体験」なんですね。もう少し詳しくお聞かせいただけますか?

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

「aircatalog」からご説明しますね。まずお聞きしたいんですが、街中などでサンプル品をもらったことはありますか?

 

uoka

卯岡

あります。つい先日も、駅前でドリンクの試飲品を受け取りました。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

そのドリンクの例でいうと、どのような年齢層、性別の人に配ったのか、また実際に受け取った人は飲んでくれたのか、メーカー側は知る術がないんですよ。基本的には「バラマキ」なので。

 

uoka

卯岡

確かに…!配っている人の多くはアルバイトだと思いますが、とにかく数をはけさせるやっつけ仕事状態になっているところも見かけたことがあります。

 

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

そうなんですよ。メーカーがサンプルを配るには、代理店に依頼をし、代理店が下請けに出して…といくつもの段階を踏むのが一般的です。そのため、コストも時間もかかる。にもかかわらず、効果の測定はできず、どうしてもばらまきになってしまうのが課題なんです。

 

uoka

卯岡

サンプルを作るだけでもコストがかかるのに、配るのにも費用がかかり、さらには配ったあとの反応はわからないままになってしまっているわけですね。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

はい。そこで、その課題を解決するために「aircatalog」を開発しました。「aircatalog」を一言で説明すると、メーカーと配布先のマッチングサービスなんです。

 

uoka

卯岡

配布先とは、どのようなところなのでしょうか。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

さまざまです。IT企業やアパレル企業などのオフィス、ホテルやヨガ、パーソナルジム、ニッチなところでいけば接骨院なんかもありますね。

 

uoka

卯岡

それらと、サンプル品を配りたいメーカー側のマッチングが行われる…どのような仕組みなんですか?

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

まず、プロモーションには配布プランと、デモ機を設置してもらうディスプレイプランの2プランを用意しています。メーカー側は、試してほしい商品をサイト上で登録。一方、配布先となる施設は、ほしい商品を選び、希望個数やコメントを入れてオファーをします。

 

uoka

卯岡

どのようなコメントを書くんですか?

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

なぜこの商品を試したいのかなどですね。「ニーズがあると思われる層が多くいますよ」など、メーカー側にアピールする場でもあります。無事承認されると、当社にマッチングした分の成果報酬が入る…といったビジネスモデルです。

 

uoka

卯岡

たとえば、どのようなマッチング例があるのでしょうか。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

配布例だと、宿泊施設がアメニティとしてヘアケア商品や化粧品を希望されたり、ジムが制汗剤やドリンク類を希望されたりしていますね。ディスプレイプランでは、オフィスに置く空気清浄機とか。男性エンジニア中心の職場で、においが一掃された報告を受けています(笑)購入コンバージョンも15%以上を事例もあり、「体験から購入する」というエアカタログが実現したい成果を出すことができています。

 


▲オフィスの廊下に設置された棚には、サンプル品が並べられていた

 

uoka

卯岡

おもしろい…!サンプルということは、希望する施設側には費用がかからないんですよね。メリットしかないサービスじゃないですか。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

はい。施設側には一切デメリットがないですね。さらに、メーカー側もサンプリング予算を押さえられるメリットがあります。しかも、メーカー側も納得した施設に送れるため、ターゲティングも可能なんですよ。

 

uoka

卯岡

確かに。想定している層に確実に配ってもらえるんですもんね。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

エアカタログがメーカーから評価いただいている点やサービスの強みは、メーカーと施設がwin winな関係性を構築しているところです。宿泊施設やジムなど、施設のお客さんに配布する場合、「商品=顧客サービス」に転換されるので、「とにかく渡す」のとは、受ける印象も異なりますよね。

 

uoka

卯岡

なるほど…。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

「無料で使えるよ」とすることで、施設側が「配布したい」と手を挙げてくれる。意味のある場所で配ってもらえることで、メーカー側にもメリットがある。ちなみに、施設側からはレポートが提供されます。

 

uoka

卯岡

ただ配るのとは異なり、きちんと配布結果がわかるわけですね。たとえば、ホテルがシャンプーやリンスを配布し、宿泊客から好評だったため、正式に取り入れようといった流れになることもあるんですか?

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

あります。サンプリングをきっかけに取引が生まれるのは嬉しいですね。

 

uoka

卯岡

もうひとつの事業、「aircatalog hi!」はどういったものなんでしょうか。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

オフィス向けのサンプルボックスです。

 


▲設置するボックス。来春にはデザインのリニューアルを予定している

 

uoka

卯岡

こちらもサンプルなんですね。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

はい。専用ケースをオフィスに設置していただくと、毎週水曜日にサンプル品が補充されます。使ってみたいと思った社員は、専用アプリでほしい商品の「おためし」ボタンを押して鍵を開けることで、商品を持ち帰っていただけます。

 

uoka

卯岡

開錠の仕組みがほしい商品の「おためし」ボタンなので、何を持ち帰ったのかもデータとして残るわけですね?

 

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

ええ。また、アプリを登録する際に職種やおおよその年収、既婚未婚、年代、性別を入力していただくため、どの層の社員に手に取ってもらえたのかもデータ化できます。

 

uoka

卯岡

すごい…。結果によっては、その後のプロモーションの方向性を探る材料にもなりますね。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

作成したアンケートを付けることもできるため、詳しい感想も集められますよ。

 

uoka

卯岡

聞けば聞くほど、「双方にメリットがある便利なサービスだなあ」と思うのですが、なぜこのようなサービスを思いついたのでしょうか。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

前職で化粧品会社と多く付き合いがあり、モノを売るにはどうしたらいいのかを考えていたのが背景にあります。サンプリングの課題と合わせて、メーカーからWeb広告もばらまき状態になっているという声をよく耳にしていたんですよね。

 

uoka

卯岡

パーソナライズされているとは言われますが、正直「広告、邪魔だな」という意識のほうが強いです…。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

そもそも、今は情報のスピードが速く、量も多すぎますからね。そのため、SNSなどデジタルマーケティングが主流となるなかで、逆に今リアルでのブランドとの接点が求められているのではないかと考えました。

 

uoka

卯岡

それが「体験中心の購買市場」なんですね。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

はい。原点はスーパーの試食です。めちゃくちゃおいしいものに出合うと、つい買ってしまうことってありますよね。車の試乗や服の試着もそうです。体感しなければ、違いや良さがわからないもの、体験することで購買意欲が喚起されるものはたくさんあります。

 

uoka

卯岡

ネット上だと見た目しかわからないですもんね。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

たとえばシャンプーやトリートメントの場合、香りや使用感は試してもらわなければわからない。とはいえ、高級シャンプーはポンと買うにはハードルが高い。

 

uoka

卯岡

わかります…。使いかけだと誰かに譲るわけにもいきませんし、値段が張れば張るほど失敗したときの精神的なダメージも強いです…。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

だからこそ、サンプリングは有効なんですよね。買いもので失敗してほしくないと思っているんです。ライフサイクルのなかで商品と出合える楽しさを感じていただき、失敗なく買いものを楽しめる機会を、「air catalog」「air catalog hi!」で作りたいですね。

 


▲オフィスで使われている様子。サンプル品によって雰囲気も変わる

 

事業拡大のため、東京オフィスを設置

 

uoka

卯岡

ホームページには大阪と東京、2カ所の住所が書かれていました。本拠地はどちらなのでしょうか。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

創業は大阪で、今も本社は大阪にあります。ただ、今は東京で仕事をしていますね。

 

uoka

卯岡

こちらのオフィスを構えたのは、東京での拠点づくりのためですか?

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

はい。東京にオフィスを構えたのは3年前でして、人数が増えたことをきっかけに、今の場所に移りました。愛犬を連れてくることがあるので、ペット可の物件が良くて。本当は居抜きのカフェやバーに入ってみたかったんですが、ペット可と予算との兼ね合いで、今の場所を選びました。

 


▲モニターに映し出されているのが、横町さんの愛犬・タイニープードルのアルくん

 

uoka

卯岡

エリアはいかがですか?

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

以前は恵比寿だったのですが、今回は目黒にこだわりました。好きなんです、目黒。

 

uoka

卯岡

今後、まだまだ人員も増やしていくのでしょうか。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

採用に力を入れるため、今夏に資金調達も終えています。当面の目標は、来年春までに「aircatalog hi!」を100社以上導入すること。目標達成のためにも、採用を強化していきたいですね。
 
今いるメンバーは、サービスに共感して入ってきてくれた人が多く、なかには新卒の子もいます。人柄を重視して、今後も採用を進めていきたいですね。ワンチームで働ける良い雰囲気さえあれば、おのずと仕事のモチベーションも上がっていくと思っているので。

 

uoka

卯岡

人員増を目指すなか、次なるオフィスの移転に関してはいかがですか?

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

とりあえず、ギリギリまでは今のオフィスで粘るつもりです。リモートワークもできるので、働き方で工夫もしつつ。ただ、いずれはもっと大きなオフィスへ移転したいですね。

 

こだわりは「目黒」「ペット可物件」。quatreの新オフィス見学ツアー

 

目黒エリア、ペット可の物件を重視して構えたquatreの東京オフィス。こぢんまりとしながらも、居心地の良さが感じられるオフィスです。

 

仕事後にはアルコールを楽しむことも!「執務スペース」

 

執務スペースの中央には、大きなテーブルが。作業の他、終業後にお酒を嗜むこともあるのだとか。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

18時以降はフリーアルコールなんです。僕はほぼ毎日飲んでいますね(笑)

 

 

気分転換も!「ベランダスペース」

 

ベランダには、机と椅子を配置。気分転換や休憩にぴったりのスペースです。見晴らしがよく、高層ビルもよく見えます。

 

quatre株式会社の横町享之

横町さん

いつかは、ああいう高層ビルの見晴らしのいい階にオフィスを構えたいですね。

 

DIYで使いやすく!「会議室」

 

執務スペース横に設けられた会議室には、ホワイトボードやモニターをDIYで設置。使いやすく工夫されています。

 

サンプリングの裏側に、「air catalog」がある未来を目指して

 

「aircatalog hi!」は、開始2カ月で導入数50台を突破。「特に営業をしたわけでもないので、どこで知ったんだろう?というケースが多くて。大半は紹介です。ありがたいですね」と横町さんが語ってくれました。

 

メーカー・施設・利用客の三方よしで、買いものをもっと楽しめる社会を目指すquatre。今後の躍進が楽しみです。

 

quatreさんが提供する「air catalog」はこちら
air catalog(エアカタログ)

category : オフィス取材

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この記事を書いた人

IBASHO編集部

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