- オフィスインタビュー
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くつろげる空間とレイアウトの工夫で、円滑なコミュニケーションを後押し。LegalForceのオフィス
契約書の作成・確認は、重要かつ多くの時間を要する仕事です。多くの企業が抱えるこの課題を解決するサービスを提供しているのが、株式会社LegalForce。AIにより、契約書を自動でチェック。契約書レビューにかかる時間の大幅削減のほか、弁護士監修のAIによるアドバイスや過去情報検索により、契約書のクオリティアップが叶うサービスです。 そんなLegalForceのオフィスのこだわりは、「コミュニケーションの取りやすさを意識したレイアウト」。加えて、エントランスで靴を脱ぐ土足禁止スタイルが特徴です。靴を脱いだリラックスした雰囲気のなか、時武さん、成定さんにお話を伺いました。
新卒でDeNAに入社しサービス開発に携わった後、2017年にLegalForceに入社。CTOを務め、製品開発チームをリード。
ゲーム業界で人事に携わった後、2018年にLegalForceに入社。バックオフィスチームマネージャー。
目次
AIによる迅速なチェックで、契約書レビューにかかる時間を大幅短縮
卯岡
LegalForceさんのオフィスは土足禁止なんですね。
時武さん
そうなんです。前のオフィスから続いている習慣ですね。
卯岡
何かこだわる理由があるのでしょうか。
成定さん
人間のバイオリズムを失わないためですね。日本は室内で靴を脱ぐ国じゃないですか。1日中靴を履きっぱなしな方が不自然だよね、ということで。
卯岡
におい問題は気にならないのでしょうか……。
成定さん
大丈夫ですよ(笑)。室内ではスリッパを履いていますし、靴箱にはふたをつけていますので。パンプスやヒールでも、オフィスに着いたら脱げるのがいいですよ。
卯岡
気持ち的にリラックスできるのがいいですね。エントランスに、社名と一緒に「法律事務所ZeLo」の名前が書かれていたのですが、LegalForceさんとはどういった関係があるのでしょうか。
時武さん
「法律事務所ZeLo」は企業法務に特化している事務所で、開設した弁護士は弊社の共同創業者でもあります。。弊社の事業内容とも関係があるため、創業時から同じ場所にオフィスを構えているんです。
卯岡
LegalForceさんはどういった事業を展開されているのでしょうか。
時武さん
法務部や弁護士の業務を支援するサービスを開発・提供しています。業務のなかでも、主に文書を扱う部分でのサポートですね。
卯岡
例えばどういった内容になるのでしょうか。
時武さん
今メインで行っているのは、契約書レビューの支援です。卯岡さんは契約書を取り扱うことがありますか?
卯岡
個人事業主なので、契約書を受け取って署名する立場として関わりがあります。読んで理解するのが大変なんですよね。
時武さん
そうなんですよ。会社になると、確認すべき契約書の数が増えます。さらに、内容に不備や改善を要する部分があれば、修正を依頼し、再度確認し……と手間も時間もさらに要するんです。
成定さん
契約書レビューに時間を費やしている企業は多いんですよ。弊社のプロダクトは、2019年度上半期末時点で約150社に導入されています。業務を効率化できると好評ですね。
成定さん
契約書を出す側なのか受け取る側なのかを指定し、レビューしたい契約書をアップロードします。すると、AIがすぐさまチェックを開始し、不利かもしれない文言や不足している条文などをアラート表示で指摘してくれるんです。修正が必要なものに対しては、修正の文例も表示されます。
卯岡
めちゃくちゃ便利ですね……!
時武さん
立場によって重要視しなければならないポイントは異なりますが、それらをSaaS上にいるAIがチェックしてくれるので、非常に楽なんです。過去のデータが蓄積される点も特徴ですね。
成定さん
弊社のプロダクトレベルを実現している会社は、他にないんです。半数が上場企業、1割は弁護士事務所、あとは急成長して法律順守をより重視する必要があるベンチャー企業にも利用されています。
弁護士事務所と共に構えるオフィスは、自社の強みのひとつ
卯岡
オフィスを法律事務所と一緒に設けているのは、法律に関する事業を展開しているからだったんですね。
時武さん
そうですね。法律事務所と一緒にオフィスを構えているのは、弊社の強みのひとつです。お客様からの信頼面に関してもですが、何より弁護士にサービスを使ってもらってフィードバックをすぐに受けられるのが便利なんです。
卯岡
LegalForceさんは2019年6月に現オフィスに移転したとお聞きしています。移転理由は何でしょうか。
成定さん
メンバーの急増です。設立した2017年当時は弁護士2名、2018年4月時点でも役員を含めて5名だったのですが、シリーズAの資金調達後、人数が順調に増えまして。現時点で社員が41名、その他、業務委託や派遣で働いてくれているメンバーを合わせるとさらに人数が増えます。そのため、移転後にフロア内で増床することになりました。
時武さん
入居時に、すでにスペースにゆとりがあまりなくて。増床できる場所があって幸いでした。
卯岡
増員は今後も続くのでしょうか。
時武さん
そうですね。今はエンジニアに加え、営業の採用に力を入れているところです。
成定さん
法務業界の方に非常に注目して頂いているサービスの営業なので、純粋に楽しいと思いますよ。営業先がすでに興味を抱いてくださっているために、商談というよりはプレゼンに近いような場になることもよくあると聞いています。
卯岡
どのような方がLegalForceさんに合うと思われますか?
時武さん
ありがちですがチームワーク力ですね。これは、そもそもSaaSがチームワークを必要とするビジネスモデルであることが理由として挙げられます。
セールス内で、マーケター、インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスの互いの連携が成果を上げるのに不可欠なんです。そこを「他の人の仕事の結果が自分に影響を及ぼすのが嫌だ」となるか、「やりがいがある」と捉えられるか。弊社では、一匹狼タイプの営業よりも、後者のタイプがフィットしますね。
卯岡
なるほど……。営業によっては、とにかくひとりで数字を上げれば結果を出したことになる仕事もありますもんね。LegalForceさんの営業は、そうではない。
時武さん
はい。あとは、プロダクトの性質上もチームワークが必要です。一般的なWebサービスであれば、開発側と売り手側がバラバラでもさほど問題はないでしょう。しかし、弊社では法律知識を有する部隊、AIに教えていく開発部隊、そして営業部隊と3部隊の力を合わせないとサービスが成り立たないんです。
卯岡
順調に人数が増えているとのことでしたが、社内の人間関係を円滑にするために、会社として取り組まれていることはありますか?
成定さん
現在やれているのは、シャッフルランチと毎月月末あたりに開催しているピザパーティーです。常に試行錯誤をしており、2020年2月からは新たにメンター制度も取り入れました。また、サークルが自然発生していますね。ソーシャルサウナとか、ソーシャル日本酒とか、ソーシャル肉とか。
時武さん
あとは、イベント時に余った酒を金曜夜に飲んでいいルールになっています。フリースペースに大きなモニターがあるので、そこでゲームに興じているメンバーもいますね。
卯岡
人数を増やしていくなかで、オフィスのキャパシティはいかがでしょうか。
時武さん
実は、また増床するんです。
卯岡
同フロアでですか?
時武さん
はい。現在、作業が進められているところです。150坪増えますね。
▲取材当時の増床工事の様子
卯岡
すごい……。では、さっそくオフィスを拝見させてください!
靴を脱いで、くつろげる場所に。LegalForceのオフィス見学ツアー
法律事務所で働く弁護士の利便性を考え、霞が関に近いエリアを選んで移転したLegalForce。重視したのは、「くつろげるスペース」を設けること。デザインは内装会社から出してもらったものから選びました。
社内コミュニケーションが生まれる場「フリースペース」
▲ランチタイム中には囲碁を楽しむ社員の方も
グリーンの床が鮮やかなフリースペースは、内装会社の提案を採用し作られた場。LegalForceさんがこだわったのは、レイアウトにあります。
実はこのフリースペース、LegalForceと弁護士事務所ZeLoとが共同で使える場。法律事務所の弁護士たちとコミュニケーションを取りやすくするため、各々のスペースに行く際にフリースペースを通らなければならないレイアウトにこだわったのだそうです。
卯岡
土足禁止が活きる空間ですね。リラックスできそうです。
時武さん
どこでも座ったり寝転んだりできますからね。ビーズクッションやソファでごろごろしたり、仕事したりするエンジニアの姿も見られますよ。
卯岡
弁護士の方たちもこの場を通るとのことですが、エンジニアの方とはカラーがだいぶ違うのでしょうか。
成定さん
堅い仕事内容のため、そう思われがちなのですが、実はそうでもないんです。訪問先から帰ってきたあと、ここでごろごろしていることもあるんですよ。
ネーミングは哲学者から。「会議室」
LegalForceの会議室は全部で5つ。ソクラテス、プラトン、アリストテレス、キケロ、ヴォルテールと、法に関係する哲学者の名前から名付けられました。
時武さん
今日利用した会議室の名前は「ソクラテス」。1番広い会議室ですね。法を語る最大の哲学者であることから、ソクラテスと名付けました。
デスクサイズは大きめに。「執務スペース」
執務スペースで使うデスクは、あえて大きめをチョイス。これも、土足厳禁と同様、エンジニアが仕事をしやすい環境づくりのひとつです。
成定さん
スペースにゆとりがある方が、クリエイティビティに良いと判断しました。
時武さん
今後、もし移転するときがきた場合も、専門職の人がのびのびと働けるオフィスを軸にしたいと考えています。
ひとつのサービスを作るチームワークを培うのは、日々の何気ないコミュニケーション
サービスの特性上、1カ所にふたつの会社オフィスを構えるLegalForce。両会社のメンバーが日常的にコミュニケーションを取れる機会を作るため、レイアウトにこだわったオフィスでした。
2020年の目標は、定めた売上目標を達成すること。新たに150坪を増床したオフィスで、チーム一丸となって突き進んでいきます。