- オフィスインタビュー
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サービスのユーザーとオフラインで関わるため。面談やイベントに活用できるPOLのオフィス
「未来を加速する(Accelerate the Future.)」をミッションに掲げている、株式会社POL。LabTech領域で、理系特化型スカウト採用サービスと研究者プラットフォームサービスを提供しています。
そんなPOLのオフィスは、サービスのユーザーとのオフラインでの関わりをより活発にするための工夫がされていました。詳しく伺ってきたのでご紹介します!
株式会社POL代表取締役CEO。⾼校時代から起業を志し、東京⼤学入学後国内外3社での⻑期インターンを経て、2016年9⽉にPOLを創業。現在、東京⼤学⼯学部3年休学中。
名古屋大学農学部を卒業後、同大学院へ入学。POLへの入社を決意し大学院中退を経て、2019年4月に新卒で株式会社POL入社。会社全般のPRを担当。
目次
LabTech領域で2つのサービスを提供
ameri
まずは、POLが展開している事業について教えてください!
加茂さん
弊社はLabTech領域(研究×テクノロジー領域)で2つの事業を展開しています。
ひとつがLabBase(ラボベース)です。理系特化型スカウト採用サービスで、企業は研究内容やスキル、論文実績などが登録されたデータベースを見て気になる学生にスカウトを送ることができます。
現在は2万名ほど、上位校の3人に1人の理系学生に登録していただいており、幅広い企業に活用してもらっています。
ameri
もうひとつの事業はどのようなものでしょうか?
加茂さん
LabBase X(ラボベースクロス)という、企業が技術を検索できるサービスです。
ameri
というと…?
加茂さん
各大学に所属している先生が、どんな技術を持っているかを検索できるんです。企業が研究機関と協業したい際などに利用していただいていますね。研究者は、自分の研究を産業に活かせる場を得られるというメリットがあります。
ameri
なぜそのような事業を展開しているのでしょう?
加茂さん
研究者や理系の学生が抱える課題を解決し、より活躍できる環境を作りたいと考えているからです。
ameri
どんな課題を抱えているのでしょうか?
加茂さん
研究領域には「ヒト・モノ・カネ・情報」いろんな課題があります。例えば、理系学生の就活は依然として推薦で決まることが多く、多くの選択肢を持たずに就職先を決めているという点では機会損失が大きいです。これがヒトの課題。
そして、研究資金の不足も日本では大きな問題となっています。これがカネの課題で、産学連携を進めて民間企業からのお金の流れを作るのがLabBase Xだったります。
加茂さん
弊社は「未来を加速する(Accelerate the Future.)」というミッションを掲げています。我々は科学技術が未来を作っていると考えていますが、その科学技術において日本は遅れているんです。これからは、世界的な科学の賞を日本人が5年に1人取れるか……ともいわれているんですよ。
ameri
そうなんですか?!だから、研究者がもっと活躍できる環境づくりをされているんですね。
POLで働くみなさんが大切にしている思いはありますか?
加茂さん
「他者に対する思いがあるか」ということは、弊社で働いている人に共通していると思います。「自分がお金持ちになりたい、成長したい、認められたい」というよりも、「ユーザーをしあわせにしたい」という気持ちがみんな強いですね。利他的な人が集まっていると思います。
採用するときもその点を大切にしています。そのうえで、地頭のよさ・素直さ・謙虚さ・タフさを持っている人と一緒に働けたらなと思っています。
レイアウトを柔軟に変更できるオフィス
POLのオフィスは、大手町駅直結の「大手町ビル」の9階に位置しています。アクセスのよさも魅力のひとつ。
ameri
大手町にオフィスを置いた理由はあるのでしょうか?
加茂さん
はい。弊社が提供しているサービスは、オフラインのコミュニティも大切でして。学生と企業のマッチングイベントや、学生のキャリア相談など、オフラインでのイベントをオフィスでやっていきたいと考えました。
なので、「立地がよい」「スペースの容量がある」「サービスのターゲットである上位大学の学生がアクセスしやすい」という点で大手町を選びました。
ameri
オフラインのコミュニティを活性化させるには、立地は大切ですもんね。
加茂さん
そうですね。
そして、オフィスを「単純に働く場所としての役割だけではない」と考えていることも、大手町を選んだ理由のひとつです。
ameri
どういうことでしょうか?
加茂さん
オフィスは外との接点になります。「大手町にオフィスを構えている」というと、取引先からの信頼を得られるんです。会社としてのブランディングになりますね。
ameri
戦略的に考えられているんですね。
では、オフィスのテーマは何でしょうか?
加茂さん
オープンであり、状況によってレイアウトを変えられるようにこだわりました。広くなったので各部署が仕事がしやすいようにレイアウトを決めつつ、オフラインでのイベントを開催しやすいように作っています。
社内外のイベント開催できる「フリースペース」
POLのオフィスは、執務エリアと会議室エリアの2つに分かれています。今回は執務エリアを案内してもらいました。
執務エリアに足を踏み入れると、広めのフリースペースが見えます。
ameri
かなり広めにスペースを取っているんですね。
加茂さん
そうなんです。固定席は奥に固め、スペースを空けています。
ameri
どうしてでしょうか?
加茂さん
マッチングイベントに活用したり、社内イベントで一気に集まったりできるようにしたかったからですね。
フェーズや状況によって最適なレイアウトが変わると思っているので、動かしにくい家具は使わず、柔軟にレイアウトを変えられるように意識しました。
ameri
アップデートし続けているんですね。
ameri
フリースペース内にスタンディングデスクを置いているんですね。
加茂さん
このデスクも最近、「メンバー同士のフラットな会話を生みたい」というメンバーのアイディアで、レイアウト変更したものなんですよ。メンバーが率先して、働きやすくコミュニケーションが取りやすいように環境を工夫しているんです。
ameri
社員のみなさんが率先してレイアウトを働きやすいように変えているんですね。
面談やミーティングに活用中の「ファミレス席」
フリースペースの隣には、ファミレス席が並んでいます。
加茂さん
こちらのファミレス席は、学生との面談やメンバー同士のミーティング、個人作業に使われることの多いエリアです。
ameri
アルキメデスにノーベル。あれ?ファミレス席に名前がついてます……?
服部さん
そうなんです。A〜Dになるように、アルキメデス・ノーベル・キュリー・エジソンと、功績を残した研究者の名前を席につけているんです。
ameri
POLのサービスとリンクしていますね!
加茂さん
ちなみに、会議室にも同じように科学者の名前をつけているんですよ。
▲今回お話を伺った会議室は「ニュートン」。
▲もちろん、日本人科学者の名前も!
各部署のメンバーが働きやすいよう設置された「集中ブース」
ameri
レイアウト変更がしやすい柔軟さだけではなく、社員のみなさんの環境を整えることも意識したとおっしゃっていましたよね。
メンバーから「働きやすくなった」と特に好評なエリアはありますか?
服部さん
集中スペースですね。
以前は、セールスメンバーは周りに気を使いながら電話をかけていたんです。ですが、移転後のオフィスに防音仕切りのある集中スペースを作ったことで、各自が自分の仕事に集中しやすくなりました。
特にセールスのメンバーに喜ばれているエリアです。
セクショナリズムの原因をなくし、モチベーションを向上させる制度
ameri
オフィスだけではなく、働きやすい環境づくりのための制度はありますでしょうか?
加茂さん
「BUMP FRIDAY(バンプフライデー)」ですね。
ameri
バンプフライデー……ですか?
加茂さん
毎週金曜に1週間の報告をして、各メンバーのがんばりを称え合うイベントです。
組織が大きくなるとどうしても、どの部署が何をしているのかが見えにくくなり、全体視点を持つのがむずかしくなってしまいます。
何をしているかわからない人には、なかなか寄り添えないですよね。それがセクショナリズムの原因になってしまうんです。
それを解消するとともに、1週間でわかりやすい成果をあげることにもつながっていると思います。
服部さん
みんなで褒め合うので、モチベーションを保つ効果もあると感じますね。
加茂さん
弊社では採用を活発化させるために社外の方にも来ていただいています。BUMP FRIDAYは発表者だけでなく聞き手も「BUMP!」と言って会を盛り上げるのですが、その熱気に感動してくださる方も多いです。また、全部署の進捗を1週間ごとに見てもらえ、スピード感を感じていただけていると思います。
加茂さんに今後について伺うと、「2つのサービスを強化して日本最大のプラットフォームを目指しつつ、研究領域の課題を解決する事業を展開していきたい」と力強く話してくれました。
「ユーザーをしあわせにしたい」という気持ちが強いメンバーが働くPOLのオフィスは、柔軟にレイアウトが変えられるのが魅力。学生や企業とオフラインで関わりやすいようにこだわっているからこそ、ユーザーに寄り添ったサービスが提供できるのだと感じました。