- オフィスインタビュー
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本社と現場のスタッフの連携が向上。「社員が訪れたくなる」プログリットの新オフィス
株式会社プログリットは、本田圭佑さんが公式アンバサダーに就任されている英語コーチングプログラム「プログリット(PROGRIT)」を提供している会社です。
本社オフィスと各校舎とに分かれて仕事を行う体制上、スムーズに業務を進めるため、社員間の連携を重視しているのだそう。しかし、前オフィスは校舎スタッフに足を運んでもらいづらい場所にありました。
そこで、オフィスを有楽町校舎と同フロアに移転。執行役員の菊嶋さんと広報の桶本さんに、新オフィスのこだわりポイントを伺いました。
マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て入社。
現在は、執行役員兼社長室の担当をしている。
ソフトバンク株式会社、人材系企業を経て現職。
株式会社プログリットの広報担当として、社内外のコミュニケーションに広く携わっている。
目次
ユーザーには高品質のコーチングを、社員には働きやすい制度と環境を
▲有楽町校舎では、本田圭佑さんの映像が映されていた
卯岡
プログリットさんといえば、本田圭佑さんのプログリットの広告が印象的です。この短期間で英語力を身に着けられるサービスがメイン事業なのでしょうか。
桶本さん
そうですね。本田圭佑さんの他、著名な起業家や経営者、海外に挑戦されているスポーツ選手など、著名な方にも多くの受講生がいます。
加えて、英語コーチングだけではなく、2018年秋からは人材紹介事業も行っています。英語を身に着けたうえで転職先を探している卒業生のニーズに応えようと始めたサービスです。
卯岡
プログリットの特徴を教えてください。
菊嶋さん
当社では、教えられる英語には意味がないと考えています。自主学習に価値があると思っているんです。週に1回の英会話レッスンを長期に渡って行うことも悪くはないのですが、短期間でしっかり英語力を身に着けるために、自主学習の促進を重要視しています。
卯岡
通う頻度はどれくらいなのでしょうか。
菊嶋さん
校舎へ通うのは週に1回です。ただ、週に1回プレミアムな時間を設けるのではなく、1日3時間の自主学習を7日間続けるための道筋を作る面談であるのが特徴ですね。
校舎に通うのはもちろん、オンラインでの受講もOKです。3カ月間通うなかで、レッスン以外で学ぶ習慣を身に着けられます。
卯岡
校舎はいくつあるのですか?
桶本さん
現在12カ所です。名古屋が1カ所、大阪が2カ所、横浜が1カ所。あとは東京ですね。東京の校舎のひとつは、オフィスと同じフロアにあります。あとでご案内しますね。
卯岡
ありがとうございます! 校舎が点在していることによる課題はありますか?
菊嶋さん
やはり社員同士、密にコミュニケーションを取りづらいところが課題ですね。そのため、当社では3カ月に1回、東京に全社員を集める社内イベントを開催しています。毎回大きめの会場を借りて、業績レビューをしたり、我々のミッションについて考えるコンテンツを用意したり、社内表彰をしたり。席は校舎で分けずにミックスするので、初対面同士ばかりが顔を合わすこともあります。
桶本さん
あとは月1回オンライン全社会議を行っています。コミュニケーションツール「Slack」を社内で使っていて、「アイコンは顔にしようね」というのが当社のルールですね。Slackでのやり取りは、テンション高めのフランクなものが多いですよ。僕をはじめとして(笑)。
卯岡
和気あいあいとされているんですね。プログリットさんでは、お休みも取りやすいとお聞きしました。
菊嶋さん
「この人でなければできない仕事」を作らず、分担したり代わってもらったりしやすい状態にしておくことを大切にしています。そのため、休みを取っても残りのメンバーで補いやすいんですよ。また、昨年からはパパ向けの産前休暇制度も取り入れました。
卯岡
産後休暇ではなく、産前ですか。
菊嶋さん
産後も国の制度を利用して休めます。産前休暇制度を始めたのは、立ち会い出産をしたいと考えている夫婦の声に応えるためです。いつが出産日になるかわからないため、「仕事を理由に立ち会ってもらえなかった」「立ち会えなかった」という声が男女双方から出ていたので。
卯岡
確かに、出産はピンポイントで休みを押さえておけばいいわけではないですもんね。
菊嶋さん
当社は、現在、平均年齢が28歳と若い人が多い会社です。今後、結婚出産を迎える社員も増えていくでしょうから、ぜひ利用してもらいたいですね。
卯岡
こうした制度がある会社だということ、世の中の男性陣に知ってもらいたいですね。あらためまして、今回オフィスを移転した理由は何ですか?
桶本さん
以前のオフィスが手狭になってきたのが1番の理由です。移転して2.5倍の広さになったんですよ。
菊嶋さん
あとは、校舎で働く社員との繋がりを持てる場所にしたい、そして、プログリットという会社をより体現したオフィスを作りたいという思いがありました。
以前の田町本社の時は、校舎メンバーが採用面接時や入社後もあまり本社に来る機会がなかったため、プログリットというサービスへの理解は深まっても、株式会社プログリットという会社への理解が深まりづらい状況にありました。それが、校舎メンバーと本社との距離感を生んでしまうひとつの要因となっていたんです。
現在は、採用の最終面接は必ず本社で実施し、事前に本社の雰囲気を知ってもらうようにしたり、社員全員が直筆で想いを書くプログリット・ウォールを導入したり、広くなったオフィスのラウンジスペースで横の交流を促進するイベントを実施したりしています。
桶本さん
運よく、有楽町校がある交通会館に空きが出たんです。面積もちょうどよくてラッキーでした。
卯岡
移転にあたり、こだわった部分はありますか?
桶本さん
校舎と本社とが物理的に分かれている会社なので、本社で働く社員と校舎で働く社員の連携が難しいという課題があります。そこのハードルを少しでも下げられるようなことを考えました。たとえばみんなが集まりやすいラウンジであるとか、社員が直接メッセージを書ける壁面などですね。
菊嶋さん
会社の今後の展開として、英語コーチング・人材紹介の他、第3の事業を考えています。第3の事業については、まだ詳しく内容を明かせないのですが、テクノロジーを活かした労働集約型ではない事業がイメージです。
いわゆるテックカンパニーのイメージに合う内装ということで、積極的にガラスを用いたり、無骨さをあえて残したりといったことを希望として出しています。
桶本さん
あとは、横幅が長く、天井高が低いスペースだったため、天井高の低さを感じない設計をしてもらっています。たとえば、今いる会議室は、あえて外壁に対して並行ではなく斜めに設けられているんですよ。そして、外までガラスで繋がるように設計することで、視界が抜けて広く感じられるんです。
卯岡
天井の低さ、まったく気になりませんでした。さっそくオフィスを見せてください!
校舎社員が足を運ぶようになった新オフィス
「各校舎との連携をコンセプトにしたかった」という新オフィス。有楽町校舎が同フロアにあり、交通の便も向上しました。ふだん同じ場所で働くことのない各校舎の社員が訪れたときのことを考え、執務スペースの隣にラウンジスペースも設けられています。
天井が低いという建物の構造上のデメリットを解消するため、ガラスをふんだんに使用しているのも特徴です。明るく広々とした空間が、仕事をする人たちに心のゆとりをもたらします。
印象的かつ開放感のあるエントランス
オフィスの奥まで見通せるガラス部分と黒い壁とが交互になっている、印象的なエントランス。大きく書かれた社名もインパクト大です。
卯岡
ガラス越しに執務スペースまでが見通せるので、開放感がありますね。
桶本さん
外まで視線が抜けるように設計してもらっています。
卯岡
会議室の扉横の壁面は、構造を活かした無骨な雰囲気ですね。
菊嶋さん
あえて素材感を残してもらいました。テックカンパニーらしさを表したいと思ったんです。
休憩場所としても、仕事・イベントの場所としても。フレキシブルに使えるラウンジ
菊嶋さん
エントランスの右側から入ったスペースが、ラウンジです。
卯岡
ソファ席やおしゃれなチェアが並び、まるでカフェのようで落ち着くスペースですね。
菊嶋さん
このラウンジは、校舎から来たスタッフが過ごすほか、本社スタッフが仕事をしたりランチや休憩をしたりするスペースとしても利用しています。あと、セミナーやイベントも開催できるようにプロジェクターも完備しているんです。
卯岡
フレキシブルに使える場所なんですね。壁にカラフルな手形のボードが掛けられていますね。あれは…?
桶本さん
移転時のイベントで社員に押してもらったものです。社長は左側のボードの真ん中。絵具を多めにつけすぎてしまったため、ちょっと分厚く目立つ手形になりました(笑)。
▲手形を押したときの様子。楽しそうな雰囲気が伝わる
卯岡
社員の方たちの写真も飾ってあるんですね。
桶本さん
イベントなどで撮った写真を飾っています。前の田町オフィス最終日の集合写真や、移転イベントや社内での飲み会の時の写真もありますね。
フリーアドレス制の執務スペース
卯岡
執務スペースは仕切りもなく、かなり広々とした印象ですね…!
菊嶋さん
前オフィスでは人が密集していたのですが、移転後は空間が広くなったので仕事がしやすくなりました。面積が広くなった分、固定席では同じ人とばかり関わりがちになってしまうため、フリーアドレス制を採用しています。
卯岡
壁面にはメッセージが書き込まれていますね。
▲取材後日、本社を訪れた本田圭佑さんが書き入れた壁のメッセージ(右上)をお送りいただいた
桶本さん
本社を訪れた社員や来客の方にメッセージを書き入れてもらっているんです。今度、本田圭佑さんにも書き入れてもらう予定なんですよ。
卯岡
何て書いてくださるのか楽しみですね! それにしても、非常に明るく開放感がある執務スペースですね。執務スペースやお話を聞かせていただいた会議室のガラス張りの壁面が、明るさと広さの秘訣なのかなと感じます。
菊嶋さん
そうそう、ガラス張りといえば、当社は社長室もガラス張りなんですよ。
卯岡
中、丸見えなんですね…!
菊嶋さん
透明性の高い社長室です。本田圭佑さんからのサイン入りユニフォームもあります。
同フロアにある有楽町校
今回は、同フロアにある有楽町校も見学させていただきました。
菊嶋さん
サービスに見合う高級感が感じられることと、弊社英語コンサルタントと腹を割って話せる落ち着いた空間づくりを目指しました。
卯岡
椅子は90度で置かれているんですね。
桶本さん
真正面だとプレッシャーを与えてしまうため、あえて90度にしています。新しい校舎では、ベース形の五角形の机を使っているところもあるんですよ。
菊嶋さん
校舎によって異なるテーマを設定し、内装の雰囲気も変えています。
▲4月15日にオープンしたプログリット渋谷校
▲有楽町校の執務スペース。こちらも大きな窓があり開放感は抜群
新オフィスから、既存事業の拡大と新事業の展開を目指す
英語コーチングから始まり、卒業生のニーズに応えるために人材紹介サービスを始めたプログリット。今後は、さらに新たな事業を立ち上げる予定だと語ってくれた菊嶋さん、桶本さん。英語コーチングの校舎も、ますます増やしていく予定なのだといいます。
新オフィスになり、校舎の社員の方が足を運ぶ頻度が増したのだそう。「顔を合わす機会があることで、その後のオンラインコミュニケーションも円滑になる」と語ってくれた桶本さん。「足を運んでみたくなる」新オフィスが対面コミュニケーションの場のきっかけになることで、社員間の連携もさらに進んでいくことでしょう。
進化と拡大を続けるプログリットの新オフィスは、開放感のあるフレキシブルに使える空間でした。