- オフィスインタビュー
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木×グリーンを使った落ち着く内装に、遊び心あふれる雑貨をプラス。エーエスエルの新オフィス
社員が快適に働くために、オフィスの内装を整える。オフィスにこだわる理由として「社員のため」を掲げる会社は多いのではないでしょうか。では、社員の多くがオフィスで在勤しないスタイルの会社の場合、オフィスにこだわる理由は何でしょう。ただおしゃれにしたいだけ?今風にしたいだけ?
株式会社エーエスエルの答えは、「オフィスは働く社員のためになるだけではなく、会社の付加価値やブランディングになり得る」。木とグリーンをふんだんに使った「帰ってきたくなる居心地の良いオフィス」を見学させていただきました。
都営大江戸線「勝どき駅」の出口直結。アクセス抜群の勝どきサンスクェアの5階にあるのが、今回訪れた株式会社エーエスエルの本社オフィスです。
落ち着いた色味の家具と内装で整えられた会議室で、社長の平出さん、広報担当の佐々木さんにお話をうかがいました。
代表取締役社長
1999年に株式会社システム情報に入社し、エンジニア職、マネージャー職を務める。2015年10月に株式会社システム情報が株式会社エーエスエルを子会社化したことに伴い、株式会社エーエスエルの常務取締役に就任。その後、2017年12月に代表取締役に就任。
大学院卒業後、SIerにてシステムエンジニアとして勤務。2017年9月に株式会社エーエスエルに入社し、システムエンジニア兼、採用・広報を担当。
目次
本社オフィスで働くのは10名程度。大半が外部に常駐するIT企業
卯岡
エーエスエルさんが展開している事業内容を教えてください。
平出さん
一般的なIT企業ですね。プログラム開発やサーバー構築、最近ではRPAにも力を入れています。クライアントから引き受けて自社で開発する仕事の他、クライアント先に常駐して携わる仕事も多いです。
卯岡
では、社員の方の多くは本社オフィスにあまりいらっしゃらないのでしょうか。
平出さん
そうですね。社員は170名ほどいますが、オフィスに常時いるのは15名程度です。
卯岡
クライアント先に常駐する社員の方が多いと、なかなか社員同士のコミュニケーションが取りづらいのではないかと思います。何か工夫をされていらっしゃるのでしょうか。
平出さん
うちは非常にフランクな雰囲気で、社員同士の仲も良いですよ。任意制の社内SNSを導入していまして、仕事にまったく関係のない投稿も気軽にしているんです。たとえば、これ。私が投稿したものです。
▲平出さんも社内SNSによく投稿しているのだそう
卯岡
かわいい……愛犬ですか。
平出さん
そうです。SNSは50名くらいの社員がよく見ているのかな。任意参加ですし、「いいね」やコメントも自由なので、何も反応してもらえないこともあるんですが(笑)愛犬の写真には「いいね」がたくさん付きますね。
佐々木さん
あとは、5人集めたら設立できる同好会制度も始めました。現在活動しているのは、写真・アウトドア・カラオケ・野球・ゲーム・サイクリング・ボルダリングの7種類ですね。
平出さん
社員の平均年齢が33歳ぐらいと若い人が増えたこともあり、盛り上がりを見せていますよ。
佐々木さん
あとは社員旅行で沖縄に行ったり、BBQを企画してみたり。
卯岡
ふだん一緒に働く時間が少なくても、社員同士が関われる場が用意されているのですね。
テーマは「木×グリーン」。おしゃれさを取り入れたリラックスできる空間
卯岡
オフィスにいらっしゃる社員の方は少ないとのことですが、今回、移転したのはなぜですか?
平出さん
社員の多くが常時オフィスにいるわけではないとはいえ、人が増えてオフィスが手狭になってしまったのが移転の理由です。
前オフィスには10年ほどいたため、什器類もずいぶんと古くなってしまいまして。今回、移転を機にほとんど処分しました。移転前から使っているのは、この会議室の家具くらいですね。
佐々木さん
前のオフィスの什器類は、無機質な昔ながらのオフィス家具という雰囲気のものだったんです。
平出さん
親会社が入っているビルの5階が空いたため移転が決まり、「移転するならばキレイでおしゃれなオフィスにしたいよね」と一新することにしました。
卯岡
一新する際、重視した点はどこですか?
平出さん
「木と緑を使いたい」という想いがありました。前オフィスにはグリーンが一切なく、爽やかさをプラスするためにも欲しいなあと思っていたんです。
卯岡
「木材とグリーン」をオフィスのテーマにしたのですか?
平出さん
そうですね。オシャレさとリラックスできる空間との両立を考えたとき、このふたつは使いたいなと思いましてリクエストしました。
佐々木さん
あとは、社内で仕事を行う開発チーム、業務チームの人たちとも、什器の配置や椅子の種類について話し合いました。ディスカッションした結果、「丸テーブルは人数の面で無理があるから長テーブルにした方がいいよね」「だけど、ただの長テーブルではなく、両端には丸みをつけたいよね」という話になったり、「ひとりで集中する空間が欲しい」「ランチが食べられるスペースが欲しい」というリクエストが出てきたりしましたね。
平出さん
営業チームと開発チームとの居場所の距離感や、誰と誰がよく話しているかという関係性も考えました。私が1番みんなの様子を見たり話しかけたりしているので、声をかけやすいところに私の居場所を作ったんです。
卯岡
社長室はないのですか?
平出さん
あえて設けていません。必要性も感じていませんね。
佐々木さん
1番よく喋っているのが社長なんです(笑)
卯岡
コミュニケーションが取りやすい環境なんですね。では、さっそくエントランスからオフィスを見学させてください!
木×グリーン使いが印象的なエントランス
オフィスのテーマである「木材とグリーン」に、白い会社ロゴが目立つエントランス。「居心地の良いオフィス」なのが一目見て感じられます。 壁面にはデザイナーズチェアの椅子の絵が掛けられ、ベンチも備え付けられています。
卯岡
エントランス部分にもこだわってらっしゃるんですね。
平出さん
お客様が見るのはまずここのスペースですからね。でも、うちは社員が過ごす執務スペースにも力を入れているんですよ。社外の人は誰も見ない場所なんですが。執務スペースについては、後ほど詳しくご案内します。
卯岡
ありがとうございます。エントランスは、木材とグリーンがふんだんに使われていて、カフェのようです。
平出さん
このエントランスは会社の看板としても映える空間に仕上がったので、よかったなと思っています。せっかくオフィスを一新するなら、写真映えのことも考えたかったので。
間仕切りを置き、落ち着く空間にした打ち合わせスペース
卯岡
エントランスから見える奥のスペースは、ファミレスのような空間ですね。ここは打ち合わせスペースでしょうか。
佐々木さん
はい。ちょっとしたお客様への対応や打ち合わせに使っています。そのため、コンセントも配置しました。ソファの下は収納スペースになっているんですよ。
卯岡
スペースを余すことなく使っているんですね。サイドにあるオープンラックに飾られている雑貨類が、落ち着きのある空間のなかに楽しい雰囲気を作っていると感じました。
平出さん
エントランスから丸見えにならないように、高さや幅を吟味して設置してもらいました。雑貨は社員が勝手に置いているものが時折紛れ込んでいるんですよ。
お客様に居心地の良さを感じてもらえるこだわりの会議室
打ち合わせスペースの奥にあるのが、今回お話を聞かせていただいた会議室です。
卯岡
会議室も置かれている収納家具が、オシャレですね……!オフィス家具ではなく、インテリアショップで取り扱われているような引き出しが印象的です。
佐々木さん
見た目にこだわって選んでいますが、きちんと家具の役割も果たしています。会議室は面接も行う場所なので、面接を受けられた方にお渡しするための会社資料が入っているんです。
真ん中に生い茂る木々が特徴的な執務スペース
佐々木さん
執務スペースは、顔認識で入るシステムになっています。
卯岡
うわあ……!天井に伸びる木がインパクトありますね……!
平出さん
テーブルの真ん中に植えることで、向かい合って仕事をしていても視線が気にならないんです。圧迫感を与えがちなパーテーションとは違い、緩やかに区切られているところがいいなと思っています。狭さも感じないんですよね。
佐々木さん
できあがってみたら思っていた以上にインパクトがありました。
卯岡
ちなみに、木は本物なのですか?
佐々木さん
いえ、幹は本物なのですが、葉っぱはイミテーションです。雑貨がたくさん紛れているので、見てみてください。
卯岡
鳥があちこちにいます。あれ、これは……ツチノコ……?
佐々木さん
ツチノコです。リアルですよね(笑)
ランチが食べられる、写真映えするバースペース
卯岡
角に設けられたこの空間は、オフィスではなくカフェのバーカウンターのようですね。
平出さん
ランチが食べられるスペースとして作りました。写真映えするような空間にしたので、求人広告用の写真が必要になった際など、撮影場所が必要になったときにカウンターを使っています。
冷凍パンが詰められている、オシャレなデザインの冷蔵庫
卯岡
冷蔵庫もデザイン家電を採用していらっしゃるのですね。
平出さん
おしゃれな家電は値段が張るので、予算に合うものを一生懸命探しました。中には、最近導入した冷凍パンが入っているんです。
卯岡
冷凍パンですか?
佐々木さん
レンジでチンするだけで食べられるパンなのですが、とてもおいしいんですよ。オフィスコンビニのようなサービスとして導入しました。私は社外に出るのが面倒なので、よく利用しています。
▲冷蔵庫を挟んだ反対側。雰囲気のある板壁が空間を仕切っている
ふんだんに飾られた遊び心満載のアイテム
卯岡
奥に設けられた飾り棚のインパクトも非常に大きいですね。
平出さん
いろいろなものを飾っていますね。
佐々木さん
実は、十二支にまつわる雑貨が紛れているんですよ。
▲飾り棚に飾られた「亥」と「辰」
卯岡
わ、本当ですね。このオシャレな雰囲気になじめるタツノオトシゴ、初めて見ました。
佐々木さん
こういうユニークさも大切にしたいなと思って、いい雑貨がないかよくチェックしています。オフィスの移転にあたり、雑貨類を吟味するのがとにかく楽しかったです。
▲創業年である「1980」の数字も並ぶ
こだわって作ったオフィスは、会社のブランディングにも繋がる
▲機能性を重視して選んだ椅子が、デスクワークのエンジニアたちを支える。鮮やかなグリーンはアクセントにも
移転前のオフィスから一転し、居心地の良いおしゃれなオフィスに生まれ変わったエーエスエルの新オフィス。前オフィスからの変わりようを見た親会社の社長は、「うちのオフィスも内装を変えようかな」と考え始めたのだそう。
「社員はさまざまな会社に常駐して仕事をしているのですが、常駐先が内装にこだわっているオフィスだと自然とテンションが上がっているんです。やっぱりオフィスって大切だなと感じますね。少しずつ変えていくと中途半端になってしまうので、今回移転を機に一新して良かったと思っています」と平出さんが語ってくれました。
居心地の良いオフィスは、会社の付加価値にもなり得る。洗練さとユニークさが同居したエーエスエルのオフィスは、楽しくも落ち着く空間でした。