vol. 123   IFA株式会社
アイディアを生み出すため、アウトプットできる環境を整える。IFAの新オフィスは思考を支える場所

当たり前のようにあるサービスに対して、わたしたちは時に不満を感じていても飲み込んで使い続けてしまう。自然に飲み込むようになってしまった結果、疑問視すらしないこともあるでしょう。

 

金融業界の「なぜ」を改革すべく、プラットフォーム「AIre」を中心とした事業を展開するIFA株式会社。思考を働かせる社員を支えるオフィスは、インプットとアウトプットをする場として機能しています。特に重視しているのは、「書く」ことなのだそう。

 

今回は、そんなIFA株式会社の新オフィスの様子をレポートしていきますね。

2019年08月01日
text by 卯岡 若菜
photo by 原 哲也

この記事を読むのに必要な時間は約 13 分です。

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IFA株式会社のオフィスは、都営地下鉄大江戸線、都庁前駅より徒歩約3分。新宿住友ビルの15階に位置しています。

 

カラフルなスツールが並ぶエントランスで、COOの桂城さんが出迎えてくれました。

 

桂城漢大さん (かつらぎ くにひろ)
IFA取締役COO。1995年生まれ、神奈川県出身。大学在学中にブロックチェーンの可能性に触れ、調査・研究に没頭。ノンテックの背景だが研究により深い知識を得る。海外企業へのインターン、スペインを中心に海外を放浪したのち、IFAに参画。 現在の社会システム、金融システムに疑問を抱き「AIre」の構想を完成。
現在、AIre事業の最高戦略責任者を務める。

 

新しいテクノロジーを活かし、社会に足りないサービスを作る

 

 

卯岡

IFAはどういった事業を行っているのでしょうか。

 

桂城さん

一言で言うと、「新しいテクノロジーを多角的に取り入れ、研究をし、サービスに落とし込む」ことですね。今のメインは金融関係のプラットフォーム「AIre」です。

 

卯岡

わたしは金融関係に疎いからかピンときていないのですが、それは業界の方向けのサービス……ということですか?

 

桂城さん

いえ、一般の方に向けたプラットフォームです。今、金融に疎いとおっしゃいましたが、現実にもそうした方は多いんです。

 

その結果、今の日本の金融サービスは会社側の利権などが絡み、一般人にとっては不利になってしまう部分もあるんです。たとえば、自分の口座からお金を引き出す際、なぜ手数料がかかるのか疑問に思いませんか?

 

卯岡

同じATMなのに、なぜ夜間や土日になったら手数料がかかるんだろう、とは思います。機械を使って引き出すことに変わりはないのに。

 

桂城さん

ですよね。でも、「じゃあ今すぐこうした状況を変えよう」と思っても、国の法整備の問題などがあり、難しいのが現実なんです。

 

そのため、まずは一般の方の知識や認識を変えるためのサービスを作ろうということで、AIreを提供しています。

 

卯岡

一般人が金融業界のおかしさに気づかないと、始まらないですもんね。

 

桂城さん

そうですね。

 

AIreはスペイン語で空気という意味です。なくてはならないけれどふだんは気にしていないもの、という意味を込めて名付けました。まずは一般の方を味方につけて、そのうえで国に訴えかけていく方法を採っています。

 

現在開始しているサービスは、Webメディア「AIre VOICE」です。金融に関する情報に触れられる場ですね。

 

卯岡

わたしたちとはかけ離れたところにあるサービスなのかと思っていましたが、実際には密接に関わる事業なんですね。

 

 

卯岡

社員の方は、どのような仕事をされている方が多いのでしょうか。

 

桂城さん

営業が中心ですね。今後も人を増やしていくつもりです。この業界ではどこでも言われていることですが、右脳左脳を両方使える人材をもっと増やしたいなと思っています。クリエイティブなこととロジカルなことを双方考えられることは、今非常に強みとなるスキルなので。

 

クリエイティブ思考は新しいアイディアを生みだしますが、それだけでは理想に偏りすぎてしまうことがあります。ロジカル思考が加わることで、実現できる新たなアイディアが生まれるんです。

 

卯岡

今回、オフィスを移転した経緯は何だったのでしょうか。

 

桂城さん

人員の増加ですね。創業当時は社員が4人程度でしたので、オフィスが手狭になってしまったんです。今は18人まで社員が増えました。今後、さらに増員していく予定です。

 

アイディアを生み、練られるように。アウトプットを後押しするオフィス

 

卯岡

移転を機に、オフィスでこだわった点はありますか?

 

桂城さん

アウトプットできる環境を大切にしましたね。空間を3つに分け、仕事内容によって場所を使い分けられるよう、「自分」「みんな」「個人」に分けてもらったのもこだわりです。

 

卯岡

では、さっそくオフィスを見学させてください!

 

通称「ファミレススペース」の脇には社員が持ち込んだ蔵書が並ぶ

 

 

卯岡

入ってすぐのところのスペースは何でしょうか。

 

桂城さん

ここは、某ファミレスにあるボックス席みたいなので、通称「サイゼスペース」と呼んでいる場所です。ちょっとした打ち合わせや会議に使える場所ですね。

 


▲カラフルな席の隣には、書棚があります

 

卯岡

書棚には、さまざまな本が並んでいますね。

 

桂城さん

これは、社員が自分で買った雑誌や本、辞書です。もう1カ所本棚があって、そちらにも社員が購入したものが並んでいます。

 

よく、書籍の購入費を手当てとして出している会社があると思うんですが、IFAではあえて出していないんですよ。

 

卯岡

なぜですか?

 

桂城さん

会社から支給されるお金だと思うと、こだわりが薄い本も買ってしまうからです。身銭を切るからこそ、選書がシビアになるんですよね。本当に他の社員にも読んでほしい本が集まってくる。そのため、読む本よりも実用的な本が多く並ぶ傾向にあります。

 

 

卯岡

先ほど、「辞書もある」とおっしゃいましたね。

 

桂城さん

はい。辞書はいいですよ。知識は重みだと思うんです。僕、辞書が大好きで、学生時代も授業中に眺めていたんですよね。授業を聞かずに辞書を見ていたこともありましたけれども(笑)

 

卯岡

電子辞書やスマホではなく、紙の辞書がお好きなんですね。先ほど、社員が身銭を切った本が並んでいるというお話がありましたが、このラテン語の辞書は……

 

桂城さん

はい、私が買って持ち込んだものです。お気に入りなんですよ、ラテン語の辞書。

 

「本当は扉と屋根もつけたかった」個室スペース

 

 

卯岡

壁際には個室のような場所もありますね。ここは、ひとりで集中するときに使う場所でしょうか。

 

桂城さん

おっしゃる通りです。本当は、ここには扉と屋根も付けて、完全に遮断されるスペースにしたかったんですよね。だけど、法令上NGらしく、このような半個室になりました。

 

卯岡

それでも、十分集中できそうです。

 

桂城さん

誰かに声をかけられたくない作業をするときに便利です。僕はここに、アイディアが書かれた紙を貼りまくって考えています。

 

まずはパソコンでアイディアを出しまくるんですが、それをパソコン上のままではなく、あえてプリントアウトするようにしているんです。情報を氾濫させておいて、そこからまとめていく方が結果的に作業効率も上がるんですよね。

 

卯岡

パソコン画面で見るのと、プリントアウトして紙面で見るのとでは、受け取る印象が変わるなと感じます。

 

本を読むときも、電子だとイマイチ目が滑るといいますか、「ちゃんと読めていない」感覚があるんです。紙の方が内容をきちんと理解して読めている気がします。世代かもしれませんが……。

 

桂城さん

いや、わかります。デジタルだけでは生きていけないなとつくづく思いますから。といいつつ、iPadペンシルも買っているんですけどね(笑)

 

ガラスの壁面はホワイトボード代わりに。アイディアを書いて具現化する

 

 

卯岡

ポスターが貼られているガラスの壁面の向こう側は、会議室ですか?

 

桂城さん

一室が会議室、もう一室が役員の席がある部屋ですね。このガラスの壁面はこだわっていまして、ホワイトボードの代わりになるんですよ。

 

卯岡

ここもアウトプットのための場なんですね。

 

桂城さん

書くことって1番仕事がはかどることだと思うんですよね。頭で考え続けるよりも、一旦書くステップを踏むことで思考が整理され、さらにアイディアが浮かんできますから。話し合いの場も闊達になりますよ。会議室の壁面にもホワイトボードの壁紙を貼りたいなと思っているんです。

 

僕と同じタイプの人が多いのか、とにかく思いついたアイディアをまず書いてみる社員がたくさんいて。常に書く場所を探しているんですよ。もう、iPadが壁だったらいいのに……と思うくらいで。

 

卯岡

究極の書く壁ですね。

 

桂城さん

大きいものはあるんですが、高額すぎて諦めました。

 

 

卯岡

こちらのガラス面には、付箋が大量に貼られていますね。仕事の内容かと思いきや、社内コミュニケーションの場にもなっているようですが……

 

桂城さん

好き勝手に書いています。「合コン企画のお願い」など、仕事に関係ないことも書きまくっていますね(笑)字で誰が書いたかバレるくらいには、みんなめちゃくちゃたくさん書いています。

 

卯岡

自席は好きに使いながら、他にもインプットとアウトプットができる環境が整えられていると感じました。

 

桂城さん

会社側が「アウトプットしろ」と言っていても、できる環境が整えられていなければ、できない責任は会社にありますから。アイディアを生み出せるよう、インプットできる書棚スペースやアウトプットできるガラスの壁など、環境は整えておきたいですね。

 

サービスもオフィスも、まだまだ成長を続けるIFA

 

 

従来の金融の在り方をアップグレードするための事業を展開するIFA。しかし、新しいもの・デジタルなものだけを是と言い切るのではなく、紙を使って読んだり書いたりするといったアナログも大切にしている点が印象的でした。

 

「今回の移転でまず作ったのは、オフィスの基盤。これからインプットとアウトプットができる環境を意識しつつ、自由にカスタマイズしていくつもりです」と語ってくれた桂城さん。IFAのサービスの成長を支えるオフィスも、また成長を続けていくことでしょう。

category : オフィス取材

IFA株式会社

https://ifa-aire.co.jp/
東京都新宿区西新宿二丁目6番1号 新宿住友ビル15階

この記事を書いた人

IBASHO編集部

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