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働き方・キャリア

週休3日制で働き方はどう変わる?|導入のメリット・デメリット

週休3日制を導入するデメリット

お金
では、今度はデメリットについてもみていきましょう。
 

1日の労働時間が増える

「1日あたりの勤務時間を増やして休日を増やす」パターンを取る企業に起こるデメリット。生産性の向上というメリットとも相反することになります。
勤務時間や仕事量の帳尻を合わせるために長時間労働することになってしまえば、それだけ勤務日の負担は増えることに繋がるでしょう。また、残業時間が増えることも懸念されています
 

収入が少なくなる

「週あたりの労働時間と給与を共に減らして休日を増やす」パターンを取る企業に起こるデメリット。せっかく休みがあっても給与が減ってしまえばプライベートにかけるお金も減ってしまいます。また、生活そのものに支障が出るという人もいるでしょう。
 

コミュニケーションロスが生まれる

週休3日制にすると必然と平日のどこか1日が休みになるわけですが、週休2日制の会社が多い現状、他企業とのズレがでる可能性が挙げられます。このデメリットを解消するためには、リモートでも休み中のやりとりが可視化できるチャットツールを導入する必要があるかもしれません。
 

週休3日制を導入している企業事例

PC作業する男性
では、すでに週休3日制を導入している企業について、どのパターンで導入しているのか、どのような目的で導入しているのかについて事例をみていきましょう。
 

ファーストリテーリング

ユニクロでおなじみのファーストリテーリングでは、「地域正社員」として働いている約1万人の従業員に対して、働き方の多様性に対応するために導入しています。
 
変形労働制」を利用した働き方で、1日10時間×土日を含む週4日の勤務で、給与は通常のフルタイム勤務(8時間×5日=週40時間)と同額で支給されます。お休みは週に3日、平日に取得する形態。
 
社員には家族と過ごす時間や自己啓発のための時間に費やしてもらい、仕事とプライベート共に充実させることが導入の狙いのようです。
 

ウチヤマホールディングス

介護事業を展開しているウチヤマホールディングスでは、週休3日制を平成27年度より福岡県などの施設をはじめ、全国69施設で働く職員2100人を対象に導入しています。
 
こちらも「変形労働制」を利用しており、1日10時間×週4日勤務で給与はフルタイム勤務と同額。そして従来の週休2日と3日を社員が自由に選択できる選択式を採用している形態です。
 
労働条件を選べることで、よい人材の確保に繋げたいというのが導入の狙いのようです。
 

日本IBM

日本で最初に週休3日制を導入したとも言われているのが日本IBMなんです。
 
日本IBMでは全社員を対象に「短時間勤務制度」を導入。制度利用の理由は原則不問となっています。勤務形態は週3日勤務、週4日勤務、週5日勤務(労働時間はフルタイムの60%)、週5日勤務(労働時間はフルタイムの80%)、の4つの中から選択可能で、給与は労働時間に応じて減額される方式。しかし成果主義の面が強い会社のため、必ず不利になるとも限らないそうです。
 
エンジニアの多い日本IBMでは、仕事と私生活の両立に悩むエンジニアが多いことからワークスタイルの選択肢を増やす狙いがあるそうです。
 

シーエーセールススタッフ

アパレル業界向けの人材会社シーエーセールススタッフでは、「気分で出勤制度」というユニークな形態で導入しています。
 
どのような制度かといえば、週2日の休日に加え、3日目の休日ではなく「自由に勤務できるフリー出勤日」と定義。業務に関するやり取りが必要な場合には、オンラインやテレワークで対応するため、電波の届く場所にはいなければならないという決まりになのだとか。
 
「職場環境を向上させて、優秀な人材の退職を防ぎ、さらに活躍してもらおう」という発想から導入しており、社員のモチベーションを上げる狙いがあるようです。
 

まとめ

いかがでしたか?
まだまだ課題も多くあるとはいえ、今後週休3日制を取り入れる企業は増えてくることでしょう。また、週休3日制の他にも、時短勤務やアニバーサリー休暇、変形労働制など、正社員の働き方にも多様性が生まれ、働き方の選択肢が増えるかもしれません。
 
自分のライフスタイルに合った働き方を選択ができることで、「働きやすさ」や「働きがい」も生まれてくるのではないでしょうか。
 
企業としても、ただ流れに乗って制度を導入するだけではなく、今後どんな会社を目指していきたいのか、そのためにはどんな制度が必要なのか、なんのために導入するのか、といった「目的」を考え進めていくことが、新しい制度を成功させる重要な鍵になることでしょう。

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