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IP電話がオフィス利用で活躍できる理由は?他の種類の電話とも比較

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近年、「固定電話」の需要そのものは徐々に減ってきているものの、ビジネスのシーンにおいては固定電話の重要性はまだまだ一定の地位を保っています。

オフィスの固定電話の中でも、主流の選択肢の一つがIP電話。従来の電話と比べてコストが抑えられる点や応用が利きやすい点など魅力的な点も多く存在します。

今回はIP電話について、その特徴・種類やメリット・デメリットさらには他のサービスとの比較などを解説していきます。

2021年06月15日


この記事を読むのに必要な時間は約 18 分です。

 

令和の世界でも法人に固定電話はマストアイテム!

 

 

近年、電話そのものの需要減や営業電話対策も含め個人宅でも固定電話を持たない事例も増えてきています。

 

一昔前は、女子高生がカラオケに行かなくなった理由は携帯電話の通話料にお小遣いを使いすぎるためだ、と言われていたほどに電話の機能は頻繁に用いられていましたが、現在は個人間のやり取りはLINEやSkypeをはじめとした電話番号を介さない通話が主流になりました。

 

また、ビジネスの場においても時流の影響もありZoomなどオンライン会議も定着し電話の地位は相対的に低下したと思われるかもしれません。

 

しかし、長期的には分かりませんが、2021年現在においてビジネスの場における「電話」とりわけ市外局番から始まる番号(正式には0AB-J番号と呼びます)の固定回線を持っていることは、会社にとって一つの信頼のバロメータともされています。

 

最近では小規模な法人を中心に携帯電話だけでビジネスを行っていたり、050番号のIP電話を用いているケースも増えてきてはいますが、特に長い歴史を持つ大企業の視点から見ると、現在は固定電話の有無は取引先を評価する一つの軸とされているケースも多いようです。

 

IP電話とは?仕組みと種類を解説!

 

 

IP電話とは、簡単に言えば「従来の電話線ではなく、インターネット回線を介した電話」です。

 

詳しい仕組みやIP電話の種類を説明します。

 

IP電話が成立する仕組み

 

そもそもIP電話の「IP」とは、Internet Protocolの頭文字をとったもので、簡単に言うと先述の通りですがインターネット回線を利用した電話です。

 

本来、インターネット回線でやり取りができるのは「データ通信」つまりパケット通信であり、回線を通じて音声をやり取りすることはできません。

 

しかし、音声を機器を通してパケット化することでインターネット回線を通じて相手の元まで届け、再び音声に変換することで相手の元に届けるという仕組みを取ることにより、インターネット回線を通じた通話を可能としています。

 

IP電話の種類①0AB-J型

 

先ほども簡単に触れましたが、0AB-Jと呼ばれる、0から始まる10桁の、市外局番から始まる番号をもつIP電話です。

 

代表的なサービスとしては「ひかり電話」のようなサービスが挙げられます。既存の一般できな回線で使っていた電話番号を使いまわすことも、新たなひかり電話の番号を発番することも可能です。

 

ビジネスの世界においては0AB-Jの固定電話が最も信頼性が高いと考えられており、IP電話にサービスの中で番号を利用することができることそのものが一つの大きなメリットと言えます。

 

加えて、IP電話の中でも0AB-Jのタイプの電話は従来の電話に劣らないほどに通話品質が良いことも特徴として挙げられます。

 

IP電話の種類②050番号型

 

分かる人には一目でIP電話だと分かる「050」から始まる11桁の電話番号を付与されるIP電話サービスです。NTTコミュニケーションズなど認知度の高い通信会社が手掛けているサービスから比較的歴史の新しい企業が用意しているサービスまで幅広い選択肢があり、使い方によって最適なサービスは異なります。

 

用途にあったサービスを選ぶことで初期費用、ランニングコストともに抑えられることが大きなメリットです。加えてアプリを入れることによりスマホから、しかもデータ専用SIMでも発信できるなど、タブレットやPCなどのデバイスからも発信できる柔軟性も魅力です。

 

デメリットとしては、徐々に認知されつつあり抵抗感も弱まっているとはいえイメージの信頼性としては0AB-Jのサービスには劣っている点や、通話品質の面でもやや不安定な部分が挙げられます。

 

IP電話の種類③電話番号を持たないIP電話

 

音声をパケットデータとすることでインターネット回線を通じて通話を成立させているという定義に当てはめると、LINEやFacebookメッセンジャー、Skypeなどのコミュニケーションアプリを使った音声通話も電話番号を持たなくとも広義にはIP電話とみなすことができます。(Skypeは有料オプションとして050の電話番号を保有することも可能です。)

 

こういったツールを利用することによって、国際通話も含めて無料、もしくは低コストで行うことも可能ですが、通話品質は一般的ないわゆるIP電話のサービスに劣ることや、そもそも電話番号を持たない通信手段を用いた通話は対外的な取引での利用は現状ではあまり好まれておらず、ビジネスシーンで活躍するにはまだ時間がかかりそうです。

 

IP電話を法人で利用するメリットは?

 

 

IP電話の概要や仕組みについて説明しましたが、実際にIP電話を法人がビジネスシーンで利用するメリットいついてまとめていきます。

 

なお、広義には電話番号を持たないインターネットを介した音声通話も「IP電話」に含まれますが、ここでは一般的に「電話」としての認識を持たれる「0AB-J」もしくは「050」の電話番号を持つ通信手段を「IP電話」として扱います。

 

低コストで導入が可能である

 

IP電話は一般的な電話と比べて低コストでの導入が可能です。050番号であれば、導入に際して機器の導入すら不要なケースもあり、コストが抑えられる上に機器を置くスペースも節約することができます。

 

0AB-J番号の電話を導入する際は機器や簡易な工事が必要にはなりますが、ビジネスフォンの場合1台20,000円程度かかるところが、数千円程度のコストで抑えることも可能です。

 

また、電話加入権も不要なケースが多いため、そういった部分でも初期費用が抑えられる傾向にあります。

 

通話料金が低い

 

IP電話を使った通話料金は一般的な固定電話の料金と比べて安価に抑えられやすい傾向にあります。また、携帯電話の場合、大手通信キャリアの従量課金の料金は1分40円程度と電話料金としては割高です。

 

しかし、IP電話を社用スマホと連携させる形で、スマホからもIP電話の回線・番号で発信することにより、通話料金を大幅に下げることも可能です。

 

固定電話、携帯電話の利用の仕方によっては、適切なサービスを選択する通信費を大幅に抑えることができます。

 

従来の電話からの移行も可能

 

0AB-J番号で現在固定回線を使っている場合、利用しているサービスの内容によっては電話番号を変更することなくIP電話への乗り換えが可能な場合もあります。

 

オフィスが移転する際にはやむを得ない場合も多いですが、電話の基地局が変わってしまうことで固定電話の番号が変更になってしまうこともあります。取引先が電話した際に、番号が変わってしまっていて連絡が取れない、というトラブルを避けるためにも「会社の固定電話」の番号は変わらないことが望ましいかもしれません。

 

拡大、縮小などの変化に柔軟に対応できる

 

ビジネスフォンなどの一般的な固定電話であれば、設備の拡大、縮小に伴い都度工事が必要になる場合もあります。しかし、IP電話の場合はサービス次第ですが簡易な設置や設定の変更のみで対抗可能なケースもあります。

 

導入時やランニングコストだけでなく運用の変更にも柔軟な対応ができる可能性があるのが魅力の一つです。

 

他のシステムとの連携が可能

 

IP電話は社内の他のシステムとの連携も可能です。スマホ、PCなどから発信が行えるようになるだけでなく、顧客管理システムとの連携など、用途に応用が利きやすいため単に「電話を安く使えるかどうか」だけでなく、トータルでワークスタイルを変えていくことにも繋がる可能性があります。

 

IP電話を法人で利用するデメリットは?

 

 

メリットがある一方で、オフィスでの利用においてIP電話のデメリットや、デメリットとなりうる点についてもまとめていきます。

 

通話品質が低いケースがある

 

IP電話の通話品質は一般的な電話回線に比べると劣ります。0AB-J番号をもつひかり電話などのサービスであれば、通話品質は比較的良好ではあるもの、050番号のIP電話の中には通品質に不満を持たれるようなサービスもあるようです。

 

ビジネスにおいては通話品質のせいで円滑なコミュニケーションが行えないことは損失につながる可能性もあるため、一定以上の品質は担保したいところです。気になるようであれば、事前に実験的に少数の回線を契約するなどの対策が取りえます。

 

利用業者変更に際し、電話番号を変えられないケースがある

 

0AB-J番号、050番号ともに新たに契約し、番号を発番することは問題ありませんが他社のサービスに乗り換える際に番号を移行することができない可能性があります。

 

どのサービスにどういった制約があるかはサービスによっても異なりますが、長期的に利用する想定のある番号であれば、移行の可否も事前に確認しておいた方が良いかもしれません。

 

緊急通報など、一部の電話を使えないケースがある

 

050番号のIP電話の中には110や119などの緊急通報や0120のフリーダイヤルをはじめとする一部のサービスへの接続ができない場合があります。

 

一般的にはビジネスのシーンではあまりかけることが想定される番号ではありませんが、必要になる可能性がある場合は確認しておきましょう。

 

インターネット網の影響が出やすい

 

インターネットを通じて通信を行うため、インターネット網の不具合の影響を受けやすい点もデメリットとして挙げられます。従来の電話線を使う回線でも、回線網内のトラブルや混線による影響を受けることはありますが、不具合が起きる可能性は相対的に高いといえます。

 

停電時に回線が利用できない

 

IP電話の大きなデメリットになりうる点として、インターネットを使った電話であるため停電時や停電を伴う災害時などに電話が利用できなくなる点が挙げられます。

 

緊急時に通話が行える必要性が高いような業種であれば、別途緊急用の電話回線を敷設しておくなどの別途の対策を行うことが奨励されます。

 

IP電話と比較!オフィスで使われる固定電話の種類とメリット、デメリット

 

 

オフィスで利用できる電話の種類は当然ですがIP電話だけではありません。IP電話の他にオフィスで利用される可能性のある電話の種類について簡単な説明とともに、メリット・デメリットをまとめていきます。

 

ビジネスフォン

 

ビジネスフォンは従来の電話回線を使い、オフィスで利用するための機能を確保した電話です。

 

具体的には「内線」の機能を使うことにより特定の番号で受けた電話を別の電話機に転送したり、内線の中での通話は無料で可能なため、複数階のフロアがあるオフィスにおいても、スムーズかつコストをかけずに連絡をとることが可能です。

 

従来の電話線を使うため、通話品質は安定しています。

 

また、従来の電話線を使うため停電などの影響を受けにくく、安定性や災害時でも活用できる点なども含めた安心感も強みとして挙げることが可能です。

 

導入費用は比較的安価であり、運用コストも比較的抑えられる傾向にあります。

 

ただし、内線化が可能なのは同一拠点内のみであり、複数拠点を持つような法人においては、拠点間での通話となった場合は優位性が失われます。

 

また、物理的な回線の引き込みや内線化など、比較的工数のかかる工事が伴います。

 

複数拠点を持っていたり一つのオフィスで大人数が働いているような法人よりは、一つのオフィスで小人数が働いているようなスタイルの中小企業では良く使われている電話です。

 

PBX

 

PBXは大型の交換機で、複数の拠点にまたがり、機種によっては数千台規模までの機器を接続することが可能な仕組みです。

 

内線や転送などが柔軟にできる点はビジネスフォンと同様ですが、PBXの場合、離れた拠点も同一の交換機で接続することが可能なため、拠点間の内線や転送といったことまで可能になります。

 

そのため、主には複数の拠点をもつ企業や、一つの拠点で多数の電話機を利用するようなコールセンターなどで利用されるシーンが多いです。

 

デメリットとしては設置工事が必要となり多額の初期費用・ランニングコストがかかるほか、物理的な回線を利用するため拠点ごとの交換機装置も必要となり、さらに拠点が移動、新設、退去などに伴い変動する場合に、都度設定が必要になります。

 

クラウドPBX

 

IP電話はサーバー(機器)をオフィス内に物理的に設置し、インターネット回線を通じて通話を行う手法ですが「クラウドPBX」はそのサーバーすら設置不要で、インターネット上に設置するサービスです。

 

IP電話同様、タブレットやPCを通じて場所を問わず発信できるだけでなく、設置工事、配線工事が一切不要となり、また場所の制約が完全になくなるため、050番号だけでなく、0AB-J番号も外出先の携帯電話や自宅などから利用することが可能です。

 

導入コストの低さ、導入までのスピードの早さ(工事を必要としないため)応用の幅広さ、拡張性、移転・解約の柔軟性など様々なメリットを持ちます。

 

一方で、仕組みのほぼ全ての部分がインターネット上に存在するためサーバーや回線などのトラブルの影響をより受けやすくなります。

 

また、クラウドサービスは原則としては月額制での課金システムが敷かれており、初期費用がかからない点は優位ですが長く使えば使うだけ利用コストが上がっていく点もデメリットとなりえます。

 

なお、通話品質は利用するサービスにより異なり優良サービスを選べば大きな問題なく運用できますが、品質の低いサービスを契約してしまった場合、通話品質に悩むケースもあるようです。

 

SERECTでオーナーと交渉することで電話工事のトラブルが回避可能

 

 

オフィスに導入する電話をどのような種類にするのが望ましいかや業種や拠点数、社員数、利用用途によっても異なります。

 

基本的には、各社で最適な選択をすれば問題ありませんが外的要因としてネックになる可能性があるのが「オフィスのオーナーの意向」です。

 

中にはオーナーのこだわりが強く、特定の業者の工事への立ち入りを許可しないケースなども稀ながら存在します。そこまではなくとも建物の設備の関係で工事が難しく理想とする電話のシステムが導入できないおそれがあります。

 

SERECTのプラットフォーム上では、オーナーと直接やりとりすることができるため入居時やその後の展望も含めた電話の敷設イメージについて事前に共有することにより、トラブルが避けやすくなります。

 

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まとめ

 

 

IP電話について、他のオフィスで利用される固定電話とも比較しながら解説しました。IP電話は導入・運用コストが低いだけでなく、システムとの連携など単に電話にとどまらない活躍の幅があることも大きな魅力の一つです。

 

自社の現在の働き方、将来望む働き方なども想像しながら、オフィスにとってどのような電話を利用していくのが望ましいのか、ぜひ比較検討してみてください。

 

また、今後オフィスを探す際事前にオーナーと直接交渉することが可能であれば、電話の工事などに関してのトラブルも回避することができます。

 

この記事を書いた人

IBASHO編集部

IBASHO編集部

オフィスで働くことをもっとたのしく・働く場所としてもっと快適に。「はたらく人を幸せにするメディア」IBASHOを運営しています。
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