vol. 157   株式会社OKAN
オフィスの名前は「ie(家)」。どこか懐かしさを感じられるOKANのオフィス

法人向けぷち社食サービス「オフィスおかん」とハイジーンファクター改善サービス「ハイジ」といった、企業の「望まない離職」を防ぐ事業を展開している株式会社OKAN。

 

そんなOKANの新オフィスの名前は、なんと「ie(家)」。どのようなこだわりがあるのでしょうか?

 

前オフィスと同じ「おかえり」「ファミリーワーク」というコンセプトで、さらにパワーアップした新オフィスにお邪魔してきました!

 

>>以前のオフィスを取材した記事はこちら

2019年12月17日
text by ameri
photo by 原 哲也

この記事を読むのに必要な時間は約 22 分です。

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沢木 恵太さん (さわき・けいた)
代表取締役CEO
大学卒業後、フランチャイズ支援および経営コンサルを行う一部上場企業にて新規事業開発に従事。ベンチャー企業でゲームプロデューサー兼事業責任者を経て、EdTech領域のスタートアップに初期メンバーとして参画。 2012年12月に株式会社OKAN(旧株式会社おかん)を設立。
手塚 ちひろさん (てづか・ちひろ)
ヒューマンサクセスグループ リード
大学院卒業後、デジタルマーケティング事業会社に入社。仕事と育児の両立を図る中で「働きたい人が働きつづけられる世界に」という強い想いを持って株式会社OKANに入社。労務・採用・評価・制度企画など幅広い領域を担当。

 

オフィスおかんをはじめ「望まない離職を防ぐ」事業を展開

 

 

ameri

早速、OKANが展開する事業について教えてください!

 

沢木さん

弊社は「働く人のライフスタイルを豊かにする」をミッションに、望まない離職を防ぐための事業を展開しています。

 

ameri

具体的にはどのようなサービスを提供しているのでしょうか?

 

沢木さん

法人向けぷち社食サービス「オフィスおかん」と、ハイジーンファクター改善サービス「ハイジ」の2つです。

 

望まない離職は、やりがいとは別の軸で発生します。例えば健康、育児、介護との両立がうまくいかない、人間関係がうまく築けないなどです。

 

「オフィスおかん」は食事を利用した望まない離職を防ぐサービスです。

 

ameri

「オフィスおかん」を利用することでどのような効果が得られるのでしょうか?

 

沢木さん

「オフィスおかん」は企業に設備を設置し、真空包装されたおかずを提供するサービスです。提供するおかずは国産を使用すること、添加物を制限することにこだわっているので、安心安全かつおいしい食事をとってもらえます。

 

「オフィスおかん」を提供することで、従業員の健康、食事を媒介にしたコミュニケーションの活性、家事負担の軽減を支援できると考えています。現在、業種業界規模問わず、累計2000社に導入いただいています!

 

ameri

もうひとつの事業「ハイジ」は今年の7月にリリースされたんですよね。

 

沢木さん

そうなんです。ハイジは、自身の健康状態、家庭との両立、同僚との関係、職場環境などの離職の約8割の理由となっている「ハイジーンファクター」に特化した調査・分析サービスです。

 

ハイジという新事業の展開をスタートしたタイミングで、社名もひらがなからローマ字へ変更したんですよ。

 

ameri

ですよね!以前IBASHOで取材をさせていただいたときには、社名はひらがなだったと覚えています。

 

どのような背景から社名の表記を変更することになったのでしょう?

 

 

沢木さん

社名表記の変更はリブランディングのためです。

 

「オフィスおかん」はとてもインパクトのある最初の事業でした。そのため、どうしても弊社=食事というイメージが先行してしまっていたんです。しかし弊社のミッションは、オフィスおかんをはじめとした事業を活用した「望まない離職を防ぐ」ことです。

 

なので、社名をローマ字表記にすることで、「オフィスおかん」と、「OKAN」での差別化を図りたいと考えました。

 

ameri

ロゴも新しくされたんですよね。

 

沢木さん

はい。新しいロゴには緋色(ひいろ)を採用しました。緋色に込められているのは「相手を思いやる」という意味。「思いやる=おせっかい」と解釈し、弊社が大切にしている「働く人におせっかいを」という考え方とマッチすると考えたんです。

 

ABWを導入!新オフィスの名前は「ie(家)」

 

 

ameri

池袋駅から徒歩5分のところにオフィスを構えていますよね。この場所へのこだわりはあったのでしょうか?

 

沢木さん

池袋エリアは現在、変化しているタイミングだと感じています。新しいビルが建設されているなど、イメージが変わってきていますよね。

 

そして「スタートアップ=渋谷」というイメージが強く、池袋を選ぶ企業は少ないのが現状です。OKANは新しいチャレンジをしていく存在になりたくて、あえて変化を遂げている池袋を新たなオフィスの場として選びました。池袋を活性化していける存在になれたらいいなと考えています。

 

ameri

オフィスのテーマはありますか?

 

沢木さん

コンセプトは以前のオフィスと変わらず「おかえり」と「ファミリーワーク」です。そして、コンセプトを実現したオフィスを「ie(家)」と名付けました。

 

オフィスにいらっしゃった方には「どこか懐かしさを感じられる家のような雰囲気」をという意味で「おかえり」。

 

対して「ファミリーワーク」は、OKANのメンバーに対するコンセプトです。「ミッションを実現し、企業へのおせっかいを焼き続けるために、健全な衝突や圧倒的当事者意識がもてるようなオープンでフラットな空間」を感じてもらえるように作りました。

 

 

ameri

コンセプトを実現するためにこだわったポイントはありますか?

 

沢木さん

ABWを導入したことです。

 

(※ABWとは:Activity Based Working(アクティビティ ベースド ワーキング)の略。場所や時間に縛られない、自由な働き方のこと)

 

ameri

どうしてABWを導入したのでしょう?

 

沢木さん

作るうえでまず、オフィスはどのような目的を持つべきだろうと考えたんです。その結果、3つの目的に行き着きました。

 

ひとつ目が「働くメンバーがヘルシーに過ごせて、クリエイティビティを発揮できること」。ふたつ目が「会社の思いと連動しており、PRに上手く作用すること」。そして3つ目が「オフィスが営業活動やお客様との良い関係性に繋がること」。

 

さまざまな企業のオフィスを見た中で、これらを実現してくれるのはABWだと思い、導入することにしました。

 

また、ABWの考え方によって作られたオフィスは、さまざまなエリアがゆるやかに分かれており、流動性があります。弊社のカルチャーかつコンセプトである「ファミリーワーク」を大切にするにはオープンな方がいいと思い、壁のないABWがその点でもぴったりだと考えたんです。

 

 

ameri

ABWではどのようなエリアを設定しているのでしょうか?

 

沢木さん

オフィスの玄関である「DOMA」を入って左に行くほど、没入できる空間に。対して右側に行くほど、コミュニケーションやコラボレーションが活発になるエリアになります。

 

ameri

早速、案内をお願いします!

 

入った瞬間にホッと落ち着く。オフィスの玄関「DOMA」

 

 

手塚さん

こちらがオフィスの玄関口「DOMA」です。

 

ameri

なんだか落ち着きます。「つっかけ」が置いてあって、実家に帰ってきた気分になりますね。

 

手塚さん

玄関で皆さんに靴を脱いでいただくんですよ。

 

ameri

本当に家のようですね!

 

社員の健康を守る「DAIDOKORO」

 

DOMAの裏側には、大きなテーブルと「オフィスおかん」が!

 

 

沢木さん

こちらが「DAIDOKORO」です。オフィスおかんが置いてあり、ランチや休憩のときに社員が集まる場所になっています。

 

ameri

皆さんがひと息ついて食事をできる場所ですね。まさに台所!

 

沢木さん

食事をするだけではなく、サクッとできるミーティングにも活用されています。

 


▲「鶏と卵のすっぱ煮」など、おいしそうなおかずが勢揃い。お腹が減ってきました。

 

コミュニケーションが取れる「MIDORI」

 

「DAIDOKORO」の目の前には、スタンディングデスクが並びます。

 

 

ameri

こちらはどのように使われているエリアですか?

 

沢木さん

こちらは「MIDORI」です。2人で一緒に仕事を行なうペアワークや、「DAIDOKORO」「HIROBA」にくる社員とのコミュニケーションを目的としたスタンディングデスクエリアです。

 

ameri

緑が多くて和やかな気持ちで話せそうですね。

 

沢木さん

視界の中に15%ほど緑が入ってくると集中力が上がるといわれているんです。ほどよく集中しながら作業をしてもらいたいと、常に緑が目に入るように作りました。

 

コミュニケーション・コラボレーションを活性化する「HIROBA」「TOKONOMA」

 

「DAIDOKORO」と「MIDORI」の隣には、机と椅子が並ぶ空間が広がっています。

 

 

手塚さん

こちらは「HIROBA」です。主にチームで話し合いをする際に使っています。私は業務上人と話すことが多いので、このスペースによく出没してますね。

 

他にも、全社会議や大型のイベントなども行なっています。机や椅子を動かせるので、用途に合わせたレイアウトの変更が可能なところが便利です。

 

沢木さん

弊社の全社会議は家族会議といい、週に一度行なっています。他のチームが何をしているのかをリアルタイムでキャッチアップするのは、なかなかむずかしいのが現状です。そのため、家族会議はチームを超えたメンバー同士の理解を深める場にもなっています。

 

ameri

「ファミリワーク」というコンセプトが全社会議にまで浸透しているんですね。

 

ちなみに、HIROBAはどの時間帯がよく使われているんですか?

 

手塚さん

ミーティングが多い朝と、コミュニケーションを取りながら仕事をする人が増える夕方が賑わっています。

 

 

沢木さん

こちらが「HIROBA」よりも一段上がったところにある「TOKONOMA」です。イベントのステージとして使うこともあります。

 

ameri

ちゃぶ台が、まさに床の間のような雰囲気を醸し出していますね。

 

沢木さん

実はこのちゃぶ台、前のオフィスから持ってきたんですよ。

 

ameri

会社の歴史を感じられて素敵です!

 

ほどよいコミュニケーションが取れる執務エリア「TSUKUE」

 

「DAIDOKORO」から「HIROBA」とは反対側に進むと、執務エリアが見えてきました。

 

 

ameri

執務室のエリア名は何というんですか?

 

手塚さん

「TSUKUE」です。モニターを見ながら作業をしたい人や、ほどよくコミュニケーションを取りながら仕事をしたい人はここを選んでいます。

 

ameri

コミュニケーションレベルや作業内容によって選べるのがうれしいですね。

 

ひとりの時間をゆったり過ごせる「ENGAWA」

 

「TSUKUE」の横には緑とカラフルな椅子が並んでいます。

 

 

ameri

こちらはどのようなエリアですか?

 

手塚さん

「ENGAWA」という名のリフレッシュスペースです。作業をするもよし、緑に囲まれてゆっくりするもよし。気分転換に使っているメンバーがたくさんいます。

 

ameri

「縁側」という名前の通り、外の景色を眺めながらまったり過ごせそうです。

 

休憩はここで!畳スペースもある「IKOI」

 

 

手塚さん

こちらが「IKOI」です。主に休憩するときに利用しているゾーンです。

 

ameri

落ち着いた色がメインなので、ホッとひと息つけそうです。

 

手塚さん

そうですね。そして、奥には畳スペースもあるんですよ。

 

 

ameri

畳とふかふかのクッション……!まさに憩いの場です。

 

手塚さん

ふかふかのクッションに埋もれて寝ている社員もいますよ。具合が優れないときの休憩所としても使われています。

 

黙々と作業に集中できる「SEISHIN」

 

「IKOI」の隣には区切られたブースが並ぶスペースが!

 

 

手塚さん

こちらは「SEISHIN」です。いわゆる集中スペースですね。

 

ameri

黙々と作業をしたいときにはこちらを使うんですね。

 

手塚さん

はい。他のメンバーとは話さず自分だけの空間に没頭したいときには、このスペースを使っています。

 

スタンディングデスクで切り替え!「KIRITSU」

 

「SEISHIN」の隣にはスタンディングテーブルが2列並んでいます。

 

 

ameri

こちらも集中スペースですか?

 

手塚さん

はい!気分を切り替えたいときや立って作業をしたいときに使用しています。「MIDORI」と違い、こちらは黙々と仕事をする用途で設置されたゾーンです。

 

集中ブースである「SEISHIN」の隣にエリアを設置することで、自然と集中して仕事をする空間になっています。

 

ameri

「HIROBA」とは反対側にあることもあって、雰囲気がガラリと変わりますね。

 

一人ひとりの価値観に合わせた「ワーク・ライフ・バリューストーリー制度」

 

 

ameri

OKANならではの制度はありますか?

 

手塚さん

「ワーク・ライフ・バリューストーリー制度」です。

 

ameri

ワーク・ライフ・バリューストーリー制度……?

 

手塚さん

「ワークライフバランス」という言葉はよく聞きますよね。ですが、ワーク(=働くこと)を減らしてライフ(=プライベートの時間)を増やせば誰もがしあわせになるのかといえば、そうではありません。

 

ワークライフバランスを推進したのにも関わらず、あまりうまくいっていないと思うんです。その理由は、考え方が画一的であり「誰もが働く時間を減らせたらしあわせなのか」という部分に寄り添えていないからだと考えています。

 

ameri

中には働くことが楽しいという人もいますもんね。

 

手塚さん

そうなんです。「早く仕事を覚えるために会社が許す限り働きたい」と考える新人も、「もっと働きたいのに……」と思う育児中の社員もいるのが事実です。

 

そういった背景から「ワーク・ライフ・バリューストーリー制度」が生まれました。

 

ameri

具体的にはどのような制度なのでしょう?

 

手塚さん

社員それぞれの価値観を大切にするために、年に1回、休暇か手当を選べるという制度です。休暇の場合は特別休暇を付与し、手当を希望する場合は1万5000円を支給します。

 

たとえば、結婚8年目の社員が「17年後の銀婚式手当がほしい」と制度を利用した例があります。この社員は会社のミッションや制度の意図を考えたとき、本人と奥さんの“2人のライフスタイルを豊かにする”ことを考える話し合いの場がほしいということで、制度の利用を希望したのです。

 

このように、OKANのメンバーひとりひとりも価値観が違って当然と考えています。お互いの価値観を発信しあい、理解し合う仕組みが必要と考えこの制度をスタートしました。ちなみに、私自身は「手塚ちひろ休暇」を作りましたよ。

 

ameri

手塚ちひろ手当ですか!ご自身の名前を使っていて、なんて斬新!どのような背景で……?

 

手塚さん

現在私は、育児をしながら働いています。家では経営者の夫を支える妻であり、子どもの母親です。そのため、旦那さんか子どもか会社かの毎日で、自分と向き合う時間がないと思ったんです。

 

そのため、自分を大切にするために手当を使用しようと思い「手塚ちひろ手当」を作りました。

 

沢木さん

何を大切にしているかは、人によって異なります。「ワーク・ライフ・バリューストーリー制度」は、「価値観を教えてもらって尊重する」というサイクルを導入するためにはじまった制度です。

 

ameri

一人ひとりの価値観に合わせた制度を作ることで、「望まない離職」を減らせそうですね。今後どんどん広まっていけばいいのに……と思います!

 

 

靴を脱いであがる「DOMA」からはじまり、「DAIDOKORO」や「ENGAWA」など、家のように過ごせる株式会社OKANのオフィス。社内がとても和やかな雰囲気なのは、ABWを導入したオープンな雰囲気作りだからこそなのだと感じました。

 

魅力的なオフィスでしたが、沢木さんは「オフィスは移転後もチューニングすべき。効果測定をして改善することが重要」だと言います。OKANのオフィスでは、実際に各ゾーンの使用状況を調べている最中なのだそう!これからますます社員の皆さんにフィットするオフィスが作られていくのだろうとワクワクしました。

 

category : オフィス取材

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株式会社OKAN

https://okan.co.jp/
東京都豊島区南池袋1丁目16-15 ダイヤゲート池袋 10階

この記事を書いた人

IBASHO編集部

IBASHO編集部

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